72 / 80
秘密の花園
第29話 王族の務め
しおりを挟む
「交換留学とは考えたものだ」
「要するに人質ではありませぬか」
「向こうは第三王子を寄越してくるようですから、タルタロゼルの新王の本気度が窺えますな」
「こちらもそれ相応となりますと、第一王女のヴァイオレット姫が適任かと存じます」
王子と王女では同じ人間でも、国の駒としては格に差が出る。
意見を出し切った重臣らが采配を求めて王を待つ。
アージェスは溜息をついた。
「人質などいざとなれば真っ先に切り捨てられる。国もまた、王族一人の為に判断を誤ることもできまい」
「極論をお仰られても始まりますまい。和睦によって開かれる国交は両国に繁栄をもたらし、友好を深めればそれだけ戦の回避につながります。タルタロゼルの野心家の先王が倒れ、保守的な王が立った今が好機なのです」
「分かっている。分かっているがな……」
白熱する議会が押して正午を越し、健康的な腹が空腹を訴えて鳴る。
「昼飯が先だな」
同じ面々で食事の間へ移動し、頭の痛い話が飛び交う。
愛がないとはいえ自分の娘だ。育った国を離れ、他国の野望渦巻く宮廷に送り込むのは忍びない。
食事を終えたアージェスは、後宮にある第一王女の居室へ向かった。
扉か僅かに開いている。部屋に近づくと中から声が聞こえてきた。
「母上、私怖い」
近くにいた近衛が、気がついて中に声をかけようとするのを、アージェスは無言で制した。
「大丈夫よ。これは友好の為なのだから。あなたはタルタロゼルと我が国の架け橋となるのですよ。王女に生まれたからには、この国の為、お父上様の為、立派に務めを果たさねばなりません。それがあなたに与えられた役目なのです」
「はい、母上」
「ヴァイオレット、一つ約束をしましょう。万に一つあなたが命を落とすことになれば、その時は、この母も命を絶ちます。あなた一人で逝かせたりなどしない」
「ははうえっ」
部屋の中では泣き崩れる娘を、王妃のマリアも泣きながら抱きしめていた。
アージェスは部屋の前から音もなく離れると、訓練場に向かった。
広場では、屈強な騎士らに混ざって、シャーリーが汗を流していた。
中断させて呼び寄せた息子に切り出す。
「弟達のことを聞かせてくれ」
その日の夕刻。粗方の執務を片付けたアージェスは、執務室から露台に出て城下をぼんやりと俯瞰していた。そこへ、近頃はめっきり表に出てこなくなった王妃マリアが訪ねてきた。
「どういうことですの?」
「なにがだ?」
「おとぼけにならないでくださいませっ。何ゆえ、……何ゆえ、ヴァイオレットからお役目を取り上げになられましたの? それほどまでに、わたくしどもはあなた様のご信頼を失ってしまいましたの?」
耐えかねたように、声を詰まらせてその場に泣き崩れた。
午後の議会で、アージェスは決断を下していた。
『タルタロゼルへは、第二王子のロベルトを行かせる』
宰相のパステルは無表情のまま沈黙を保ち続けていた。
『だ、第二王子をですかっ⁉』
長年王に子息がいないと信じ、焦燥に駆られていた大臣らは、王に四人も男児がいたことに、それほど喜びを示してはいないようであった。しかし、誰もが安堵を浮かべていたのをアージェスは盗み見ていた。
そこへ外交問題が入れば、王子の母の素性などもはや取るに足りぬ瑣末なことになる。一つでも駒が多いにこしたことはなく、それが姫ではなく王子ともなればその価値は上がる。
『向こうが第三王子を出してくるんだ。相応の駒など他にはあるまい。こちらの第三王子はまだ七つだ。幼すぎて彼の国の情報も得られんだろう。ロベルトは冒険好きの暴れ馬らしいからちょうどよい』
可愛い子には旅をさせよ。
体のいい言い訳だ。
息子からすれば、父親から二度も捨てられることに他ならない。
俺はさぞ恨まれることだろうよ。
