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第10話 ヤンの身請け話
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◆◆◆◆◆
「んぁ、なんでっ‥‥体が熱い‥‥‥っ」
背中がゾクゾクとしてたまらなくなり、僕はそのまま床に座り込んでしまった。
「ヤン!」
「ヤン様」
シノとドトールが駆け寄り、僕の肌に触れた。その刺激だけでゾクリとして中心に熱が集まる。たまらず起ち上がった陰茎に両手を添えると、ドトールはぎょっとしたように身を固まらせる。
「はぁ、んっ‥‥。」
「‥‥ヤン様」
僕の名を呼ぶドトールの声に蔑みの色はない。でも、憐れみの色は感じた。それは僕の心を傷つけて、自然とドトールを遠ざける言葉を吐き出させる。
「‥‥っ、わかっただろ、ドトール。僕はもう昔の『ヤン様』じゃない。男娼のヤンなんだ。憐れみの目で見られるのは‥‥‥すごく、不快。もう、出ていって。」
「私はヤン様を憐れんではいません!ただ、お救いしたいだけです」
ドトールの必死の言葉に僕は首をふり、わざと甘えた声でシノを呼んだ。
「シノ‥‥僕を抱きしめて。」
「ああ、いいぜ」
シノに裸体のまま抱き寄せられると、腹の下がキュッとして熱いため息が出た。シノが僕の首筋に唇を寄せながら、視線をドトールに向ける。そして、言い放った。
「ドトール、ヤンの希望に答えてやれよ。気がついていないようだが、アンタはヤンを憐れんでる。そんな目で今からする事を見られてはヤンも辛いだろ。」
シノが僕を抱き込みながら、泡にまみれた下腹部に手を這わす。その刺激にたまらず喘ぐと、シノが僕の頬に優しくキスをして囁く。
「我慢しなくていいぞ。好きなだけ自慰しろ、ヤン」
「うん、そうする‥‥我慢できない」
僕は快感に涙ぐみながら泡だらけの陰茎をゆっくりと扱いた。それだけで全身が震えた。
「っ‥‥ヤン様」
ドトールの声が背後から掛かるが、僕はシノの胸に頭をくっつけて自慰を続ける。もう、誰にどう思われても構わない。僕が男娼である事実は消えないから。
僕はいつの間にかポロポロと涙を零していた。でも、快感は全身を巡り一回目の射精をしていた。飛び散った精液がシノの衣服を汚す。
「ごめんなさい、シノ」
「いいって。そのまま出していけ。」
「うん‥‥。」
僕が再び陰茎を握るとすでに固くなっていた。ざわつく快感が内部に熱を求めていて、それが恥ずかしい。でも、そんな事シノに言えるはずもなく、とにかく自身のそれを扱いた。
「あっ、はっ‥‥‥気持ちいい、ん゙」
シノが僕を抱きしめたまま、ドトールに向かって言葉を発した。
「ドトール、ここにアンタは必要ない。でも、ヤンに媚薬を盛った罪は贖え。俺の名前を出して娼館の親父に今すぐに会ってこいよ。ヤンの身請け話を早く進めろ。」
「えっ」
「一件‥‥ヤンを身請けする話が出ている。でも、相手が悪すぎるから、俺が親父を止めてる。とは言っても、親父は商売人だ。相手と話を進めていてもおかしくない。今すぐに、親父に会ってヤンの身請け話を進めろ、ドトール!」
シノの語気は強くドトールを動かすのに十分な迫力があった。
「‥‥確かに私はこの場には不要な様だ。シノ、感謝する。娼館に向かってヤン様の身請け話を進めてくるので、この場を失礼する。」
僕はこの場を去ろうとするドトールに必死で声を掛けた。
「ドトール、僕は身請けの話は承知していない。兄上に男娼の過去を知られたくない!やめてくれ、ドトール!僕は嫌だ!なんでシノはこんな話をするんだよ!」
抗議の言葉を封じ込めるように、シノは僕を胸の中に深く閉じ込める。そして、耳元で囁いた。
「男娼をやめる機会を逃すな、ヤン。お前まで病気で喪いたくない。それに、お前の身請けに名乗りをあげているのは、お前を騙して金を奪ったギル=ハーネスだ。」
「ギル=ハーネス!?」
僕は思わず身を震わせる。僕からお金を奪って失踪した男が、男娼になった僕を買いに来たっていうのか?
