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第74話 母と娘と 前(※ユウメ視点)
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「こちらスネーク、はいちについた。たいさ、しじをたのむ』
『確認した、スネーク。直ちにロックを解除する』
事前の打ち合わせ通りに、左棟前に到着した合図を通信石でやり取りしている。
我が娘と夫の事ながら言っている事の意味はかろうじて分かるけど、何の意味があるのかがよく分からない……
唯、仕事は早い。目の前の扉が開かれた。
右棟からこちらの棟の操作をすると言っていた彼の言う事を、疑っていた訳じゃないけど本当に魔法みたいである。
魔界と呼ばれるこの都市で私には見た事もない設備の数々だが、操作可能だと言う夫に対して何故?なんて言葉は無い。
彼が出来ると言うなら、聞く必要は無い。やると言ったらやる人だ……自信が無い時は『やるだけやってみる』で、露骨に不安さが顔に出るのも知っている。
それ位には私達の関係は深くなっているから……
でもキチンと聞くべきだったのかも知れない……
右棟頂上の管理室に入って操作を開始した彼の顔が、まるで自分を責めているかの様な表情に変わっていったのには気づいていた。
壁に出て来た数字や文字の羅列は早すぎて目で追う事すら出来なかったが、その展開速度が速まるにつれ……どんどんと険しい顔になっていった。
作業が終わり振り返った時の……泣きたいのを無理矢理笑って誤魔化した様な顔。そんな初めて見た夫の顔に掛ける言葉を見つける事が出来なかった……
いや、宗教都市で最初にアンリと別れようとした時にもあんな顔だったのかもしれない……あの時はまだ人間になった彼の表情を読み取れる程では無かったけれど。
そう、彼が悲しみや弱さを見せる可能性があるのは娘の事位だ。それ以外の事は大抵一人で何とかしてしまう。
だからなのか、だからこそなのか……そういったネガティブな感情を表に出さずに自分の中で処理しようとするのだろう……強いから、強いせいで……
能力が高いから大体を自己完結で処理する事が出来る、そのせいで誰かに頼る事が出来ない。全知全能に近ければ近い程、他人に対して零知零能になっていく。そんな危うさ……
悲しそうなのは分かるのに、苦しそうなのも分かるのに……それでも笑おうとする人に掛ける言葉を紡ぐには……私は弱い
強い彼の弱さを受け止める資格があるのか、大概の事が出来る彼の助けになれる力が私にあるのか……自信があるかと問われれば答えはNOだ。それ位、私と彼では差が開き過ぎている……
戦闘者としても妻としても半人前の私だ……そして母としては娘をアンリと呼ぶ位には距離が近づいたけど、娘から母と呼ばれる程にはまだ遠い。そんな心の距離……
大姉さんに育てられた私にとって、母と呼べる存在は居ない。当の本人が呼ばせてくれないのだから、そこは我慢しよう。
でもアンリがもしも『お母さん』と呼んでくれるのなら……大姉さんと私で出来なかった事を、私とアンリで出来たら……こんなに嬉しい事はないでしょう。
だから大姉さんが私にとって強くて優しい存在だった様に、私がアンリにとって安心して頼れる存在にならなければいけない。
そうして初めて胸を張って『アンリの事は私に任せて』と言える様になれると思うから……そうして初めて胸を張って彼の助けになれる自分になれたと思えるから。
それでも少しくらい彼との距離があったとしても大丈夫……いつだって私と私の夫の距離を縮めてくれたのは私達の可愛い娘ですから。
右棟の中に入ると左棟と似た雰囲気の空間が広がっていました。
警戒を怠る事無く先頭を私、中央をアンリとエルナ、最後尾をオミで進んで行く……
