43 / 99
四十二
しおりを挟む
いつもは落ち着いた雰囲気のミカ。彼は隣町から急いでミリア亭に来たらしく、緑色の長い髪を乱して珍しく汗をかき焦っている。
「ミカ、どうした?」
アサトがミカに聞くと。
息を整えながらミカは、
「あのね……隣町まで品を仕入れに行ってね、同業者の友達に話を聞いたんだけど……クフッ……フウッ」
「リーヤ、ミカに水を渡して」
「はい」
厨房のミリアから渡された水をミカに渡すと、彼は一気にコップの水を飲み干した。
「ミリア、リーヤ……ありがとう」
一息をついてから話をしだした。
「その友達に聞いた話なんだけど……二ヶ月前くらいに、ガレーン国から遠い南のニーフルという小国で、特殊なモンスター骨を何者かに盗まれたんだって」
(特殊なモンスターの骨が盗まれた? 一ヶ月前にミリア亭に来たアトールがはなした話も、何者かにモンスター骨が盗まれたと言っていたわ?)
みんなは"盗まれたモンスターの骨"と聞き、何か思い当たったらしく、ミカをテーブルに呼び真剣にその話に耳を傾けてた。
「ニーフル国? ミカ、もっと詳しく教えろ」
コクリとアサトに頷き。
「ニーフル国ではかなり有名な収集家で、骨の個展、博物館なども作った人で……今回、盗まれたのは屋敷の金庫に保管してあった特殊な骨ばかりで、犯人はその収集家の人を殺して奪っていったらしい」
「「収集家を殺した!!」」
アトールから聞いていた内容よりも、詳しく話すミカ。
「ミカの友達は詳しいな」
「うん、彼はニーフル国の隣国、魔法大国スルートールで魔導具の店を構えているからね。ニーフル国で雑貨屋を営む同業者から、この話を聞いたんだって」
「なんだと、君の友はあの入国も難しい、魔法大国スルートールに店があるのか!」
カートラお兄様がいきなり声を荒げた。
「え、そうだけど…………誰?」
大柄で見知らぬ男性に話しかけられたミサはたじろいた。そんな、ミカにわたしは慌てて紹介をした。
「ミカさん。こちらがわたしのお兄様で、もう人方はお友達の方です」
「え、リーヤのお兄さんとお友達?」
そうだ、とカートラお兄様とランドル様はミカに頭を下げた。
「いきなり話に割って入り、驚かせてすまない。俺はリイーヤの兄のカートラと言う。隣国リルガルド国で騎士団長を務めている」
「私は副団長のランドルと言います」
「僕はガレーン国の北区で雑貨屋を営む、エルフのミカと言います」
お互いの自己紹介を済ませて、カートラお兄様とランドル様もこの話に参加して、ランドル様は魔法大国スルートールの話を始めた。
「あの魔法大国スルートールは大魔法使いマーミアが収める国。魔法が使える者は簡単に魔法検査だけで入国出来ますが、使えない者は厳密な審査と身辺検査をする国で、中々入国が面倒な国ですよね」
ランドルの話に深く頷くお兄様。
「そうだな……俺とランドルはその収集家の話をニーフル国で聞いた後。隣国スルートールに国王陛下から預かった密書を届けにランドルと向かったが…………魔法が使えない俺は入国するのにスルートール国は、リルガルド国まで封書を魔法で飛ばして、本当にリルガルド国の騎士団長か公爵家の長子かも調べられて……早朝から、丸一日かかって入国できたんだ」
「……ウゲッ、面倒な国だな。俺とナサ、リヤとカヤは絶対にその国には入国出来ないな」
アサトが眉をひそめた。
"本当に面倒な国だと"カートラお兄様は言い。
「いまから俺が話すはなしは、ここだけの話にしてくれ。俺たちは国王陛下の密書を届ける他に、ある命令を受けていた……その収集家が前日、とある人物と魔法大国スルートールで密会していたと情報を得た」
お兄様の後にランドル様が続く。
「そう、そのとある人物というのがね。リルガルド国で罪を犯した、私たちがいまも探している犯罪人なんだ……」
「は、犯罪人だと」
驚きの声を上げたナサと、ゴクリとみんなの喉が鳴る音を聞いた。わたしはこの話を聞いては"ダメ"だと思いながらも、カウンター席で話を聞いていた。
"リーヤ"と、厨房からミリアに呼ばれる。
「話が長くなりそうだ……コーヒー、いれるよ」
「はい」
みんなが深刻な話をするなか。
わたしはミリアに呼ばれて、コーヒーをいれに厨房にはいった。
「ミカ、どうした?」
アサトがミカに聞くと。
息を整えながらミカは、
「あのね……隣町まで品を仕入れに行ってね、同業者の友達に話を聞いたんだけど……クフッ……フウッ」
「リーヤ、ミカに水を渡して」
「はい」
厨房のミリアから渡された水をミカに渡すと、彼は一気にコップの水を飲み干した。
「ミリア、リーヤ……ありがとう」
一息をついてから話をしだした。
「その友達に聞いた話なんだけど……二ヶ月前くらいに、ガレーン国から遠い南のニーフルという小国で、特殊なモンスター骨を何者かに盗まれたんだって」
(特殊なモンスターの骨が盗まれた? 一ヶ月前にミリア亭に来たアトールがはなした話も、何者かにモンスター骨が盗まれたと言っていたわ?)
みんなは"盗まれたモンスターの骨"と聞き、何か思い当たったらしく、ミカをテーブルに呼び真剣にその話に耳を傾けてた。
「ニーフル国? ミカ、もっと詳しく教えろ」
コクリとアサトに頷き。
「ニーフル国ではかなり有名な収集家で、骨の個展、博物館なども作った人で……今回、盗まれたのは屋敷の金庫に保管してあった特殊な骨ばかりで、犯人はその収集家の人を殺して奪っていったらしい」
「「収集家を殺した!!」」
アトールから聞いていた内容よりも、詳しく話すミカ。
「ミカの友達は詳しいな」
「うん、彼はニーフル国の隣国、魔法大国スルートールで魔導具の店を構えているからね。ニーフル国で雑貨屋を営む同業者から、この話を聞いたんだって」
「なんだと、君の友はあの入国も難しい、魔法大国スルートールに店があるのか!」
カートラお兄様がいきなり声を荒げた。
「え、そうだけど…………誰?」
大柄で見知らぬ男性に話しかけられたミサはたじろいた。そんな、ミカにわたしは慌てて紹介をした。
「ミカさん。こちらがわたしのお兄様で、もう人方はお友達の方です」
「え、リーヤのお兄さんとお友達?」
そうだ、とカートラお兄様とランドル様はミカに頭を下げた。
「いきなり話に割って入り、驚かせてすまない。俺はリイーヤの兄のカートラと言う。隣国リルガルド国で騎士団長を務めている」
「私は副団長のランドルと言います」
「僕はガレーン国の北区で雑貨屋を営む、エルフのミカと言います」
お互いの自己紹介を済ませて、カートラお兄様とランドル様もこの話に参加して、ランドル様は魔法大国スルートールの話を始めた。
「あの魔法大国スルートールは大魔法使いマーミアが収める国。魔法が使える者は簡単に魔法検査だけで入国出来ますが、使えない者は厳密な審査と身辺検査をする国で、中々入国が面倒な国ですよね」
ランドルの話に深く頷くお兄様。
「そうだな……俺とランドルはその収集家の話をニーフル国で聞いた後。隣国スルートールに国王陛下から預かった密書を届けにランドルと向かったが…………魔法が使えない俺は入国するのにスルートール国は、リルガルド国まで封書を魔法で飛ばして、本当にリルガルド国の騎士団長か公爵家の長子かも調べられて……早朝から、丸一日かかって入国できたんだ」
「……ウゲッ、面倒な国だな。俺とナサ、リヤとカヤは絶対にその国には入国出来ないな」
アサトが眉をひそめた。
"本当に面倒な国だと"カートラお兄様は言い。
「いまから俺が話すはなしは、ここだけの話にしてくれ。俺たちは国王陛下の密書を届ける他に、ある命令を受けていた……その収集家が前日、とある人物と魔法大国スルートールで密会していたと情報を得た」
お兄様の後にランドル様が続く。
「そう、そのとある人物というのがね。リルガルド国で罪を犯した、私たちがいまも探している犯罪人なんだ……」
「は、犯罪人だと」
驚きの声を上げたナサと、ゴクリとみんなの喉が鳴る音を聞いた。わたしはこの話を聞いては"ダメ"だと思いながらも、カウンター席で話を聞いていた。
"リーヤ"と、厨房からミリアに呼ばれる。
「話が長くなりそうだ……コーヒー、いれるよ」
「はい」
みんなが深刻な話をするなか。
わたしはミリアに呼ばれて、コーヒーをいれに厨房にはいった。
212
あなたにおすすめの小説
婚約者を想うのをやめました
かぐや
恋愛
女性を侍らしてばかりの婚約者に私は宣言した。
「もうあなたを愛するのをやめますので、どうぞご自由に」
最初は婚約者も頷くが、彼女が自分の側にいることがなくなってから初めて色々なことに気づき始める。
*書籍化しました。応援してくださった読者様、ありがとうございます。
年に一度の旦那様
五十嵐
恋愛
愛人が二人もいるノアへ嫁いだレイチェルは、領地の外れにある小さな邸に追いやられるも幸せな毎日を過ごしていた。ところが、それがそろそろ夫であるノアの思惑で潰えようとして…
しかし、ぞんざいな扱いをしてきたノアと夫婦になることを避けたいレイチェルは執事であるロイの力を借りてそれを回避しようと…
冷酷伯爵ディートリヒは、去った妻を取り戻せない
くろねこ
恋愛
名門伯爵家に政略結婚で嫁いだ、正妻エレノア・リーヴェルト。夫である伯爵ディートリヒ・フォン・アイゼンヴァルトは、
