女神様の間違いで落とされた、乙女ゲームの世界で愛を手に入れる。

にのまえ

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 本音は恥ずかしいが、オレの偽りのない本当の気持ちだ。家族がいないオレは家族に憧れている。フォルテと番になって、フォルテの子が産めるのなら産みたい。

 オレの告白を聞いたロッサお嬢は、馬車の反対側の席で、ニマニマと笑い。

「それ、私に言うんじゃなくて、フォルテ殿下にちょくに伝えてあげて。絶対、殿下は喜ぶと思うし、顔がニヤけちゃうかも」
 
「はあ? 今言ったことを……本人の前で言うのか? それは照れるよ」

 だよねと、また笑った。
 そして、馬車の速度が緩やかになり、大きな建物の横に止まった。

 

「学園に着いたみたいね。タヤ、聞いて。――ここから先は貴族が沢山いるわ。フォルテ殿下の一応まだ婚約者の私を見て、有る事無い事いうものもいる。はらわたが煮えくり返っても……決して怒らない、表情に出さないでほしいの」

 そう語る、ロッサお嬢の真剣の表情。

「……わかった。でも、そんなに酷い奴らが学園にはいるのか」

「ええ、いるわ。人の揚げ足を取るのが――貴族だから」

 この事を平然と言えるロッサお嬢も貴族なんだと、今更ながら思った。いや、オレと同じ所から来たロッサお嬢は貴族として生まれて、慣れなくちゃならなかったんだ。

「それで、今日のタヤは私の遠い親戚でベータだからね。……でも、フォルテ殿下が準備した……魔導具の指輪が凄いわ、噛まれ防止のチョーカーまで消えるなんて」

「ほんと、そうだよな。これならオレがオメガだってわからない」

「はい、そこ喜ばない、気を緩めない! 学園にはあのフォックス殿下もいるんだからね」

「ああ、そうだった」

 完全に忘れていた……フォックスもフォルテと同じ歳だ。だけど、2人とも俺より大人っぽいよな。フォルテは身長もだけど。話し方、落ち着き方とか――王子だから、常に周りの目を意識しているのかな。

「フォックス殿下……オレ、あの人苦手だ」

 ロッサお嬢も、賛同して頷いた。

 その数分後――ロッサお嬢とオレは本人に絡まれるなんて、思いもしなかった。

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