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魔法が解けて、ロローナさんが目を覚ましてあたりを見渡した。彼女は元の森へと戻って来たとわかり、私たちにも分かる大きなため息をついた。
「不思議な国から、森へ帰って来ちゃったのね……はぁ、久しぶりにイケメンと話せると思ったのに、残念だけどまあいいわ。あなた、私を森の外へ連れていってくださる」
まるで城の召使にでも言うよう、に私に向かって言った。どうやら彼女はシシに乗せて、森の外まで連れていって欲しいようだ。
そんなわがままが通じる歳でもないのに、あたかも自分がお姫様だとでも言うのだろうか。この国の王太子妃? 王妃だったかしら? らしくない。
「すみませんが、彼にはのせません。少し歩けばお連れさまがいるようですよ」
彼女が目をします前、森にサーチ魔法をかけて、ルールリア王太子殿下一行の場所を探した。その一行は滝から、少し歩いた場所にいるようだ。
「ええ、近くにいるから私に歩けと言うの? 私、この国の王太子妃よ! その子よりも私の方が偉いわ」
ふん。と大きな胸を揺らすロローナさん。
この子はシシにのる息子のチェルにも「退きなさい」と言っている。
「嫌です。王太子妃だろうが、彼は私の大切な人です乗せません!」
〈アーシャ、何をムキになっている? 僕が遠吠えを上げて、奴らをここへ呼ぶよ〉
シシに念話で言われてハッとする。もう関係ないと言っているのに、無意識にロローナさんを気にしすぎていた。いまシシに止められなかったら、ロローナさんと言い合いをズッとしていたし、シシとチェルに私の嫌なところを見せていた。
〈……え、ええ、シシお願いするわ〉
「チェル、耳を塞いで」
「耳? ママ、わかった」
〈じゃ、いくよ〉
「あなたも耳を塞いで!」
私とチェルが耳を塞いだのを見て"ガォ――――――ン" シシの覇気の乗った声が森に響く。ロローナさんは耳を塞ぐのが遅れて、シシの大声に「きゃっ」と悲鳴をあげた。
森にとどき渡るシシの遠吠え。ビックリしたのだろう、涙目でコチラを睨んできたが。気にせず「少し待てば、ここへすぐお連れ様がきます」にっこり笑って返した。
「……嫌な女、あなたのことあの女と同じ名前だし、アーシャに似てると思ったけど。見た目も何処か違うし、なにせ若いから違うわね」
ロローナさんが言った"嫌な女"と"あの女"の所で、シシがイラッとしたのがわかった。そのシシをチェルと「落ち着いて」と宥めなる。
〈この人の方が嫌なんだけど……〉
〈落ち着いて、シシ〉
「はぁあ~あのイケメンさんを城へ連れて、側近にしたかったのに。この魔吸いのランタンだって、本来ならあの女が使うはずだったのに……何故か私が持つことになったし~おかしいなぁ」
ロローナさんが自分の思い通りにならないと、ボソボソ話す。
(自分が、この小説のヒロインだと知っているのね)
――でも、この子が小説のとおり学園に現れていたら、まだ子供で、未熟な私は小説のとおり悪女になり。あのカケラの声に操られていただろう。
学生の頃は、ルールリア王太子殿下に夢中だった。
だけど学園を卒業して王妃教育を終えて、7年も経てば人は成長をする。私はルールリア王太子殿下のことは好きだったが。王妃となりこの国の事を、世継ぎの事を、国民のことを第一に考えていた。
「不思議な国から、森へ帰って来ちゃったのね……はぁ、久しぶりにイケメンと話せると思ったのに、残念だけどまあいいわ。あなた、私を森の外へ連れていってくださる」
まるで城の召使にでも言うよう、に私に向かって言った。どうやら彼女はシシに乗せて、森の外まで連れていって欲しいようだ。
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〈アーシャ、何をムキになっている? 僕が遠吠えを上げて、奴らをここへ呼ぶよ〉
シシに念話で言われてハッとする。もう関係ないと言っているのに、無意識にロローナさんを気にしすぎていた。いまシシに止められなかったら、ロローナさんと言い合いをズッとしていたし、シシとチェルに私の嫌なところを見せていた。
〈……え、ええ、シシお願いするわ〉
「チェル、耳を塞いで」
「耳? ママ、わかった」
〈じゃ、いくよ〉
「あなたも耳を塞いで!」
私とチェルが耳を塞いだのを見て"ガォ――――――ン" シシの覇気の乗った声が森に響く。ロローナさんは耳を塞ぐのが遅れて、シシの大声に「きゃっ」と悲鳴をあげた。
森にとどき渡るシシの遠吠え。ビックリしたのだろう、涙目でコチラを睨んできたが。気にせず「少し待てば、ここへすぐお連れ様がきます」にっこり笑って返した。
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〈落ち着いて、シシ〉
「はぁあ~あのイケメンさんを城へ連れて、側近にしたかったのに。この魔吸いのランタンだって、本来ならあの女が使うはずだったのに……何故か私が持つことになったし~おかしいなぁ」
ロローナさんが自分の思い通りにならないと、ボソボソ話す。
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――でも、この子が小説のとおり学園に現れていたら、まだ子供で、未熟な私は小説のとおり悪女になり。あのカケラの声に操られていただろう。
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