だがロベルト以上に適任者はいない。
我が子一人の犠牲で、この国の平穏が約束される。国を、万民を守らねばならぬアージェスは非情にならざるを得ないのだ。
セレスを見やると、何故言う前に一言相談してくれなかったのか、と言いたげに、恨めしげに睨まれた。息子の養父である親友は情の深い男だ。だからこそ相談しなかった。誰に相談しようが答えは決まっていたのだ。養父までもが一緒になって決めたとなれば、ロベルトのショックも大きくなる。そうならぬように、せめて養父のセレスだけは味方でいてやって欲しいと願わずにはいられなかった。
異論を唱える者は誰もいなかった。
マリアは早々に決議を聞いたのだろう。
露台に立ったままでいたアージェスは、室内に戻り、床に座り込んだマリアの肩を抱いて立ち上がらせた。
落ち着かせるように長椅子に座らせ、背中を撫でてやる。
「言っておくが、俺は私情など一切挟んではいない。挟んでいたら寧ろ、無理を通してでもヴァイオレットを差し出しただろう」
そう言ったものの、泣いて母に縋る娘の姿を思い出し、苦笑する。
「いや、挟んだのだろうな」
涙を止めて落ち着きを取り戻したマリアが顔を上げた。
「お前からすれば不快だろうが、十四のヴァイオレットが泣いてお前に縋るのを見て、俺は昔のことを思い出したんだ。戦利品の中からルティシアを見つけて、首輪をつけたときのことを。自分の娘が他国で疎外され、蛮族どもに強姦されたらと思うと我慢ならなかった」
己の子がいるというのは、それだけで嬉しいものだ。今になってその喜びを噛み締めていた。かけがえのない我が子、そして母親達。下々から見れば、国主は国の頂点に君臨し、全てが手に入るように見えるだろう。だがそうではない。王ほど不自由なものはない。
自由に愛する者を愛せず、辛うじて設けた我が子も、次々と国の為にモノのように駒として捧げねばならない。
女一人満足に守れず、設けた我が子も守れない。
これほど不幸な職業はあるまいよ。
「陛下っ、ヴァイオレットのことを案じて下さったのですね」
王妃はまた涙を溢れさせて両手で顔を覆った。
「何もしてやってはいないが、これでも親のつもりだからな。俺は多分、ヴァイオレットだけではなく、他の娘達も政治の駒には使えんだろう」
「ですが、第二王子はまだ十歳と聞き及んでおります」
誰かが犠牲にならねばならぬのだ。
『ヴァイオレット、一つ約束をしましょう。万に一つあなたが命を落とすことになれば、その時は、この母も命を絶ちます。あなた一人で逝かせたりなどしない』
後宮でマリアが娘に約束していたことが、アージェスを本気にさせた。
息子を他国へ送る。
だがその代わり、人質となるロベルトが危機に曝されることがなきよう、身命を賭して両国の友好を保ってみせると決めた。
「獅子の子落としよ。まして我が国は大国に挟まれた国。王子たるもの強くあらねばならん。ついでに他国へ行って、大いに見聞を広げてくればよい」
身を切るように胸が痛む。
獅子の親もさぞ辛かろうよ。
だが逆境から這い上がってくるとき、息子は一回りも二回りも強く逞しく成長していることだろう。
何も言えない様子で、マリアはまた涙を流して深々と頭を垂れた。
「要するに人質ではありませぬか」
「向こうは第三王子を寄越してくるようですから、タルタロゼルの新王の本気度が窺えますな」
「こちらもそれ相応となりますと、第一王女のヴァイオレット姫が適任かと存じます」
王子と王女では同じ人間でも、国の駒としては格に差が出る。
意見を出し切った重臣らが采配を求めて王を待つ。
アージェスは溜息をついた。
「人質などいざとなれば真っ先に切り捨てられる。国もまた、王族一人の為に判断を誤ることもできまい」
「極論をお仰られても始まりますまい。和睦によって開かれる国交は両国に繁栄をもたらし、友好を深めればそれだけ戦の回避につながります。タルタロゼルの野心家の先王が倒れ、保守的な王が立った今が好機なのです」