軍務と義務を最優先し、彼女に関心を向けることはなかった。
言葉も、視線も、愛情も与えられない日々。それでも伯爵夫人として尽くし続けたエレノアは、ある一言をきっかけに、静かに伯爵家を去る決意をする。
――そして初めて、夫は気づく。
自分がどれほど多くのものを、彼女から与えられていたのかを。
一方、エレノアは新たな地でその才覚と人柄を評価され、
「必要とされる存在」として歩き始めていた。
去った妻を想い、今さら後悔する冷酷伯爵。前を向いて生きる正妻令嬢。
これは、失ってから愛に気づいた男と、
二度と戻らないかもしれない夫婦の物語。
――今さら、遅いのです。
王太子妃は離婚したい
凛江
恋愛
アルゴン国の第二王女フレイアは、婚約者であり、幼い頃より想いを寄せていた隣国テルルの王太子セレンに嫁ぐ。
だが、期待を胸に臨んだ婚姻の日、待っていたのは夫セレンの冷たい瞳だった。
※この作品は、読んでいただいた皆さまのおかげで書籍化することができました。
綺麗なイラストまでつけていただき感無量です。
これまで応援いただき、本当にありがとうございました。
レジーナのサイトで番外編が読めますので、そちらものぞいていただけると嬉しいです。
https://www.regina-books.com/extra/login
全てを捨てて、わたしらしく生きていきます。
彩華(あやはな)
恋愛
3年前にリゼッタお姉様が風邪で死んだ後、お姉様の婚約者であるバルト様と結婚したわたし、サリーナ。バルト様はお姉様の事を愛していたため、わたしに愛情を向けることはなかった。じっと耐えた3年間。でも、人との出会いはわたしを変えていく。自由になるために全てを捨てる覚悟を決め、わたしはわたしらしく生きる事を決意する。
次代の希望 愛されなかった王太子妃の愛
Rj
恋愛
王子様と出会い結婚したグレイス侯爵令嬢はおとぎ話のように「幸せにくらしましたとさ」という結末を迎えられなかった。愛し合っていると思っていたアーサー王太子から結婚式の二日前に愛していないといわれ、表向きは仲睦まじい王太子夫妻だったがアーサーにはグレイス以外に愛する人がいた。次代の希望とよばれた王太子妃の物語。
全十二話。(全十一話で投稿したものに一話加えました。2/6変更)
もう二度と、あなたの妻にはなりたくありません~死に戻った嫌われ令嬢は幸せになりたい~
桜百合
恋愛
旧題:もう二度と、あなたの妻にはなりたくありません〜死に戻りの人生は別の誰かと〜
★第18回恋愛小説大賞で大賞を受賞しました。応援・投票してくださり、本当にありがとうございました!
10/24にレジーナブックス様より書籍が発売されました。
現在コミカライズも進行中です。
「もしも人生をやり直せるのなら……もう二度と、あなたの妻にはなりたくありません」
コルドー公爵夫妻であるフローラとエドガーは、大恋愛の末に結ばれた相思相愛の二人であった。
しかしナターシャという子爵令嬢が現れた途端にエドガーは彼女を愛人として迎え、フローラの方には見向きもしなくなってしまう。
愛を失った人生を悲観したフローラは、ナターシャに毒を飲ませようとするが、逆に自分が毒を盛られて命を落とすことに。
だが死んだはずのフローラが目を覚ますとそこは実家の侯爵家。
どうやらエドガーと知り合う前に死に戻ったらしい。
もう二度とあのような辛い思いはしたくないフローラは、一度目の人生の失敗を生かしてエドガーとの結婚を避けようとする。
※完結したので感想欄を開けてます(お返事はゆっくりになるかもです…!)
独自の世界観ですので、設定など大目に見ていただけると助かります。
※誤字脱字報告もありがとうございます!
こちらでまとめてのお礼とさせていただきます。
記憶を失くした彼女の手紙 消えてしまった完璧な令嬢と、王子の遅すぎた後悔の話
甘糖むい
恋愛
婚約者であるシェルニア公爵令嬢が記憶喪失となった。
王子はひっそりと喜んだ。これで愛するクロエ男爵令嬢と堂々と結婚できると。
その時、王子の元に一通の手紙が届いた。
そこに書かれていたのは3つの願いと1つの真実。
王子は絶望感に苛まれ後悔をする。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる