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レオーン様より先に来て、彼が乗る王族専用の馬車を学園前で待っていた。
馬車が到着して、いつもだと従者が入り口の扉を開けて、レオーン様が降りてくるのだけど。
今日は違った。
ご自分で扉を開けて先に降り、中に乗る誰かの名を呼び、手を差し伸べた。
その彼の手を取り、ピンク色の髪の女性が降りてくる。
レオーン様は微笑み、掴んだ手をそのまま、その女性を引き寄せた。
その方は誰なの? いてもたってもいられなくなり、レオーン様に声をかけた。
「おはようございます。レオーン様」
「リリア嬢、おはよう。聞いてくれ、この子が俺の愛しき姫、ララーナ嬢だ」
私に見せつけるように、レオーン様はその子を引き寄せてキスをした。
一瞬、何が起こったのかわからない。
ただ、頭が真っ白。それと同時にズキッと、頭に痛みが走った。
脳裏に浮かぶ、何処かの部屋の中で何かを見る女性の姿。あれを、なぜだか私だと思った瞬間に、ぐらりと視界が揺らいだ。
(あれっ、ここって、どこだっけ?)
私は二人の前で倒れて、医務室に運ばれた。倒れる前に見えたのは、口元を歪ませて笑う二人の顔と、その女性が言った言葉。
「何を本気になってんなよ。悪役令嬢なんかに、王子は惹かれないわ」
悪役令嬢……その言葉に全てを思い出した。ここは乙女ゲームの世界。全てヒロイン、ララーナの策略だったんだ。
悪役令嬢の私をその気にさせてから振る。レオーン様はその話に乗り、自分に恋をした私を、面白半分に傷付けたんだ。
私ってこの王子が嫌いで、一周しかしていなかった。俺様な男は大嫌いだ。
今思えばあんなのとキスをしていたなんて、考えたくもないわ! 屋敷に戻って口を何回も濯ぎ、タオルで唇を何度も拭いてから、あんなのは事故、事故よ!
犬にでも、噛まれたと思うことにした。
次の日。記憶と、あんな奴とキスをしてしまったことがショックだったのか。高熱を出して、学園をしばらく休むことになった。
馬車が到着して、いつもだと従者が入り口の扉を開けて、レオーン様が降りてくるのだけど。
今日は違った。
ご自分で扉を開けて先に降り、中に乗る誰かの名を呼び、手を差し伸べた。
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レオーン様は微笑み、掴んだ手をそのまま、その女性を引き寄せた。
その方は誰なの? いてもたってもいられなくなり、レオーン様に声をかけた。
「おはようございます。レオーン様」
「リリア嬢、おはよう。聞いてくれ、この子が俺の愛しき姫、ララーナ嬢だ」
私に見せつけるように、レオーン様はその子を引き寄せてキスをした。
一瞬、何が起こったのかわからない。
ただ、頭が真っ白。それと同時にズキッと、頭に痛みが走った。
脳裏に浮かぶ、何処かの部屋の中で何かを見る女性の姿。あれを、なぜだか私だと思った瞬間に、ぐらりと視界が揺らいだ。
(あれっ、ここって、どこだっけ?)
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「何を本気になってんなよ。悪役令嬢なんかに、王子は惹かれないわ」
悪役令嬢……その言葉に全てを思い出した。ここは乙女ゲームの世界。全てヒロイン、ララーナの策略だったんだ。
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私ってこの王子が嫌いで、一周しかしていなかった。俺様な男は大嫌いだ。
今思えばあんなのとキスをしていたなんて、考えたくもないわ! 屋敷に戻って口を何回も濯ぎ、タオルで唇を何度も拭いてから、あんなのは事故、事故よ!
犬にでも、噛まれたと思うことにした。
次の日。記憶と、あんな奴とキスをしてしまったことがショックだったのか。高熱を出して、学園をしばらく休むことになった。
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