「分かっている。分かっているがな……」
白熱する議会が押して正午を越し、健康的な腹が空腹を訴えて鳴る。
「昼飯が先だな」
同じ面々で食事の間へ移動し、頭の痛い話が飛び交う。
愛がないとはいえ自分の娘だ。育った国を離れ、他国の野望渦巻く宮廷に送り込むのは忍びない。
食事を終えたアージェスは、後宮にある第一王女の居室へ向かった。
扉か僅かに開いている。部屋に近づくと中から声が聞こえてきた。
「母上、私怖い」
近くにいた近衛が、気がついて中に声をかけようとするのを、アージェスは無言で制した。
「大丈夫よ。これは友好の為なのだから。あなたはタルタロゼルと我が国の架け橋となるのですよ。王女に生まれたからには、この国の為、お父上様の為、立派に務めを果たさねばなりません。それがあなたに与えられた役目なのです」
「はい、母上」
「ヴァイオレット、一つ約束をしましょう。万に一つあなたが命を落とすことになれば、その時は、この母も命を絶ちます。あなた一人で逝かせたりなどしない」
「ははうえっ」
部屋の中では泣き崩れる娘を、王妃のマリアも泣きながら抱きしめていた。
アージェスは部屋の前から音もなく離れると、訓練場に向かった。
広場では、屈強な騎士らに混ざって、シャーリーが汗を流していた。
中断させて呼び寄せた息子に切り出す。
「弟達のことを聞かせてくれ」
その日の夕刻。粗方の執務を片付けたアージェスは、執務室から露台に出て城下をぼんやりと俯瞰していた。そこへ、近頃はめっきり表に出てこなくなった王妃マリアが訪ねてきた。
「どういうことですの?」
「なにがだ?」
「おとぼけにならないでくださいませっ。何ゆえ、……何ゆえ、ヴァイオレットからお役目を取り上げになられましたの? それほどまでに、わたくしどもはあなた様のご信頼を失ってしまいましたの?」
耐えかねたように、声を詰まらせてその場に泣き崩れた。
午後の議会で、アージェスは決断を下していた。
『タルタロゼルへは、第二王子のロベルトを行かせる』
宰相のパステルは無表情のまま沈黙を保ち続けていた。
『だ、第二王子をですかっ⁉』
長年王に子息がいないと信じ、焦燥に駆られていた大臣らは、王に四人も男児がいたことに、それほど喜びを示してはいないようであった。しかし、誰もが安堵を浮かべていたのをアージェスは盗み見ていた。
そこへ外交問題が入れば、王子の母の素性などもはや取るに足りぬ瑣末なことになる。一つでも駒が多いにこしたことはなく、それが姫ではなく王子ともなればその価値は上がる。
『向こうが第三王子を出してくるんだ。相応の駒など他にはあるまい。こちらの第三王子はまだ七つだ。幼すぎて彼の国の情報も得られんだろう。ロベルトは冒険好きの暴れ馬らしいからちょうどよい』
可愛い子には旅をさせよ。
体のいい言い訳だ。
息子からすれば、父親から二度も捨てられることに他ならない。
俺はさぞ恨まれることだろうよ。
だがロベルト以上に適任者はいない。
我が子一人の犠牲で、この国の平穏が約束される。国を、万民を守らねばならぬアージェスは非情にならざるを得ないのだ。
セレスを見やると、何故言う前に一言相談してくれなかったのか、と言いたげに、恨めしげに睨まれた。息子の養父である親友は情の深い男だ。だからこそ相談しなかった。誰に相談しようが答えは決まっていたのだ。養父までもが一緒になって決めたとなれば、ロベルトのショックも大きくなる。そうならぬように、せめて養父のセレスだけは味方でいてやって欲しいと願わずにはいられなかった。
異論を唱える者は誰もいなかった。
マリアは早々に決議を聞いたのだろう。
露台に立ったままでいたアージェスは、室内に戻り、床に座り込んだマリアの肩を抱いて立ち上がらせた。
落ち着かせるように長椅子に座らせ、背中を撫でてやる。
「言っておくが、俺は私情など一切挟んではいない。挟んでいたら寧ろ、無理を通してでもヴァイオレットを差し出しただろう」
そう言ったものの、泣いて母に縋る娘の姿を思い出し、苦笑する。
「いや、挟んだのだろうな」
涙を止めて落ち着きを取り戻したマリアが顔を上げた。
「お前からすれば不快だろうが、十四のヴァイオレットが泣いてお前に縋るのを見て、俺は昔のことを思い出したんだ。戦利品の中からルティシアを見つけて、首輪をつけたときのことを。自分の娘が他国で疎外され、蛮族どもに強姦されたらと思うと我慢ならなかった」
己の子がいるというのは、それだけで嬉しいものだ。今になってその喜びを噛み締めていた。かけがえのない我が子、そして母親達。下々から見れば、国主は国の頂点に君臨し、全てが手に入るように見えるだろう。だがそうではない。王ほど不自由なものはない。
自由に愛する者を愛せず、辛うじて設けた我が子も、次々と国の為にモノのように駒として捧げねばならない。
女一人満足に守れず、設けた我が子も守れない。
これほど不幸な職業はあるまいよ。
「陛下っ、ヴァイオレットのことを案じて下さったのですね」
王妃はまた涙を溢れさせて両手で顔を覆った。
「何もしてやってはいないが、これでも親のつもりだからな。俺は多分、ヴァイオレットだけではなく、他の娘達も政治の駒には使えんだろう」
「ですが、第二王子はまだ十歳と聞き及んでおります」
誰かが犠牲にならねばならぬのだ。
『ヴァイオレット、一つ約束をしましょう。万に一つあなたが命を落とすことになれば、その時は、この母も命を絶ちます。あなた一人で逝かせたりなどしない』
後宮でマリアが娘に約束していたことが、アージェスを本気にさせた。
息子を他国へ送る。
だがその代わり、人質となるロベルトが危機に曝されることがなきよう、身命を賭して両国の友好を保ってみせると決めた。
「獅子の子落としよ。まして我が国は大国に挟まれた国。王子たるもの強くあらねばならん。ついでに他国へ行って、大いに見聞を広げてくればよい」
身を切るように胸が痛む。
獅子の親もさぞ辛かろうよ。
だが逆境から這い上がってくるとき、息子は一回りも二回りも強く逞しく成長していることだろう。
何も言えない様子で、マリアはまた涙を流して深々と頭を垂れた。
47
あなたにおすすめの小説
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結保証】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
橘若頭と怖がり姫
真木
恋愛
八歳の希乃は、母を救うために極道・橘家の門を叩き、「大人になったら自分のすべてを差し出す」と約束する。
その言葉を受け取った橘家の若頭・司は、希乃を保護し、慈しみ、外界から遠ざけて育ててきた。
高校生になった希乃は、虚弱体質で寝込んでばかり。思いつめて、今まで養ってもらったお金を返そうと夜の街に向かうが、そこに司が現れて……。
女の子がほとんど産まれない国に転生しました。
さくらもち
恋愛
何番煎じかのお話です。
100人に3~5人しか産まれない女の子は大切にされ一妻多夫制の国に産まれたのは前世の記憶、日本で亭主関白の旦那に嫁いびりと男尊女卑な家に嫁いで挙句栄養失調と過労死と言う令和になってもまだ昭和な家庭!でありえない最後を迎えてしまった清水 理央、享年44歳
そんな彼女を不憫に思った女神が自身の世界の女性至上主義な国に転生させたお話。
当面は2日に1話更新予定!
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる