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八
メアリーを帰してレオーン様を部屋で一人待っている。
今日はレオーン様に伝えようと思う。私を狙う危ない弟から逃げたくて、相手は誰でもよかったと。
でも、私はレオーン様を好きになってる。
「もし、レーオン様に嫌われてしまったら……」
ソファーに座りギュッと痛みが走る心を抱きしめた。
このまま黙っていればいいのだけど、でも、黙っていられないの。
コンコンと扉が鳴り、ビクッと方が揺れるレオーン様がいらした。
はやる気持ちと、逃げたいと思う気持ちがごちゃ混ぜになる。
ドキドキしながら扉を開けて、レオーン様を部屋の中へと招いた。
「待っていましたわ、レオーン様」
「今日も可愛い、その姿で私を癒してくれるのかな?」
私は頷きレオーン様を見上げた。
「はい、その前にレオーン様に話したいことが……ありま…す」
緊張で声が震えた、気を抜くと涙が溢れそうになる。
でも、泣かずにレーオン様に話したい。
レオーン様は私の頬にキスを落として、座ろうかとソファーへと連れて行く。
すぐには座らず待ってねと言い。
先にソファーに座ったレーオン様は私の手を引き、膝の上に、それも向き合う形で座らされた。
(ひゃぁ)
それから、ソファーから落ちない様に腕を背中へ回されて、下から私を見て目を細めた。
「さて、チカの話はなに?」
(えぇっ、この格好で話すの?)
と、こんな形で座ったことによりネグリジェは捲れて、下着とレオーン様の熱が擦れて、体が期待して震えてしまう。
いつまでも言えないでいると、ポフッとレオーン様は胸に顔を埋めてぐりぐりした。
「ん、んんっ……ま、待って。これじゃ話せない……あっ」
彼の熱い吐息が胸に当たり声が漏れる。
「無理に話さなくていいよ。私はチカが誰でもよくて、婚約を急いだ理由を知っている」
「レーオン様が……どうして、それを知っているの?」
その酷い理由を知っていながら、こんなに素敵な方が私と婚約をしてくれたの?
「チカ、私達の婚約に三ヶ月かかっただろう?」
「えぇ」
お父様にレオーン様はお忙しい方だと聞かされて、そうだと思っていたのだけど違うの?
「三ヶ月、チカと君の国のことを調べさせてもらった。私達獣人は人より異なる力を持ち戦闘に猛る。鉄鉱山、魔石鉱山を持つ。私は獣人でこの国の王太子だからね」
「はい」
「それに私の婚約者にと紹介をされるのは殆ど獣人の国の姫なんだ。人は何かと見た目に恐怖を覚えるからね。人の姫が私との婚約を望むのは悪いけど。何か、裏にあるのではないかと考えた」
その、レオーン様の話は正しいわ。
私は自分の事ばかりでレオーン様が国を思い、そう考えるなんて思いもしなかった。
「ごめんなさい。レオーン様……私」
何か言おうとした唇に、ちゅっと触れるだけのキスをした。
「あっ……ん」
「チカは黙って私の話を聞いてね。いくら調べてみてもなんの裏もなく、優しい国だとしか報告は上がってこなかった。それはチカもだ。君は誰にでも優しく、真面目で、物事が考える姫だとね」
「私は、そんなにできた姫ではありません」
「チカ、自分をに卑下しない。でもね、調べていくうちにあることに気付いたんだ。チカは国にいると時、一人きりになる事は余り無かったよね」
(えっ、一人きりになる事?)
そうだわ書庫に行くのもお母様が遺した温室に行く時も、何処に行く時もメアリーと騎士が側にいたわ。
部屋に一人でいる時にも外に騎士がいた。私はメアリーと騎士に危険な弟から守られていたの……ふと、孕ませると言った弟の事を思い出して恐怖で体が震えた。
そんな私をレーオン様は優しく包んでくれる。
「大丈夫だよ。その事について国王陛下と兄王太子は気付いていたんだ。弟殿下がチカを姉とは見ず、違う意味で狙っているとね」
お父様とお兄様は知っていたの⁉︎ 弟が私を襲おうとしていた事を……
今日はレオーン様に伝えようと思う。私を狙う危ない弟から逃げたくて、相手は誰でもよかったと。
でも、私はレオーン様を好きになってる。
「もし、レーオン様に嫌われてしまったら……」
ソファーに座りギュッと痛みが走る心を抱きしめた。
このまま黙っていればいいのだけど、でも、黙っていられないの。
コンコンと扉が鳴り、ビクッと方が揺れるレオーン様がいらした。
はやる気持ちと、逃げたいと思う気持ちがごちゃ混ぜになる。
ドキドキしながら扉を開けて、レオーン様を部屋の中へと招いた。
「待っていましたわ、レオーン様」
「今日も可愛い、その姿で私を癒してくれるのかな?」
私は頷きレオーン様を見上げた。
「はい、その前にレオーン様に話したいことが……ありま…す」
緊張で声が震えた、気を抜くと涙が溢れそうになる。
でも、泣かずにレーオン様に話したい。
レオーン様は私の頬にキスを落として、座ろうかとソファーへと連れて行く。
すぐには座らず待ってねと言い。
先にソファーに座ったレーオン様は私の手を引き、膝の上に、それも向き合う形で座らされた。
(ひゃぁ)
それから、ソファーから落ちない様に腕を背中へ回されて、下から私を見て目を細めた。
「さて、チカの話はなに?」
(えぇっ、この格好で話すの?)
と、こんな形で座ったことによりネグリジェは捲れて、下着とレオーン様の熱が擦れて、体が期待して震えてしまう。
いつまでも言えないでいると、ポフッとレオーン様は胸に顔を埋めてぐりぐりした。
「ん、んんっ……ま、待って。これじゃ話せない……あっ」
彼の熱い吐息が胸に当たり声が漏れる。
「無理に話さなくていいよ。私はチカが誰でもよくて、婚約を急いだ理由を知っている」
「レーオン様が……どうして、それを知っているの?」
その酷い理由を知っていながら、こんなに素敵な方が私と婚約をしてくれたの?
「チカ、私達の婚約に三ヶ月かかっただろう?」
「えぇ」
お父様にレオーン様はお忙しい方だと聞かされて、そうだと思っていたのだけど違うの?
「三ヶ月、チカと君の国のことを調べさせてもらった。私達獣人は人より異なる力を持ち戦闘に猛る。鉄鉱山、魔石鉱山を持つ。私は獣人でこの国の王太子だからね」
「はい」
「それに私の婚約者にと紹介をされるのは殆ど獣人の国の姫なんだ。人は何かと見た目に恐怖を覚えるからね。人の姫が私との婚約を望むのは悪いけど。何か、裏にあるのではないかと考えた」
その、レオーン様の話は正しいわ。
私は自分の事ばかりでレオーン様が国を思い、そう考えるなんて思いもしなかった。
「ごめんなさい。レオーン様……私」
何か言おうとした唇に、ちゅっと触れるだけのキスをした。
「あっ……ん」
「チカは黙って私の話を聞いてね。いくら調べてみてもなんの裏もなく、優しい国だとしか報告は上がってこなかった。それはチカもだ。君は誰にでも優しく、真面目で、物事が考える姫だとね」
「私は、そんなにできた姫ではありません」
「チカ、自分をに卑下しない。でもね、調べていくうちにあることに気付いたんだ。チカは国にいると時、一人きりになる事は余り無かったよね」
(えっ、一人きりになる事?)
そうだわ書庫に行くのもお母様が遺した温室に行く時も、何処に行く時もメアリーと騎士が側にいたわ。
部屋に一人でいる時にも外に騎士がいた。私はメアリーと騎士に危険な弟から守られていたの……ふと、孕ませると言った弟の事を思い出して恐怖で体が震えた。
そんな私をレーオン様は優しく包んでくれる。
「大丈夫だよ。その事について国王陛下と兄王太子は気付いていたんだ。弟殿下がチカを姉とは見ず、違う意味で狙っているとね」
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