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弥太郎と散花
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◆◆◆◆◆
散花は籠に乗り問題の料理屋に向かう。そう遠い場所ではなく、籠の中で身を整えている内に到着した。
「散花‥‥いけるか?」
「弥太郎さん、通和散持ってる?切らしてもうたから欲しいねんけど」
肛交をする陰間には潤滑剤になる通和散は必需品。だが予定外の事で散花は通和散を切らしていた。
「持ってる」
弥太郎が籠の隙間から通和散の袋を差し込む。散花はそれを受け取ると懐にしまった。そして、籠から外にでる。
「俺も一緒に行くからよろしくな、散花」
「よろしく、弥太郎さん」
弥太郎の手を取り料理屋に入ると、階段を登り二回の座敷に向かう。
「件の陰間は今も旦那と一緒にいるの?」
「呉服屋の旦那が引き止めて離さんのや。茶屋の男衆を廊下に控えさせてるから、無茶な事はしてないと思うんやが‥‥」
「じゃ、早う行かんとね」
「すまん、散花」
「水くさいこと言わんで、弥太郎さん」
弥太郎も元は陰間で散花と同時期に陰間茶屋にやって来た身の上。共に親に売られた境遇から、肩を寄せ合い陰間として生きてきた。『散る花』になると弥太郎には男客がつかなくなり、早々に転業して茶屋の男衆をしている。
「散花‥‥」
「なに?」
「そろそろ転業して、俺と一緒に男衆やろうや。一緒に住んでもいいし‥‥考えといて」
「弥太郎さん‥‥今言うのずるいよ」
「そやな」
弥太郎とは兄弟のようなものなので、転業して共に住むのも悪くない。散花はふとそんな事を考えた。
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散花は籠に乗り問題の料理屋に向かう。そう遠い場所ではなく、籠の中で身を整えている内に到着した。
「散花‥‥いけるか?」
「弥太郎さん、通和散持ってる?切らしてもうたから欲しいねんけど」
肛交をする陰間には潤滑剤になる通和散は必需品。だが予定外の事で散花は通和散を切らしていた。
「持ってる」
弥太郎が籠の隙間から通和散の袋を差し込む。散花はそれを受け取ると懐にしまった。そして、籠から外にでる。
「俺も一緒に行くからよろしくな、散花」
「よろしく、弥太郎さん」
弥太郎の手を取り料理屋に入ると、階段を登り二回の座敷に向かう。
「件の陰間は今も旦那と一緒にいるの?」
「呉服屋の旦那が引き止めて離さんのや。茶屋の男衆を廊下に控えさせてるから、無茶な事はしてないと思うんやが‥‥」
「じゃ、早う行かんとね」
「すまん、散花」
「水くさいこと言わんで、弥太郎さん」
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「散花‥‥」
「なに?」
「そろそろ転業して、俺と一緒に男衆やろうや。一緒に住んでもいいし‥‥考えといて」
「弥太郎さん‥‥今言うのずるいよ」
「そやな」
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