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第77話 法律と作業標準書
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「最近迷宮内が荒れているのよね」
「荒れている?」
いつものように相談窓口にシルビアが来ていた。
珍しく困った顔をしている。
「荒れている原因はわかっているのかい」
「ええ。面倒な奴がこの街に帰ってきたのよ」
面倒な奴が帰ってきたっていうと、一号生が知らない二号生筆頭とかかな?
三年前の二月二十六日に雪の校庭が一号生の血で一面鮮血の海と化したという事件の主犯格だ。
別にここは男を磨く塾じゃないけど。
「そんな面倒な人なら、ここでも見かけそうなもんだけど」
「こっちよりも素材の買取価格がいい、カイロン伯爵の冒険者ギルドで受付をしているからっていうのと、こっちだと事実上の出入り禁止っていうのがあるわね」
「ああ、そういうことか」
シルビアが面倒なって言うくらいの人物に会いたいとは思わないので、今回ばかりはカイロン伯爵に感謝だな。
できればそんな手合いとは一生関わり合いになりたくない。
あれ、カイロン伯爵が冒険者ギルドを立ち上げなければ、この街に帰ってこなかったのかな?
だとしたら感謝は取り消しだ。
「噂をすれば何とやらね。あいつよ」
シルビアが顎で指した先には、似たようなビキニアーマーの女性がいる。
短いシルバーの髪と、露出された肌のいたるところに傷があるのが印象的だ。
見た目の年齢もシルビアと同じくらいに見え、君達キャラが被っているねというのが俺の感想だ。
向こうもこちらに気が付いたらしく、ずかずかと歩いてくる。
「久しぶりねシルビア、会いたかったわ」
「こっちは二度と見たくなかったわ、プリオラ」
「随分なご挨拶じゃない」
「あんたのせいで、この街にいられなくなるどころか、冒険者ギルドから追われる身になりそうだったから当然よ」
「自分だけ言い逃れして、冒険者ギルドに取り入って職員になるとはね。裏切りもいいところだわ」
なんて険悪なムードなんだろうか。
プリオラと呼ばれた女性はシルビアと今にも殴り合いになりそうな雰囲気である。
この場から逃げたい。
「で、何しにここに来たのよ」
シルビアが訊く。
そうだ、なんでプリオラはわざわざこちらの冒険者ギルドに顔を出したのだろうか?
「別に、ただあんたの顔が見たかっただけよ」
そんな理由なら外で会えばいいじゃないか。
こちらを巻き込まないでほしい。
「随分とふぬけになったあんたを見て、興が冷めたわ。じゃあね」
「ふん、もう来ないで」
そういうと、プリオラは冒険者ギルドから出ていった。
本当にシルビアに会いに来ただけだったんだな。
ところで、昔何をやって出入り禁止になったのだろうか。
ダメもとでシルビアに訊いてみるか。
「モンスターの横取りよ。『助太刀する』って言いながら、他人が戦っているモンスターに攻撃するの。モンスターもターゲットはその冒険者だから、こっちは安全っていうわけなのよ。それに、どうみても助けがいらないパーティーのモンスターまで倒して、討伐の証や素材の分配で揉めたの。冒険者ギルドに苦情が集まって、何度か指導を受けたけど、改心しないから追放よ」
「シルビアはどうして追放にならなかったの?」
「最初は本当に親切心から助太刀していたのだけど、段々と横取りが目に余るようになったので、パーティーを抜けようとしたのよ。ただ、プリオラがしつこくて、他のパーティーに参加しようとすると嫌がらせをしてきたのよね。それで今のギルド長に相談して職員になったのよ」
「そんな過去が」
「そんなわけで、それ以来冒険者ギルドからの指導で、助太刀は相手の確認を取ってからってなったのよ。ただ、こちらだけのルールだから、カイロン伯爵の冒険者ギルドではそんな決まりはないわ。法にも違反していないから、犯罪でもないしね。それでまた迷宮内が荒れるようになったのよ。真似する馬鹿も出てきたしね」
うん、これは法律が作られる過程そのまんまだな。
