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11話 作業観察1
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迷宮で入手した素材を売って、それなりの収入となった。
まあ、俺の目的は迷宮の現場・現物・現実を見ることだったので、収入についてはおまけである。
冒険者の現実を確認した結果、あまりにも指摘事項が多くて、何処から手を付ければよいのやらと、帰ってきてから頭を悩ませている。
「アルト、ショートソードを新調しようよ」
冒険者ギルドの相談窓口で、対策を考えていた俺のところにスターレットがやって来た。
今日は革の鎧は着ていない。
藍色のチュニックにサンダルといういでたちであった。
ショートソードは持っているが、冒険に行く雰囲気じゃないな。
これなら、新しいショートソードの切れ味を試しに行こうとはならないはずだ。
「仕事中だよ」
そう言ってみたが、俺のところに相談に来るような冒険者は皆無で、閑古鳥が鳴いているのはスターレットもよく知っている。
「大丈夫よ。急ぎの相談なんて来ないわ。私の武器選びの相談にのって外出ってことでいいじゃない」
スターレットはベテランサボリーマン品質管理部員が、仕事をしたくないから外に出掛けるときのような言い訳を提案してきた。
協力メーカーに用もないのに出掛けるあれである。
品質管理部員の名誉のために断っておくが、そんなことをしているのはごく一部だ。
それも、俺のいた会社の話だ。
殆どの人は真面目に働いている……
と思う。
「相談があるなら仕方ないな。それも仕事だ」
俺は諦めて、スターレットと一緒にデボネアのところにショートソードを買いに行くことにした。
スターレットに腕をとられてデボネアのところに向かう。
鼻腔をくすぐる彼女の匂いに俺は少し恥ずかしくなった。
こんな感覚はいつ以来だろうか。
前世では一緒に選別に向かう作業者は加工油の臭いしかしなかったな。
転生してからも、異性に接する機会なんて無かった。
いや、シルビアの毎朝のかわいがりがあったな。
女性不信になるわ!
それに比べると、今はとても幸せだ。
今この瞬間を切り取って、加工プログラムと一緒にUSBメモリに保存しておきたい。
「ねえ、アルト。聞いてるの?」
「え?」
まるで組み付け前のOリングがオイルに浸漬されているように、俺は幸せな気分に浸っていたら、どうやらスターレットの話を上の空で聞いていたようだ。
「ごめん、聞いてなかった」
「ひとと一緒にいるときに何を考えていたのよ。アルトの彼女の事とか?」
最後の言葉に若干の怒気を感じる。
居もしない彼女の事で怒られるのも困るな。
「実はこの前のトレイン退治で経験値が沢山入って、レベルが上がってね。スキルを取ったんだけど、どう使ったらいいか悩んでいて」
そう誤魔化した。
面と向かってスターレットの匂いがいいとか言えないよね。
「アルトのジョブって品質管理よね。どんなスキルがあるの?」
俺の振った話題にスターレットが食いついてきた。
彼女が察言観色とはならなかったことに安堵する。
気になるのならばこの話題を進めよう。
「こんな感じ――」
品質管理レベル15
スキル
作業標準書
作業標準書(改)
ノギス測定
三次元測定
マクロ試験
振動試験
電子顕微鏡
塩水噴霧試験
引張試験
硬度測定
蛍光X線分析
シックネスゲージ作成
ブロックゲージ作成
ピンゲージ作成
と、取得したスキルを教えた。
「なにこれ、全く知らないスキルしかないわ」
そりゃそうだ。
スターレットの言葉に心の中で相槌を打った。
前世でも知っているのなんて製造業の品質管理をやっていた人間くらいだろ。
「でも、レベルが15って凄いわよ。黄銅等級の人達がそれくらいのレベルだから」
ふむ。
ノギスでゴブリンとどうやって戦えばいいのかわからないが、他のジョブだとそれくらいの強さがあるのか。
