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第三章
3-46 共食いの交わり
◆◆◆◆◆
「ペニスを抜いて、兄上‥‥はぁ、はぁ、あぁっ」
激しい交わり。こんな兄上は知らない。
怖い。怖い。
「兄上っ、んぁ!」
「マテウス、愛してる」
「いや、こんなの‥‥ちがうっ‥‥あっ!」
最奥を貫かれて全身が震える。背後から抱かれペニスで中をかき乱される。心は拒絶しているのに交わりを望む自分が、もっと深くにとねだる。
そんな自分が恥ずかしく卑しく、泣き出していた。ヘクトール兄上は俺を貫いたまま、背中に首筋にキスを落とす。そして、耳元で囁く。
「カールの事は‥‥もう忘れるんだ」
「兄上!」
「‥‥はぁ、はぁ‥‥マテウス。俺だけを見てくれ」
再び激しく抽挿が始まる。全身を巡る血脈が快感を運び俺を溺れさせる。
「兄上」
「‥‥っ、マテウス」
「愛がないのは‥‥いや。きもちよくても、いや」
これでは、殿下との情交と変わらない。荒々しい交わりに僅かな快感を見出してやり過ごす。そんな行為をヘクトール兄上とすることになるなんて。
やだ。
いやだ。これは嫌だ。
「‥‥はぁ、あっ、やぁ、愛してよ、にいさま」
「愛してる、マテウス。愛しているんだ」
「んぁ!」
「ぐっ」
最奥に捩じ込まれた。体は歓喜している。直腸の襞が兄上のペニスに絡み付き、腸液で潤ませる。なのに、涙が止まらない。
「マテウスはどうなんだ?本当に俺を愛してくれているのか?本当はカールを‥‥くそっ!」
兄上は俺の腰を掴むと強引に引き寄せた。俺は抵抗してベッドのシーツを掴み、くしゃくしゃにして顔を埋めた。
どうして?
兄上はどうしてこんなに‥‥カールにこだわるの?
「あにうえっ、やだっ、あぁっ‥‥」
「はぁ、はぁ、マテウス‥‥」
兄上が俺の背中にキスをした。不意に鼓動が高鳴り血脈が跳ねて、体が熱くなり汗がにじみ出る。
「甘い香りがする‥‥マテウスの香りだ。目眩がする‥‥マテウス。俺の血脈の流れを感じているか、マテウス?」
「はぁ、はぁ‥‥あにうえ‥‥」
「俺の血脈は薄い。父上もカールも‥‥そう言った。カールは‥‥はぁ、俺の身はマテウスに相応しくないと。だが、カールは死んだ。もう、誰にも渡さない、マテウス!」
兄上は腰をラウンドしながら直腸を刺激する。体内を巡る血脈が兄上の血脈と交じるのを感じる。涎があふれるほど気持ちいい。
「あっ、ああっ!」
俺の精液がシーツに飛び散る。快感に全身が痺れた。兄上のペニスが直腸の奥を突いた時、兄上の血脈が俺の体を突き抜けて巡り出した。身も心も焦がすような兄上の血脈が体を巡る。
「兄上、兄上!」
「くっ!」
狂おしいほどの感情と共に、背後の兄上に血脈が還っていく。同時に俺の血脈が兄上に向かい流れでて、兄上の体内を巡り貪り食う。
まるで、共喰いだ。
シュナーベルの血脈がぶつかり共に喰らい合っている。共喰いの感覚は恐ろしく、快感を一気に吹き飛ばした。恐怖に支配されたそうになった時、不意にその声は聞こえた。
『‥‥ス』
「?」
『マテ‥‥ウス』
「??」
『‥‥マテウス、このまま眠って』
「あっ、ああ‥‥」
『大丈夫、怖くないよ‥‥マテウス』
懐かしい声。でも、誰の声だか思い出せぬまま、俺の意識は遠のいていく。
不意に、ヘクトール兄上のペニスが弾ける。体内に熱い飛沫が流れ込むのを感じながら、俺は意識を手放した。
◆◆◆◆◆◆
「ペニスを抜いて、兄上‥‥はぁ、はぁ、あぁっ」
激しい交わり。こんな兄上は知らない。
怖い。怖い。
「兄上っ、んぁ!」
「マテウス、愛してる」
「いや、こんなの‥‥ちがうっ‥‥あっ!」
最奥を貫かれて全身が震える。背後から抱かれペニスで中をかき乱される。心は拒絶しているのに交わりを望む自分が、もっと深くにとねだる。
そんな自分が恥ずかしく卑しく、泣き出していた。ヘクトール兄上は俺を貫いたまま、背中に首筋にキスを落とす。そして、耳元で囁く。
「カールの事は‥‥もう忘れるんだ」
「兄上!」
「‥‥はぁ、はぁ‥‥マテウス。俺だけを見てくれ」
再び激しく抽挿が始まる。全身を巡る血脈が快感を運び俺を溺れさせる。
「兄上」
「‥‥っ、マテウス」
「愛がないのは‥‥いや。きもちよくても、いや」
これでは、殿下との情交と変わらない。荒々しい交わりに僅かな快感を見出してやり過ごす。そんな行為をヘクトール兄上とすることになるなんて。
やだ。
いやだ。これは嫌だ。
「‥‥はぁ、あっ、やぁ、愛してよ、にいさま」
「愛してる、マテウス。愛しているんだ」
「んぁ!」
「ぐっ」
最奥に捩じ込まれた。体は歓喜している。直腸の襞が兄上のペニスに絡み付き、腸液で潤ませる。なのに、涙が止まらない。
「マテウスはどうなんだ?本当に俺を愛してくれているのか?本当はカールを‥‥くそっ!」
兄上は俺の腰を掴むと強引に引き寄せた。俺は抵抗してベッドのシーツを掴み、くしゃくしゃにして顔を埋めた。
どうして?
兄上はどうしてこんなに‥‥カールにこだわるの?
「あにうえっ、やだっ、あぁっ‥‥」
「はぁ、はぁ、マテウス‥‥」
兄上が俺の背中にキスをした。不意に鼓動が高鳴り血脈が跳ねて、体が熱くなり汗がにじみ出る。
「甘い香りがする‥‥マテウスの香りだ。目眩がする‥‥マテウス。俺の血脈の流れを感じているか、マテウス?」
「はぁ、はぁ‥‥あにうえ‥‥」
「俺の血脈は薄い。父上もカールも‥‥そう言った。カールは‥‥はぁ、俺の身はマテウスに相応しくないと。だが、カールは死んだ。もう、誰にも渡さない、マテウス!」
兄上は腰をラウンドしながら直腸を刺激する。体内を巡る血脈が兄上の血脈と交じるのを感じる。涎があふれるほど気持ちいい。
「あっ、ああっ!」
俺の精液がシーツに飛び散る。快感に全身が痺れた。兄上のペニスが直腸の奥を突いた時、兄上の血脈が俺の体を突き抜けて巡り出した。身も心も焦がすような兄上の血脈が体を巡る。
「兄上、兄上!」
「くっ!」
狂おしいほどの感情と共に、背後の兄上に血脈が還っていく。同時に俺の血脈が兄上に向かい流れでて、兄上の体内を巡り貪り食う。
まるで、共喰いだ。
シュナーベルの血脈がぶつかり共に喰らい合っている。共喰いの感覚は恐ろしく、快感を一気に吹き飛ばした。恐怖に支配されたそうになった時、不意にその声は聞こえた。
『‥‥ス』
「?」
『マテ‥‥ウス』
「??」
『‥‥マテウス、このまま眠って』
「あっ、ああ‥‥」
『大丈夫、怖くないよ‥‥マテウス』
懐かしい声。でも、誰の声だか思い出せぬまま、俺の意識は遠のいていく。
不意に、ヘクトール兄上のペニスが弾ける。体内に熱い飛沫が流れ込むのを感じながら、俺は意識を手放した。
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