今も通信石で楽しそうに話す二人のやり取りが微笑ましく思えるけど、ここからは気を引き締めて行かなければいけないようです。
まだ気配察知には何も引っ掛からないので、彼も私達にこちらを任せてくれたと思うのですが……こちらには何かが居ます。
長年の戦闘に関わってきた者の勘と言いますか、スキルではない第六感がアラームを鳴らし始める……
私の変化にまずオミが、続いてエルナが察してアンリに警戒を促し場に静寂が走る。
『どうした?何かあったのか?』
「この扉の向こうに何があるか確認出来る?」
『こちらのモニターから見る限りでは唯の廊下が続いているだけだが……何か反応が?』
「いいえ、何も感じないんだけど……何も無いなら気のせいだと思うわ」
どちらにしろ進むにはこの扉を開けなくてはいけない。鍵は掛かっていない様なのでそのまま開けて進む……と、気配察知に引っかかる反応は無かったのだけど確かに廊下の奥には動く物体が存在していた。
一言で言えば羽の生えた球体が……
直径50センチ程の白い球に金属の鳥の羽を生やした物体が、羽を動かさずに浮いている様は幻想的であり……どこか滑稽な光景に思える。
動く物なら例え不死者……霊や精神体の様な肉体を持たない存在すら感知する気配察知が捉えられない物体を初めて見た。
得体の知れない物への恐怖はある……けど立ち止まっていても始まらないし、まだ球体との距離はある。
不意だけは突かれない様、警戒しながら廊下を歩き近づいていくと球体の方にも動きがあった。
『―――認証開始――――――該当、P003。該当ナシ、3名。氏名、所属、階級コードヲ入力シテ下サイ』
球体の真ん中に付いた丸いガラスが私達を映したと同時に、抑揚のない女性のゆっくりとした声で喋り出した。
人間が喋っているにしては感情の起伏も感じられない、意志を持たない人形が語っている印象を受ける……
『何だ?建物の防衛システムとは別に、まだ何かあったのか!?皆、気を付けろ!それはこっちじゃまだ確認出来てない。掌握する迄、様子見して不味い様なら退避してくれ!』
「その必要は無いわ!」
「ええ、アンコウ様。間違いありません!」
「私にも分かります!敵です、親方様!!」
3人の意見は一致した。身構える私達に呼応する様に球体が警告してくる……
『認証出来マセン―――侵入者アリ、直チニ排除セヨ―――』
「させません!オミはアンリの護衛をお願い!」
「任せて下さい!アンリちゃん、戦闘準備を!」
「はいっ!」
「ユウメ姉さん!援護します!」
球体の声に反応したかの様に廊下に警戒を知らせる鐘の音色が鳴り響く!けたたましい雑音の中でもアンリの歌声は私達に加護の力を与えてくれる。
だからだろうか、球体の羽……鈍い金属の放つ銀色の光が私に向けられているが、冷静に未知の敵に対しても行動出来る。
確かに相手は初めて遭遇した気配察知も効かない初見の敵だが、何をしてくるかも予想出来る。あの金属の無骨なフォルムは私達のよく知った武器に似ているから……
敵の初撃が銀の羽から発射され、その独特で連続的な破裂音の連打が室内の警報の音にも負けない音量で私目掛けて襲い掛かって来た。
だがその武器……銃の特色は把握出来ている。私は魔法剣に雷を纏わせ、刃で迫り来る弾丸を切り裂き、雷の放つ斥力で弾き返す。
駆け寄り近づくにつれ銃弾の雨は激しさを増すが、この程度なら問題無い。あの人が造った新しい銃と違って、この程度なら豆鉄砲と言えるだろう。
私一人でも問題無い事が確認された所に、球体を二筋の突風が襲った!エルナの放った剛弓が球体の羽を二つとも正確に射貫いた事で射撃の音と雨が止み、私の道を阻む物が無くなる。
「ハアァァァッ!!」
抜刀していた魔法剣の剣戟に併せて、左腰に佩刀していた竜爪の刀を右手で引き抜く!剣と刀の交差した十文字の斬撃が羽を失っても浮遊していた球体を斬り裂いた!
四分割されては浮かんではいられない様で、地に落ちると球体は爆発して粉々になった……
それでもまだ警報の音は止まない。通信石で会話をするには障害になる音量だ。
「進みましょう、ユウメ姉さん!この程度なら姉さん達の敵ではありません!」
「ええ、立ち止まってる時間は無いようね」
「う~~、ジリリリってうるさい~~えいっ!」
アンリがオルフェウスの竪琴を鳴らすと、警鐘の音が止まった……どうやったのだろうか?先程迄の騒音が嘘の様に静かになった。
「これは……アンリちゃん、どうやったの?」
「しずかにしなさーい、ってならした!そしたらとまった!」
オミの質問に、凄く簡潔にアンリが答えます……この子も父親に似て、段々と理屈じゃなく規格外になっている気がします……私は本当に娘に頼られる様な母親になれるのでしょうか……ちょっと挫けそうです……
==========================================================================
お気に入り登録ありがとうございます!そして生存報告させて頂きます。
私生活の波を一段落させ、さぁ続き書くぞ!→何書いてたっけ?→ざっと読み直す→修正しなきゃいけない箇所を沢山見つける→しめやかに爆発四散、息を引き取る
で、なんとか致命傷で済みましたが私は元気です。自分としては投稿前にプレビューでチェックしてるつもりなんですが、あるわあるわ……
俺、この長編終わらせたら修正作業に入るんだ……
『確認した、スネーク。直ちにロックを解除する』
事前の打ち合わせ通りに、左棟前に到着した合図を通信石でやり取りしている。
我が娘と夫の事ながら言っている事の意味はかろうじて分かるけど、何の意味があるのかがよく分からない……
唯、仕事は早い。目の前の扉が開かれた。
右棟からこちらの棟の操作をすると言っていた彼の言う事を、疑っていた訳じゃないけど本当に魔法みたいである。
魔界と呼ばれるこの都市で私には見た事もない設備の数々だが、操作可能だと言う夫に対して何故?なんて言葉は無い。
彼が出来ると言うなら、聞く必要は無い。やると言ったらやる人だ……自信が無い時は『やるだけやってみる』で、露骨に不安さが顔に出るのも知っている。
それ位には私達の関係は深くなっているから……
でもキチンと聞くべきだったのかも知れない……
右棟頂上の管理室に入って操作を開始した彼の顔が、まるで自分を責めているかの様な表情に変わっていったのには気づいていた。
壁に出て来た数字や文字の羅列は早すぎて目で追う事すら出来なかったが、その展開速度が速まるにつれ……どんどんと険しい顔になっていった。
作業が終わり振り返った時の……泣きたいのを無理矢理笑って誤魔化した様な顔。そんな初めて見た夫の顔に掛ける言葉を見つける事が出来なかった……
いや、宗教都市で最初にアンリと別れようとした時にもあんな顔だったのかもしれない……あの時はまだ人間になった彼の表情を読み取れる程では無かったけれど。
そう、彼が悲しみや弱さを見せる可能性があるのは娘の事位だ。それ以外の事は大抵一人で何とかしてしまう。
だからなのか、だからこそなのか……そういったネガティブな感情を表に出さずに自分の中で処理しようとするのだろう……強いから、強いせいで……
能力が高いから大体を自己完結で処理する事が出来る、そのせいで誰かに頼る事が出来ない。全知全能に近ければ近い程、他人に対して零知零能になっていく。そんな危うさ……
悲しそうなのは分かるのに、苦しそうなのも分かるのに……それでも笑おうとする人に掛ける言葉を紡ぐには……私は弱い
強い彼の弱さを受け止める資格があるのか、大概の事が出来る彼の助けになれる力が私にあるのか……自信があるかと問われれば答えはNOだ。それ位、私と彼では差が開き過ぎている……
戦闘者としても妻としても半人前の私だ……そして母としては娘をアンリと呼ぶ位には距離が近づいたけど、娘から母と呼ばれる程にはまだ遠い。そんな心の距離……
大姉さんに育てられた私にとって、母と呼べる存在は居ない。当の本人が呼ばせてくれないのだから、そこは我慢しよう。
でもアンリがもしも『お母さん』と呼んでくれるのなら……大姉さんと私で出来なかった事を、私とアンリで出来たら……こんなに嬉しい事はないでしょう。
だから大姉さんが私にとって強くて優しい存在だった様に、私がアンリにとって安心して頼れる存在にならなければいけない。
そうして初めて胸を張って『アンリの事は私に任せて』と言える様になれると思うから……そうして初めて胸を張って彼の助けになれる自分になれたと思えるから。
それでも少しくらい彼との距離があったとしても大丈夫……いつだって私と私の夫の距離を縮めてくれたのは私達の可愛い娘ですから。
右棟の中に入ると左棟と似た雰囲気の空間が広がっていました。
警戒を怠る事無く先頭を私、中央をアンリとエルナ、最後尾をオミで進んで行く……
今も通信石で楽しそうに話す二人のやり取りが微笑ましく思えるけど、ここからは気を引き締めて行かなければいけないようです。