禁止されていないからやってもいいというのはそうなのだが、良心・良識に照らし合わせてというのが欲しいところだ。
全員が良識を持てば法律はいらない。
MDMAを悪用する人間がいなければ、麻薬及び向精神薬取締法など必要ないのだ。
とまあ、社会生活においては、法律で禁止されていること以外はやっても犯罪ではないのだが、製造現場ではその逆で、作業標準書に書いてある事以外はやってはいけないのである。
つまり、ちょっとした傷をみつけても、正規工程に傷の修正が無いのであれば、それはラインアウトするべきであって、善意だとしても傷を修正するのは異常作業である。
因みに、弊社での作業標準書に記述のない異常作業で、「大麻の売買」、「痴漢行為」がある。
どちらも、社内で禁止という決まりが無いと言い訳していたのが印象的だ。
法律で禁止されているだろうが。
因みに、社外でストーカー行為で逮捕された社員は、社外だったので作業標準書の適用範囲外である。
こうしてみると、ろくでもない会社だな。
話をもどそう。
つまり、冒険においてするべきことだけを書いた、標準書があればよいのだが、様々な状況に対応しなければならない冒険者を縛るのは、作業標準書よりも法律がよいという訳である。
ただし、今回みたいなノーマナーの冒険者が増えていくと、禁止事項があまりにも多くなり、やはり冒険での制限が多くなってしまうというので、ノーマナーの冒険者を排除するのがいいよねって事だろうか。
「ラパンに、オッティの問題が解決していないのに、こんどはプリオラか。どうしてこう次から次へと問題が起こってくるんだろうね」
俺はシルビアにそう問いかけた。
「この街は艱難辛苦の製造工場なのよ」
そんな工場潰れてください。
※作者の独り言
作業標準書にはつい禁止事項を書いてしまいがちですが、そうすると法律と一緒で禁止されていると書いてないという言い訳に繋がります。
作業標準書にはやるべきことだけを書くように心掛けましょう。
あと、弊社の犯罪はどうかしていると思いますが、他社でも違法薬物売買とかで警察が乗り込んで来たとかあるんですかね?
「荒れている?」
いつものように相談窓口にシルビアが来ていた。
珍しく困った顔をしている。
「荒れている原因はわかっているのかい」
「ええ。面倒な奴がこの街に帰ってきたのよ」
面倒な奴が帰ってきたっていうと、一号生が知らない二号生筆頭とかかな?
三年前の二月二十六日に雪の校庭が一号生の血で一面鮮血の海と化したという事件の主犯格だ。
別にここは男を磨く塾じゃないけど。
「そんな面倒な人なら、ここでも見かけそうなもんだけど」
「こっちよりも素材の買取価格がいい、カイロン伯爵の冒険者ギルドで受付をしているからっていうのと、こっちだと事実上の出入り禁止っていうのがあるわね」
「ああ、そういうことか」
シルビアが面倒なって言うくらいの人物に会いたいとは思わないので、今回ばかりはカイロン伯爵に感謝だな。
できればそんな手合いとは一生関わり合いになりたくない。
あれ、カイロン伯爵が冒険者ギルドを立ち上げなければ、この街に帰ってこなかったのかな?
だとしたら感謝は取り消しだ。
「噂をすれば何とやらね。あいつよ」
シルビアが顎で指した先には、似たようなビキニアーマーの女性がいる。
短いシルバーの髪と、露出された肌のいたるところに傷があるのが印象的だ。
見た目の年齢もシルビアと同じくらいに見え、君達キャラが被っているねというのが俺の感想だ。
向こうもこちらに気が付いたらしく、ずかずかと歩いてくる。
「久しぶりねシルビア、会いたかったわ」
「こっちは二度と見たくなかったわ、プリオラ」
「随分なご挨拶じゃない」
「あんたのせいで、この街にいられなくなるどころか、冒険者ギルドから追われる身になりそうだったから当然よ」
「自分だけ言い逃れして、冒険者ギルドに取り入って職員になるとはね。裏切りもいいところだわ」
なんて険悪なムードなんだろうか。
プリオラと呼ばれた女性はシルビアと今にも殴り合いになりそうな雰囲気である。
この場から逃げたい。
「で、何しにここに来たのよ」
シルビアが訊く。
そうだ、なんでプリオラはわざわざこちらの冒険者ギルドに顔を出したのだろうか?