「スターレットは?」
「私なんてまだ2レベル。でも、もう少し頑張れば等級昇進試験を受けられそう」
そうか、この前は俺が全部退治してしまったから、スターレットには経験値が入らなかったのか。
もし次に似たような機会があれば、スターレットにも戦ってもらおう。
その後はスターレットのスキルの伸ばし方の希望を聞きながら歩いた。
もう少しでデボネアの工房というところで、服屋の前に停車している高級そうな馬車を見かけた。
「あれはカイロン伯爵の馬車ね」
スターレットの言った名前に記憶がない。
「カイロン伯爵?」
おうむ返しに訊ねた。
「この街の有力者の貴族よ。あまりいい評判は聞かないけど。でも、あの店は若い女の子に人気だから、きっと娘のオーリス様だわ」
そう教えてくれる。
貴族の娘なんて縁がないし、どうせいいものを食べ過ぎて、ブヨブヨに太っているに違いない。
「気になる?」
俺の顔を覗き込み、訊いてくるスターレット。
俺は右手を振って否定した。
「縁がないよ」
俺の言葉に
「そうよね」
と言って、スターレットが笑う。
恋は合縁奇縁というが、流石に平民と貴族では縁は無いだろうな。
そうこうして、やっとデボネアの工房が見えてきた。
そこでスターレットが前方を指差す。
「あれ、何か様子がおかしいわね」
彼女の指が指し示す方を見ると、いかにも悪人といった風体の男が二人。
彼らは旅装束をした、一人の若い女性に絡んでいる。
「誘拐にちがいないわ!」
そう言って走り出すスターレット。
確かにそんな雰囲気だ。
だが、無謬であるべき品質管理としては、外観で犯罪者と決めるわけにはいかない。
それは、外観検査で見つけた傷の深さも測定せずに、加工メーカーに選別を強いるようなものである。
必ず傷の深さを測定し、図面の規格を満足しているか否かを確認してから行動にうつすべきなのである。
俺はスターレットが間違いを起こす前に止めるべく、彼女の後を追った。
「止めなさい、あなたたち!」
俺の制止は間に合わず、男たちに向かって叫ぶスターレット。
「なんだてめえは!?」
女性の腕を力強く掴んでいる男が凄んでくる。
「助けてください!」
女性が助けを求めてきた。
スターレットの読み通りである。
「助けてくださいとは人聞きの悪い。こいつが人を探しているって言うから、俺達がそこへ案内してやろうってところだ」
もう一人の男がそう言った。
「嘘です。この人達は私を暗い路地に連れていこうとしました。逃げようとしたらこうして腕を掴まれて」
彼女がそこまで言うと、男たちは得物を取り出す。
「今の事は見なかったことにしないと、お前ら今夜の月を拝めなくなるぜ」
そして脅してくる。
典型的な悪人だな。
スターレットもショートソードを抜いて構えるが、彼女では荷が重そうだな。
俺はピンゲージ作成スキルでΦ25、長さ1000ミリの鋼の丸棒を作り出した。
硬度720HV、サブゼロ処理済みの優れものだ。
それを木剣のように掴んで素振りをしてみる。
ヒュッと風を切る音が耳に届いた。
「やはりゲージは手に馴染むな」
サイズは違うが、久々に手にしたピンゲージは懐かしい感触がした。
「さて、謝るなら今のうちだぞ」
俺は男たちに警告をしたが、そんなものはエビデンスの無い対策書のごとく無視された。
彼らは俺に襲いかかってくる。
まあ、脅威とはならないレベルだな。
作業標準書に従って体を動かし、襲いかかる刃物をかわして、それぞれの手首にピンゲージの一撃をお見舞いする。
「うぎゃ!」
「痛てえ」
骨が折れたであろう彼らは、ピンゲージで打たれた場所を反対の手で押さえる。
「まだやるというのなら、次は首に同じ打ち込みをするが?」
そう言って睨めると、彼らはほうほうの体で逃げていった。
「大丈夫?」
スターレットが女性に声をかける。
「ありがとうございます。王都から人を探してステラまでやって来たのですが、右も左もわからなくて。先程の手合いにも声をかけてしまいました」
