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第125話 闇オークション
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「と言うわけで、MMR久しぶりの活動です」
ここは冒険者ギルドの会議室だ。
俺とシルビアとレオーネの三人がいる。
議題は迷宮盗賊対策である。
将軍の話では、闇オークションの会場がわかったようだからな。
だが、闇オークション会場に突入するのは衛兵に任せる。
それは俺たちの仕事じゃないからね。
じゃあ何をするのかというと、闇オークションの仕入れルートからの迷宮盗賊撲滅だ。
闇オークションの主催者から仕入れルートを確認して、その仕入れルートを壊滅させる。
その後仕入れルートの人間に成り済まし、盗品を換金しに来る迷宮盗賊を捕縛する予定だ。
その流れをシルビアとレオーネに説明した。
「つまり、さっさと仕入れルートを吐かせて、そこも急襲して入れ替わろうっていうのね」
「そのとおり」
「だったら、闇オークションの会場に突入するのにも同行しないと」
「そういう荒事は軍に任せよう」
突入したいシルビアを止める。
バシッ!
シルビアにビンタされた。
「それでも男ですか、軟弱者」
痛い。
「もう一本いっとく?」
「いや、一緒に突入しようか」
俺が納得するまでビンタされそうだったので、ここは大人しく従うことにした。
暴力反対。
MMRの会議では闇オークション会場での主催者の尋問と、その後の仕入れルート急襲からの迷宮盗賊捕縛までのながれを打ち合わせする。
俺の尋問スキルと、シルビアの拳があれば仕入れルートを吐かない奴はいないだろう。
悪人に人権はないってドラゴンも跨いで通る人も言ってたしな。
その日は解散した。
闇オークションが開催当日。
俺とシルビアはクイントと一緒に闇オークションが開催されるホールの会い向かいの建物に来ていた。
ここは普通のオークションも開催されるような場所である。
もっと暗黒街みたいなところを想定していたんだが、そうでもないみたいだな。
まあ、商人が暗黒街から出てきたら、後ろめたいことをしているんじゃないかなって思われて、悪い噂もでるから、こういった普通の所でやったほうがいいってことかな。
このホールに出入りしていても何の不思議もない。
「あいつが暗黒街のボス、エクシエントだ」
俺とシルビアとクイントは向かいの建物の二階からホールに出入りする人物を確認していた。
クイントがエクシエントという暗黒街のボスのことを教えてくれる。
時刻は夜であり、建物の明かりでなんとか顔が見えるくらいの暗さだ。
エクシエントは太った中年の男だ。
葉巻でも加えていると、ジ・悪人って感じだな。
今でも十分悪人だけど。
その他はやや悪い噂のある商人達の出入りが確認できた。
悪い噂が出るにはそれなりの理由があるということか。
なにせ盗品だし、仕入れは買い叩けるというものだ。
それを通常品と同じ価格で転売できれば、利益幅は大きくなる。
まともな商売をしている商人から見れば、利益が普通じゃないことはわかるんだろうな。
「しかし、よくここまで情報が入りましたね」
俺はクイントを称賛した。
正直ここまで情報を把握できるとは思っていなかった。
だって、今まで尻尾をつかむことができなかったのだから。
「減刑をチラつかせたら、犯罪者の連中も頑張ってくれてな。もっと早くこの手を使っていればよかったよ」
流石、鬼の使った手段だ。
異世界でも十分効果がある。
「あとは突入するだけね」
「そうだな。そろそろオークションも始まっただろうし、いい頃合いだ」
クイントはそういうと窓から外に合図を出す。
外で待機する部下たちが突入態勢をとる。
俺達も急いで建物から出て、それに加わった。
あとは特にどうということはない。
ホール内は商人達ばかりであり、衛兵に対抗できるようなのはエクシエントの護衛くらいだった。
その護衛だって数で勝る衛兵たちにかなうわけもなく、大した抵抗もできずに斬り殺された。
エクシエントだけ捕まえられれば、護衛なんて死んでいても構わないからね。
さて、ここからは尋問の時間だ。
あまり時間をかけて、万が一情報が洩れると、仕入れルートの人間たちが逃亡してしまうかもしれない。
「じゃあ、この盗品を仕入れているやり方をしゃべってもらおうか」
俺がエクシエントに訊く。
「素直にしゃべるとでも思ってるのか」
憎々しそうにエクシエントが睨んでくる。
ボキッ!
