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第19話 5人PTと修行と
しおりを挟む「おっし!ここは大体こんなもんでいいな!」
俺達は住む場所を手に入れた。場所は辿り着いた辺鄙な村のさらに辺鄙な場所にある村の外れ・・・
道場付きの二階建ての一軒家だ、俺達5人で住むには広過ぎる位だ。
手に入れた経緯を順を追って説明すると、村に着いた俺達が早速ユウメの叔母の家に向かおうとするとオミからストップが掛かった。
「仮にもユウメさんのお義母様にご挨拶されるのにその恰好では示しがつきません、こうなったのも私の不徳と致す所でお恥ずかしいのですが時間を頂けないでしょうか?」
「ああ~・・・オミのせいじゃないけど、確かに・・・」
「では・・・私が先に行って事情を説明して来ますので一時程したらいらしてください///」
そうなのだ、仮にも勢いとは言えプロポーズまがいの事をした俺だ
今後、ユウメの協力を得る上でも育ての親である人に挨拶位はしておかなければいけないだろう・・・・
医者にあたるオミはともかく、ダークエルフの主人になった 幼女付きの 継ぎ接ぎを着た男の見た目では第一印象だけで塩撒かれて追い出されても文句は言えない・・・
さすがにパンツを履いた隙のない俺でも覆せないTPOという、時と場所と場合を弁える必要があるのだった・・・
そして1時間後、仕上げを終えて完成したオミの作った服に着替えた俺は叔母の家に向かう
オミお手製のオーダースーツの様な物は生地も仕立てもさすがの逸品で、俺もそれなりに見える様で塩を撒かれる事はなかった
・・・代わりに向けられたのが剣であっただけだ・・・
その時、丁度訪れていたのがお世話になっている隣の老夫婦って人達だったのは後に分かった事なんだが家に入った途端
「ワシのカワイイ★§Θに言い寄る馬の骨は貴様カアァァァァーーーッ!!」
開口一番、斬りつけてくるジジイがいたのであった・・・
鋭い剣戟が一閃、二閃と俺を襲う・・・このジジイ強ぇ!?
三太刀目を斬りかかってこようとした所で
「こ・・・腰が・・・・」
と文字通り腰砕けになったジジイの最後で俺の勝利が決まったのだがそらもう凄い剣幕だったよ
っと言うのもこのジジイ、ユウメとその叔母の師匠にあたる人で元凄腕剣士らしい。何級かは聞くのを忘れたが戦術級以上であるのは間違いないだろう腕前なのは明らかだった
なるほど、可愛い娘ならぬ孫を奪いに来た、男親のいないユウメに父親の心境になったのだろう・・・年、考えようなジジイ
一騒動あったが、ユウメの叔母の治療はホントあっけなく済んだ。
肺の病で長らく病床についていた叔母に、アンリ印のドラゴン角の粉末薬を湯に溶かして飲ませたら効果はてき面だった
ついでに腰を抜かしたジジイと、この騒動もにこやかに見守っていた聖母の様な婆様にもついでに飲ませてやった、万病に効くなら長く生きている以上付き合う病もあるってもんだろう
「ふおーーーー!!これは凄いわい!どうじゃ婆さん・・・肩の荷も下りたことだし今夜はワシと・・・・///」
やはり効果はてき面の様だ・・・年、考えろジジイ!
それはさておき、再発の危険はないが長い闘病生活で体力の衰えたユウメの叔母に回復魔法の治療は今後も必要だというオミの診断にこの村に拠点を構える事になった俺達
ジジイの提案で、使わなくなった道場付きの旧宅を管理がてら使ってくれという渡りに船で今に至る
使われなくなって時間があったのか、そこかしこに傷んだ所があったがそこは俺のフィギュア作りで培った木工スキルが役に立った。
家の修繕と並行してアヴェスタの秘密を調べる事もやってみたが、進展は得られなかった。
堕天の可能性がある以上、アンリ以外は現物を開いたり持ったりしないという前提の元ユウメのマジックバックに保管されているアヴェスタ
その内アンリにマジックバックを買ってやる必要があるが、用心しながらの調査である
商業都市にある図書館でアヴェスタ関連の本を読んで調べたりしたんだが、どれもオミの説明以上の事は得られなかった。
専門の学術書らしきものもあったのだが、ここでも俺の人名謎フィルターが炸裂して駄目だった
****の提唱するーーーーの法則が???理論によって確立されたが△△の出した×××定理に矛盾するとか書かれても「あにいってだこいつ?」にしかならなく早々に挫折してしまった
アヴェスタの謎を解明するなら、知っている人物を探すか、魔族を捕まえて吐かせるのがいいんだろうがどっちも宛てがない。後者も一度、失敗済な以上解明する線では絶望的な結果だった
そんなこんなで解決策が出せない以上は対応策で善処するしかない訳で相談してみた所・・・
「ダンジョンに挑むのは如何でしょうか?」
とはユウメの案だった
「ダンジョンって迷宮の?あの洞窟の中を探索する?」
「はい、洞窟に限らず塔等の迷宮をダンジョンと呼びますが修行の場所には持って来いなんです。倒したモンスターの魔石を生活費にする事も私の様に戦闘を生業にする者達にはうってつけですね」
「確かにアンリちゃんの魔法の才能を伸ばすにはいいかもしれませんね」
「アンリお嬢様の安全はこのエルナめにおまかせを、親方様!」
そう、意外な事だがアンリには魔法の才能があるそうだ。
ユウメの雷、火の民であるオークのオミには光と火、ダークエルフのエルナの風と闇
それぞれこの修繕や調査の数日間の間の内に、教えたその基礎をアンリは教えられただけで出来たらしい。
天才と言っても差し支えない才能だそうだ、さすがウチの子!
今でも道場で、最初は怯えていたアンリも今ではすっかり懐いたジジイに魔法の訓練をつけて貰っている所である。
ジジイも可愛いアンリをひ孫の様に感じているのかベタベタ甘々の訓練じゃあるがユウメを鍛えた腕は確かだろう
後、エルナは俺を親方様と呼ぶことになった。
最初は主上様とか読んでいたが、いくら主の上様でもそう何段階も上に持ち上げられては呼び名に拘らない俺でも恥ずかしい、てか上げ過ぎて別の者になってね?的な事を言ったら
「しかしお嬢様の保護者である方に失礼な言は・・・」
なんていうもんだから、適当な候補からこれになった。
偉そうだけど響きがいいよね御屋形様みたいで!
誰ぞフーリンカザンの軍配をもてい!フーリンカザン、チャドー、そしてフーリンカザン・・・・
いかんいかん、そういった訳で俺達はアンリのレベルアップの為にダンジョンへ挑む事にした。
何も一流魔導士にって訳じゃない、俺が駆けつける迄の間、自分の身を守れる力があったほうが解決策を見いだせない以上、対応策・次善策って訳だ
確かにいつまでも俺がアンリを守っていく訳じゃない、アンリもいつの日か大人になり、恋をして、やがて俺から離れていく時が来るだろう・・・
その時、俺はきちんと二人を祝福してバトンを渡すべきなのだ。どこぞの馬の骨に・・・・いかんなジジイの気持ちが解ってしまった・・・・
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