「人を探しているの?」
スターレットはどうやら更に首を突っ込むようだ。
「はい。男の料理人でクリオというのですが。何処で働いているのかさっぱりわからなくて」
「クリオ?」
俺はその名前に聞き覚えがあった。
「ご存じですか?」
「ええ。冒険者ギルドの食堂で働いているスタッフに同じ名前の男がいます」
「その方は王都の出身ですか?」
「そこまではわかりません。本人に会ってみるのが早いでしょう」
見るからに彼女の表情が明るくなるのがわかった。
折角デボネアの工房まで来たが、俺達三人は冒険者ギルドに戻ることになった。
王都からステラまで女一人でやって来た彼女の 慧可断臂の決意が報われるとよいな。
そう思うと握る拳に力が入った。
※作者の独り言
導入だけで元の話と同じ程度の文字数になるくらいノリノリで書いています。
用語解説どうしようかな。
用語解説
・加工プログラムと一緒にUSBメモリに保存
工作機械にはWindowsがインストールされたパソコンがついているので、加工プログラムはUSBメモリに保存が出来る。昔はフロッピーディスクやパンチテープだった。フロッピーやパンチテープだと、容量が小さいので、並べておくととても仕事をした気分になれたのだが、USBメモリでは容量が大きすぎてそれがない。知人の鉄工所の社長が、30年のプログラムが全て一個のUSBメモリに入ったときに肩を落としていたのは忘れられない光景。
・Oリングがオイルに浸漬
ゴムで出来たOリングというパッキンには油を塗布しなければならない。プアワーカーにやらせる作業としては保証度が低いので、事前にポカヨケ設備でオイルプールに浸漬させておく事もある。オイルの液面センサーが付いているから、オイルプールの管理は完璧。コンタミ?さあね。
・サブゼロ処理
オーステナイトをマルテンサイトに変態させる。硬くして寸法の変化を抑え込む熱処理。ゲージは寸法の変化があってはならないので、サブゼロ処理を施す。それでも磨耗は避けられないので、校正は必要ですけど。
まあ、俺の目的は迷宮の現場・現物・現実を見ることだったので、収入についてはおまけである。
冒険者の現実を確認した結果、あまりにも指摘事項が多くて、何処から手を付ければよいのやらと、帰ってきてから頭を悩ませている。
「アルト、ショートソードを新調しようよ」
冒険者ギルドの相談窓口で、対策を考えていた俺のところにスターレットがやって来た。
今日は革の鎧は着ていない。
藍色のチュニックにサンダルといういでたちであった。
ショートソードは持っているが、冒険に行く雰囲気じゃないな。
これなら、新しいショートソードの切れ味を試しに行こうとはならないはずだ。
「仕事中だよ」
そう言ってみたが、俺のところに相談に来るような冒険者は皆無で、閑古鳥が鳴いているのはスターレットもよく知っている。
「大丈夫よ。急ぎの相談なんて来ないわ。私の武器選びの相談にのって外出ってことでいいじゃない」
スターレットはベテランサボリーマン品質管理部員が、仕事をしたくないから外に出掛けるときのような言い訳を提案してきた。
協力メーカーに用もないのに出掛けるあれである。
品質管理部員の名誉のために断っておくが、そんなことをしているのはごく一部だ。
それも、俺のいた会社の話だ。
殆どの人は真面目に働いている……
と思う。
「相談があるなら仕方ないな。それも仕事だ」
俺は諦めて、スターレットと一緒にデボネアのところにショートソードを買いに行くことにした。
スターレットに腕をとられてデボネアのところに向かう。
鼻腔をくすぐる彼女の匂いに俺は少し恥ずかしくなった。
こんな感覚はいつ以来だろうか。
前世では一緒に選別に向かう作業者は加工油の臭いしかしなかったな。
転生してからも、異性に接する機会なんて無かった。
いや、シルビアの毎朝のかわいがりがあったな。
女性不信になるわ!