まだ気配察知には何も引っ掛からないので、彼も私達にこちらを任せてくれたと思うのですが……こちらには何かが居ます。
長年の戦闘に関わってきた者の勘と言いますか、スキルではない第六感がアラームを鳴らし始める……
私の変化にまずオミが、続いてエルナが察してアンリに警戒を促し場に静寂が走る。
『どうした?何かあったのか?』
「この扉の向こうに何があるか確認出来る?」
『こちらのモニターから見る限りでは唯の廊下が続いているだけだが……何か反応が?』
「いいえ、何も感じないんだけど……何も無いなら気のせいだと思うわ」
どちらにしろ進むにはこの扉を開けなくてはいけない。鍵は掛かっていない様なのでそのまま開けて進む……と、気配察知に引っかかる反応は無かったのだけど確かに廊下の奥には動く物体が存在していた。
一言で言えば羽の生えた球体が……
直径50センチ程の白い球に金属の鳥の羽を生やした物体が、羽を動かさずに浮いている様は幻想的であり……どこか滑稽な光景に思える。
動く物なら例え不死者……霊や精神体の様な肉体を持たない存在すら感知する気配察知が捉えられない物体を初めて見た。
得体の知れない物への恐怖はある……けど立ち止まっていても始まらないし、まだ球体との距離はある。
不意だけは突かれない様、警戒しながら廊下を歩き近づいていくと球体の方にも動きがあった。
『―――認証開始――――――該当、P003。該当ナシ、3名。氏名、所属、階級コードヲ入力シテ下サイ』
球体の真ん中に付いた丸いガラスが私達を映したと同時に、抑揚のない女性のゆっくりとした声で喋り出した。
人間が喋っているにしては感情の起伏も感じられない、意志を持たない人形が語っている印象を受ける……
『何だ?建物の防衛システムとは別に、まだ何かあったのか!?皆、気を付けろ!それはこっちじゃまだ確認出来てない。掌握する迄、様子見して不味い様なら退避してくれ!』
「その必要は無いわ!」
「ええ、アンコウ様。間違いありません!」
「私にも分かります!敵です、親方様!!」
3人の意見は一致した。身構える私達に呼応する様に球体が警告してくる……
『認証出来マセン―――侵入者アリ、直チニ排除セヨ―――』
「させません!オミはアンリの護衛をお願い!」
「任せて下さい!アンリちゃん、戦闘準備を!」
「はいっ!」
「ユウメ姉さん!援護します!」
球体の声に反応したかの様に廊下に警戒を知らせる鐘の音色が鳴り響く!けたたましい雑音の中でもアンリの歌声は私達に加護の力を与えてくれる。
だからだろうか、球体の羽……鈍い金属の放つ銀色の光が私に向けられているが、冷静に未知の敵に対しても行動出来る。
確かに相手は初めて遭遇した気配察知も効かない初見の敵だが、何をしてくるかも予想出来る。あの金属の無骨なフォルムは私達のよく知った武器に似ているから……
敵の初撃が銀の羽から発射され、その独特で連続的な破裂音の連打が室内の警報の音にも負けない音量で私目掛けて襲い掛かって来た。
だがその武器……銃の特色は把握出来ている。私は魔法剣に雷を纏わせ、刃で迫り来る弾丸を切り裂き、雷の放つ斥力で弾き返す。
駆け寄り近づくにつれ銃弾の雨は激しさを増すが、この程度なら問題無い。あの人が造った新しい銃と違って、この程度なら豆鉄砲と言えるだろう。
私一人でも問題無い事が確認された所に、球体を二筋の突風が襲った!エルナの放った剛弓が球体の羽を二つとも正確に射貫いた事で射撃の音と雨が止み、私の道を阻む物が無くなる。
「ハアァァァッ!!」
抜刀していた魔法剣の剣戟に併せて、左腰に佩刀していた竜爪の刀を右手で引き抜く!剣と刀の交差した十文字の斬撃が羽を失っても浮遊していた球体を斬り裂いた!
四分割されては浮かんではいられない様で、地に落ちると球体は爆発して粉々になった……
それでもまだ警報の音は止まない。通信石で会話をするには障害になる音量だ。
「進みましょう、ユウメ姉さん!この程度なら姉さん達の敵ではありません!」
「ええ、立ち止まってる時間は無いようね」
「う~~、ジリリリってうるさい~~えいっ!」
アンリがオルフェウスの竪琴を鳴らすと、警鐘の音が止まった……どうやったのだろうか?先程迄の騒音が嘘の様に静かになった。
「これは……アンリちゃん、どうやったの?」
「しずかにしなさーい、ってならした!そしたらとまった!」
オミの質問に、凄く簡潔にアンリが答えます……この子も父親に似て、段々と理屈じゃなく規格外になっている気がします……私は本当に娘に頼られる様な母親になれるのでしょうか……ちょっと挫けそうです……
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お気に入り登録ありがとうございます!そして生存報告させて頂きます。
私生活の波を一段落させ、さぁ続き書くぞ!→何書いてたっけ?→ざっと読み直す→修正しなきゃいけない箇所を沢山見つける→しめやかに爆発四散、息を引き取る
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