「事情はわかりませんが、急いで身請け話を進める必要がありますね。ヤン様、必要な薬は部屋のテーブルに置いておきます。」
ドトールは一度心に決めると行動が早い。素早くテーブルの上に薬を置くと、僕に挨拶をして治療院を去っていった。
「どうして、こうなるんだよ‥‥」
色々と考えないと駄目なのに、頭はぼんやりして思考が溶けていく。シノは僕の髪を撫でながら声を掛けてきた。
「今は何も考えずに快感に集中しろ、ヤン。乳首触ってやるから」
胸の尖りを摘まれイジられて陰茎が固くなる。そして、弾けた。
「うっあっ‥‥出ちゃった。シノの意地悪!意地悪だ!」
「意地悪だから色んなところ触るか。ほら、さっさといっちまえ」
意地悪なシノに翻弄されて、僕は快感の波に溺れていった。
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「んぁ、なんでっ‥‥体が熱い‥‥‥っ」
背中がゾクゾクとしてたまらなくなり、僕はそのまま床に座り込んでしまった。
「ヤン!」
「ヤン様」
シノとドトールが駆け寄り、僕の肌に触れた。その刺激だけでゾクリとして中心に熱が集まる。たまらず起ち上がった陰茎に両手を添えると、ドトールはぎょっとしたように身を固まらせる。
「はぁ、んっ‥‥。」
「‥‥ヤン様」
僕の名を呼ぶドトールの声に蔑みの色はない。でも、憐れみの色は感じた。それは僕の心を傷つけて、自然とドトールを遠ざける言葉を吐き出させる。
「‥‥っ、わかっただろ、ドトール。僕はもう昔の『ヤン様』じゃない。男娼のヤンなんだ。憐れみの目で見られるのは‥‥‥すごく、不快。もう、出ていって。」
「私はヤン様を憐れんではいません!ただ、お救いしたいだけです」
ドトールの必死の言葉に僕は首をふり、わざと甘えた声でシノを呼んだ。
「シノ‥‥僕を抱きしめて。」
「ああ、いいぜ」
シノに裸体のまま抱き寄せられると、腹の下がキュッとして熱いため息が出た。シノが僕の首筋に唇を寄せながら、視線をドトールに向ける。そして、言い放った。
「ドトール、ヤンの希望に答えてやれよ。気がついていないようだが、アンタはヤンを憐れんでる。そんな目で今からする事を見られてはヤンも辛いだろ。」
シノが僕を抱き込みながら、泡にまみれた下腹部に手を這わす。その刺激にたまらず喘ぐと、シノが僕の頬に優しくキスをして囁く。
「我慢しなくていいぞ。好きなだけ自慰しろ、ヤン」
「うん、そうする‥‥我慢できない」
僕は快感に涙ぐみながら泡だらけの陰茎をゆっくりと扱いた。それだけで全身が震えた。
「っ‥‥ヤン様」
ドトールの声が背後から掛かるが、僕はシノの胸に頭をくっつけて自慰を続ける。もう、誰にどう思われても構わない。僕が男娼である事実は消えないから。
僕はいつの間にかポロポロと涙を零していた。でも、快感は全身を巡り一回目の射精をしていた。飛び散った精液がシノの衣服を汚す。
「ごめんなさい、シノ」
「いいって。そのまま出していけ。」
「うん‥‥。」
僕が再び陰茎を握るとすでに固くなっていた。ざわつく快感が内部に熱を求めていて、それが恥ずかしい。でも、そんな事シノに言えるはずもなく、とにかく自身のそれを扱いた。
「あっ、はっ‥‥‥気持ちいい、ん゙」
シノが僕を抱きしめたまま、ドトールに向かって言葉を発した。
「ドトール、ここにアンタは必要ない。でも、ヤンに媚薬を盛った罪は贖え。俺の名前を出して娼館の親父に今すぐに会ってこいよ。ヤンの身請け話を早く進めろ。」
「えっ」
「一件‥‥ヤンを身請けする話が出ている。でも、相手が悪すぎるから、俺が親父を止めてる。とは言っても、親父は商売人だ。相手と話を進めていてもおかしくない。今すぐに、親父に会ってヤンの身請け話を進めろ、ドトール!」
シノの語気は強くドトールを動かすのに十分な迫力があった。
「‥‥確かに私はこの場には不要な様だ。シノ、感謝する。娼館に向かってヤン様の身請け話を進めてくるので、この場を失礼する。」
僕はこの場を去ろうとするドトールに必死で声を掛けた。
「ドトール、僕は身請けの話は承知していない。兄上に男娼の過去を知られたくない!やめてくれ、ドトール!僕は嫌だ!なんでシノはこんな話をするんだよ!」
抗議の言葉を封じ込めるように、シノは僕を胸の中に深く閉じ込める。そして、耳元で囁いた。
「男娼をやめる機会を逃すな、ヤン。お前まで病気で喪いたくない。それに、お前の身請けに名乗りをあげているのは、お前を騙して金を奪ったギル=ハーネスだ。」
「ギル=ハーネス!?」
僕は思わず身を震わせる。僕からお金を奪って失踪した男が、男娼になった僕を買いに来たっていうのか?
「事情はわかりませんが、急いで身請け話を進める必要がありますね。ヤン様、必要な薬は部屋のテーブルに置いておきます。」
ドトールは一度心に決めると行動が早い。素早くテーブルの上に薬を置くと、僕に挨拶をして治療院を去っていった。
「どうして、こうなるんだよ‥‥」
色々と考えないと駄目なのに、頭はぼんやりして思考が溶けていく。シノは僕の髪を撫でながら声を掛けてきた。
「今は何も考えずに快感に集中しろ、ヤン。乳首触ってやるから」
胸の尖りを摘まれイジられて陰茎が固くなる。そして、弾けた。
「うっあっ‥‥出ちゃった。シノの意地悪!意地悪だ!」
「意地悪だから色んなところ触るか。ほら、さっさといっちまえ」
意地悪なシノに翻弄されて、僕は快感の波に溺れていった。
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