それに比べると、今はとても幸せだ。
今この瞬間を切り取って、加工プログラムと一緒にUSBメモリに保存しておきたい。
「ねえ、アルト。聞いてるの?」
「え?」
まるで組み付け前のOリングがオイルに浸漬されているように、俺は幸せな気分に浸っていたら、どうやらスターレットの話を上の空で聞いていたようだ。
「ごめん、聞いてなかった」
「ひとと一緒にいるときに何を考えていたのよ。アルトの彼女の事とか?」
最後の言葉に若干の怒気を感じる。
居もしない彼女の事で怒られるのも困るな。
「実はこの前のトレイン退治で経験値が沢山入って、レベルが上がってね。スキルを取ったんだけど、どう使ったらいいか悩んでいて」
そう誤魔化した。
面と向かってスターレットの匂いがいいとか言えないよね。
「アルトのジョブって品質管理よね。どんなスキルがあるの?」
俺の振った話題にスターレットが食いついてきた。
彼女が察言観色とはならなかったことに安堵する。
気になるのならばこの話題を進めよう。
「こんな感じ――」
品質管理レベル15
スキル
作業標準書
作業標準書(改)
ノギス測定
三次元測定
マクロ試験
振動試験
電子顕微鏡
塩水噴霧試験
引張試験
硬度測定
蛍光X線分析
シックネスゲージ作成
ブロックゲージ作成
ピンゲージ作成
と、取得したスキルを教えた。
「なにこれ、全く知らないスキルしかないわ」
そりゃそうだ。
スターレットの言葉に心の中で相槌を打った。
前世でも知っているのなんて製造業の品質管理をやっていた人間くらいだろ。
「でも、レベルが15って凄いわよ。黄銅等級の人達がそれくらいのレベルだから」
ふむ。
ノギスでゴブリンとどうやって戦えばいいのかわからないが、他のジョブだとそれくらいの強さがあるのか。
「スターレットは?」
「私なんてまだ2レベル。でも、もう少し頑張れば等級昇進試験を受けられそう」
そうか、この前は俺が全部退治してしまったから、スターレットには経験値が入らなかったのか。
もし次に似たような機会があれば、スターレットにも戦ってもらおう。
その後はスターレットのスキルの伸ばし方の希望を聞きながら歩いた。
もう少しでデボネアの工房というところで、服屋の前に停車している高級そうな馬車を見かけた。
「あれはカイロン伯爵の馬車ね」
スターレットの言った名前に記憶がない。
「カイロン伯爵?」
おうむ返しに訊ねた。
「この街の有力者の貴族よ。あまりいい評判は聞かないけど。でも、あの店は若い女の子に人気だから、きっと娘のオーリス様だわ」
そう教えてくれる。
貴族の娘なんて縁がないし、どうせいいものを食べ過ぎて、ブヨブヨに太っているに違いない。
「気になる?」
俺の顔を覗き込み、訊いてくるスターレット。
俺は右手を振って否定した。
「縁がないよ」
俺の言葉に
「そうよね」
と言って、スターレットが笑う。
恋は合縁奇縁というが、流石に平民と貴族では縁は無いだろうな。
そうこうして、やっとデボネアの工房が見えてきた。
そこでスターレットが前方を指差す。
「あれ、何か様子がおかしいわね」
彼女の指が指し示す方を見ると、いかにも悪人といった風体の男が二人。
彼らは旅装束をした、一人の若い女性に絡んでいる。
「誘拐にちがいないわ!」
そう言って走り出すスターレット。
確かにそんな雰囲気だ。
だが、無謬であるべき品質管理としては、外観で犯罪者と決めるわけにはいかない。
それは、外観検査で見つけた傷の深さも測定せずに、加工メーカーに選別を強いるようなものである。
必ず傷の深さを測定し、図面の規格を満足しているか否かを確認してから行動にうつすべきなのである。
俺はスターレットが間違いを起こす前に止めるべく、彼女の後を追った。
「止めなさい、あなたたち!」
俺の制止は間に合わず、男たちに向かって叫ぶスターレット。
「なんだてめえは!?」
女性の腕を力強く掴んでいる男が凄んでくる。
「助けてください!」