「ぎゃああああ」
今まで俺を睨んでいたエクシエントが悲鳴を上げた。
シルビアがエクシエントの指の骨を折ったからだ。
ボキッ!
ボキッ!
シルビアは黙々と指の骨を折っていく。
「早くしゃべらないと、全部の指が折れちゃうな」
俺がにやりと笑うと、エクシエントは諦めたように盗品の仕入れルートを吐いた。
それがわかれば十分だ。
この場はクイントに任せて、俺とシルビアは盗品を仕入れている店を急襲した。
ここは24時間営業している。
盗品を明るいうちに売りに来るのは目立つからね。
中にいる店の関係者と客を全てとっ捕まえる。
客も盗賊だからだ。
腕の立つ奴はおらずに、あっという間に店内を制圧できた。
此処の連中もあとからやってきたクイントに引き渡す。
そして、俺とシルビアは変装してここの従業員になりすまし、盗品を売りに来る連中を店の奥に引き入れ、そこで捕縛するのを繰り返した。
流石に1週間もすると迷宮盗賊たちの間でも噂になったのか、客足は途絶えてしまった。
だが、それと同時に迷宮盗賊の被害も激減したのである。
根絶までは至らなかったけどね。
ちなみに、捕まった連中はというと。
盗賊は重罪なので、エクシエント達とともに皆処刑されてしまった。
「困ったわね」
「どうした?」
ここは冒険者ギルドの会議室。
MMRの反省会が開かれている。
そこで困った顔をしているシルビア。
「今回の話がQCストーリーに則っていないわ」
「ああ、それは確かに困った話だな」
って、別にこれはQCサークルじゃないんだけどな。
「それじゃあ、歯止めとして商業ギルドにお願いして、闇オークションに関わったらギルドから追放して、二度と商売ができないようにしてもらおうか」
「それがいいわね」
これでなんとかストーリーっぽくなったかな。
テーマの選定から、現状把握、解析、対策の立案に実施と効果の確認、そして歯止め。
次のQC発表会には間に合いそうだな。
どこで開催するかは知りませんけど。
ここは冒険者ギルドの会議室だ。
俺とシルビアとレオーネの三人がいる。
議題は迷宮盗賊対策である。
将軍の話では、闇オークションの会場がわかったようだからな。
だが、闇オークション会場に突入するのは衛兵に任せる。
それは俺たちの仕事じゃないからね。
じゃあ何をするのかというと、闇オークションの仕入れルートからの迷宮盗賊撲滅だ。
闇オークションの主催者から仕入れルートを確認して、その仕入れルートを壊滅させる。
その後仕入れルートの人間に成り済まし、盗品を換金しに来る迷宮盗賊を捕縛する予定だ。
その流れをシルビアとレオーネに説明した。
「つまり、さっさと仕入れルートを吐かせて、そこも急襲して入れ替わろうっていうのね」
「そのとおり」
「だったら、闇オークションの会場に突入するのにも同行しないと」
「そういう荒事は軍に任せよう」
突入したいシルビアを止める。
バシッ!