「別に、ただあんたの顔が見たかっただけよ」
そんな理由なら外で会えばいいじゃないか。
こちらを巻き込まないでほしい。
「随分とふぬけになったあんたを見て、興が冷めたわ。じゃあね」
「ふん、もう来ないで」
そういうと、プリオラは冒険者ギルドから出ていった。
本当にシルビアに会いに来ただけだったんだな。
ところで、昔何をやって出入り禁止になったのだろうか。
ダメもとでシルビアに訊いてみるか。
「モンスターの横取りよ。『助太刀する』って言いながら、他人が戦っているモンスターに攻撃するの。モンスターもターゲットはその冒険者だから、こっちは安全っていうわけなのよ。それに、どうみても助けがいらないパーティーのモンスターまで倒して、討伐の証や素材の分配で揉めたの。冒険者ギルドに苦情が集まって、何度か指導を受けたけど、改心しないから追放よ」
「シルビアはどうして追放にならなかったの?」
「最初は本当に親切心から助太刀していたのだけど、段々と横取りが目に余るようになったので、パーティーを抜けようとしたのよ。ただ、プリオラがしつこくて、他のパーティーに参加しようとすると嫌がらせをしてきたのよね。それで今のギルド長に相談して職員になったのよ」
「そんな過去が」
「そんなわけで、それ以来冒険者ギルドからの指導で、助太刀は相手の確認を取ってからってなったのよ。ただ、こちらだけのルールだから、カイロン伯爵の冒険者ギルドではそんな決まりはないわ。法にも違反していないから、犯罪でもないしね。それでまた迷宮内が荒れるようになったのよ。真似する馬鹿も出てきたしね」
うん、これは法律が作られる過程そのまんまだな。
禁止されていないからやってもいいというのはそうなのだが、良心・良識に照らし合わせてというのが欲しいところだ。
全員が良識を持てば法律はいらない。
MDMAを悪用する人間がいなければ、麻薬及び向精神薬取締法など必要ないのだ。
とまあ、社会生活においては、法律で禁止されていること以外はやっても犯罪ではないのだが、製造現場ではその逆で、作業標準書に書いてある事以外はやってはいけないのである。
つまり、ちょっとした傷をみつけても、正規工程に傷の修正が無いのであれば、それはラインアウトするべきであって、善意だとしても傷を修正するのは異常作業である。
因みに、弊社での作業標準書に記述のない異常作業で、「大麻の売買」、「痴漢行為」がある。
どちらも、社内で禁止という決まりが無いと言い訳していたのが印象的だ。
法律で禁止されているだろうが。
因みに、社外でストーカー行為で逮捕された社員は、社外だったので作業標準書の適用範囲外である。
こうしてみると、ろくでもない会社だな。
話をもどそう。
つまり、冒険においてするべきことだけを書いた、標準書があればよいのだが、様々な状況に対応しなければならない冒険者を縛るのは、作業標準書よりも法律がよいという訳である。
ただし、今回みたいなノーマナーの冒険者が増えていくと、禁止事項があまりにも多くなり、やはり冒険での制限が多くなってしまうというので、ノーマナーの冒険者を排除するのがいいよねって事だろうか。
「ラパンに、オッティの問題が解決していないのに、こんどはプリオラか。どうしてこう次から次へと問題が起こってくるんだろうね」
俺はシルビアにそう問いかけた。
「この街は艱難辛苦の製造工場なのよ」
そんな工場潰れてください。
※作者の独り言
作業標準書にはつい禁止事項を書いてしまいがちですが、そうすると法律と一緒で禁止されていると書いてないという言い訳に繋がります。
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