女性が助けを求めてきた。
スターレットの読み通りである。
「助けてくださいとは人聞きの悪い。こいつが人を探しているって言うから、俺達がそこへ案内してやろうってところだ」
もう一人の男がそう言った。
「嘘です。この人達は私を暗い路地に連れていこうとしました。逃げようとしたらこうして腕を掴まれて」
彼女がそこまで言うと、男たちは得物を取り出す。
「今の事は見なかったことにしないと、お前ら今夜の月を拝めなくなるぜ」
そして脅してくる。
典型的な悪人だな。
スターレットもショートソードを抜いて構えるが、彼女では荷が重そうだな。
俺はピンゲージ作成スキルでΦ25、長さ1000ミリの鋼の丸棒を作り出した。
硬度720HV、サブゼロ処理済みの優れものだ。
それを木剣のように掴んで素振りをしてみる。
ヒュッと風を切る音が耳に届いた。
「やはりゲージは手に馴染むな」
サイズは違うが、久々に手にしたピンゲージは懐かしい感触がした。
「さて、謝るなら今のうちだぞ」
俺は男たちに警告をしたが、そんなものはエビデンスの無い対策書のごとく無視された。
彼らは俺に襲いかかってくる。
まあ、脅威とはならないレベルだな。
作業標準書に従って体を動かし、襲いかかる刃物をかわして、それぞれの手首にピンゲージの一撃をお見舞いする。
「うぎゃ!」
「痛てえ」
骨が折れたであろう彼らは、ピンゲージで打たれた場所を反対の手で押さえる。
「まだやるというのなら、次は首に同じ打ち込みをするが?」
そう言って睨めると、彼らはほうほうの体で逃げていった。
「大丈夫?」
スターレットが女性に声をかける。
「ありがとうございます。王都から人を探してステラまでやって来たのですが、右も左もわからなくて。先程の手合いにも声をかけてしまいました」
「人を探しているの?」
スターレットはどうやら更に首を突っ込むようだ。
「はい。男の料理人でクリオというのですが。何処で働いているのかさっぱりわからなくて」
「クリオ?」
俺はその名前に聞き覚えがあった。
「ご存じですか?」
「ええ。冒険者ギルドの食堂で働いているスタッフに同じ名前の男がいます」
「その方は王都の出身ですか?」
「そこまではわかりません。本人に会ってみるのが早いでしょう」
見るからに彼女の表情が明るくなるのがわかった。
折角デボネアの工房まで来たが、俺達三人は冒険者ギルドに戻ることになった。
王都からステラまで女一人でやって来た彼女の 慧可断臂の決意が報われるとよいな。
そう思うと握る拳に力が入った。
※作者の独り言
導入だけで元の話と同じ程度の文字数になるくらいノリノリで書いています。
用語解説どうしようかな。
用語解説
・加工プログラムと一緒にUSBメモリに保存
工作機械にはWindowsがインストールされたパソコンがついているので、加工プログラムはUSBメモリに保存が出来る。昔はフロッピーディスクやパンチテープだった。フロッピーやパンチテープだと、容量が小さいので、並べておくととても仕事をした気分になれたのだが、USBメモリでは容量が大きすぎてそれがない。知人の鉄工所の社長が、30年のプログラムが全て一個のUSBメモリに入ったときに肩を落としていたのは忘れられない光景。
・Oリングがオイルに浸漬
ゴムで出来たOリングというパッキンには油を塗布しなければならない。プアワーカーにやらせる作業としては保証度が低いので、事前にポカヨケ設備でオイルプールに浸漬させておく事もある。オイルの液面センサーが付いているから、オイルプールの管理は完璧。コンタミ?さあね。
・サブゼロ処理
オーステナイトをマルテンサイトに変態させる。硬くして寸法の変化を抑え込む熱処理。ゲージは寸法の変化があってはならないので、サブゼロ処理を施す。それでも磨耗は避けられないので、校正は必要ですけど。
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