シルビアにビンタされた。
「それでも男ですか、軟弱者」
痛い。
「もう一本いっとく?」
「いや、一緒に突入しようか」
俺が納得するまでビンタされそうだったので、ここは大人しく従うことにした。
暴力反対。
MMRの会議では闇オークション会場での主催者の尋問と、その後の仕入れルート急襲からの迷宮盗賊捕縛までのながれを打ち合わせする。
俺の尋問スキルと、シルビアの拳があれば仕入れルートを吐かない奴はいないだろう。
悪人に人権はないってドラゴンも跨いで通る人も言ってたしな。
その日は解散した。
闇オークションが開催当日。
俺とシルビアはクイントと一緒に闇オークションが開催されるホールの会い向かいの建物に来ていた。
ここは普通のオークションも開催されるような場所である。
もっと暗黒街みたいなところを想定していたんだが、そうでもないみたいだな。
まあ、商人が暗黒街から出てきたら、後ろめたいことをしているんじゃないかなって思われて、悪い噂もでるから、こういった普通の所でやったほうがいいってことかな。
このホールに出入りしていても何の不思議もない。
「あいつが暗黒街のボス、エクシエントだ」
俺とシルビアとクイントは向かいの建物の二階からホールに出入りする人物を確認していた。
クイントがエクシエントという暗黒街のボスのことを教えてくれる。
時刻は夜であり、建物の明かりでなんとか顔が見えるくらいの暗さだ。
エクシエントは太った中年の男だ。
葉巻でも加えていると、ジ・悪人って感じだな。
今でも十分悪人だけど。
その他はやや悪い噂のある商人達の出入りが確認できた。
悪い噂が出るにはそれなりの理由があるということか。
なにせ盗品だし、仕入れは買い叩けるというものだ。
それを通常品と同じ価格で転売できれば、利益幅は大きくなる。
まともな商売をしている商人から見れば、利益が普通じゃないことはわかるんだろうな。
「しかし、よくここまで情報が入りましたね」
俺はクイントを称賛した。
正直ここまで情報を把握できるとは思っていなかった。
だって、今まで尻尾をつかむことができなかったのだから。
「減刑をチラつかせたら、犯罪者の連中も頑張ってくれてな。もっと早くこの手を使っていればよかったよ」
流石、鬼の使った手段だ。
異世界でも十分効果がある。
「あとは突入するだけね」
「そうだな。そろそろオークションも始まっただろうし、いい頃合いだ」
クイントはそういうと窓から外に合図を出す。
外で待機する部下たちが突入態勢をとる。
俺達も急いで建物から出て、それに加わった。
あとは特にどうということはない。
ホール内は商人達ばかりであり、衛兵に対抗できるようなのはエクシエントの護衛くらいだった。
その護衛だって数で勝る衛兵たちにかなうわけもなく、大した抵抗もできずに斬り殺された。
エクシエントだけ捕まえられれば、護衛なんて死んでいても構わないからね。
さて、ここからは尋問の時間だ。
あまり時間をかけて、万が一情報が洩れると、仕入れルートの人間たちが逃亡してしまうかもしれない。
「じゃあ、この盗品を仕入れているやり方をしゃべってもらおうか」
俺がエクシエントに訊く。
「素直にしゃべるとでも思ってるのか」
憎々しそうにエクシエントが睨んでくる。
ボキッ!
「ぎゃああああ」
今まで俺を睨んでいたエクシエントが悲鳴を上げた。
シルビアがエクシエントの指の骨を折ったからだ。
ボキッ!
ボキッ!
シルビアは黙々と指の骨を折っていく。
「早くしゃべらないと、全部の指が折れちゃうな」
俺がにやりと笑うと、エクシエントは諦めたように盗品の仕入れルートを吐いた。
それがわかれば十分だ。
この場はクイントに任せて、俺とシルビアは盗品を仕入れている店を急襲した。
ここは24時間営業している。
盗品を明るいうちに売りに来るのは目立つからね。
中にいる店の関係者と客を全てとっ捕まえる。
客も盗賊だからだ。
腕の立つ奴はおらずに、あっという間に店内を制圧できた。
此処の連中もあとからやってきたクイントに引き渡す。
そして、俺とシルビアは変装してここの従業員になりすまし、盗品を売りに来る連中を店の奥に引き入れ、そこで捕縛するのを繰り返した。
流石に1週間もすると迷宮盗賊たちの間でも噂になったのか、客足は途絶えてしまった。
だが、それと同時に迷宮盗賊の被害も激減したのである。
根絶までは至らなかったけどね。
ちなみに、捕まった連中はというと。
盗賊は重罪なので、エクシエント達とともに皆処刑されてしまった。
「困ったわね」
「どうした?」
ここは冒険者ギルドの会議室。
MMRの反省会が開かれている。
そこで困った顔をしているシルビア。
「今回の話がQCストーリーに則っていないわ」
「ああ、それは確かに困った話だな」
って、別にこれはQCサークルじゃないんだけどな。
「それじゃあ、歯止めとして商業ギルドにお願いして、闇オークションに関わったらギルドから追放して、二度と商売ができないようにしてもらおうか」
「それがいいわね」
これでなんとかストーリーっぽくなったかな。
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