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チュートリアル(入学前)
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「敵、来ます!前列、専制防御!」
騎士団が盾を構え、姿勢を低くし衝撃に備える。
狼型の魔物『ファイアウルフ』や、角の生えた兎『ホーンアルミラージ』が、騎馬突撃の如く四足を駆使して勢いよくぶつかってくる!中には、炎を吐いて味方ごと攻撃してくる個体もいる……やはり、低級魔物の知能は高くない。このまま防御を固めているだけでも有効な攻撃手段になりうる。
それでも人には無い、獣の勢いは止まる事を知らない……だったら、その勢いを利用する迄です!
「敵、第二波!飛び越えて来ます!後列、迎撃用意!」
自警団の面々が、それぞれ手にした武器を騎士団の上へと向ける。騎士団の倍以上の人数で組んだ槍衾は構えているだけで、飛び込んで来た魔物達が次々と餌食になっていく。攻撃は最大の防御ですね!
「続いて後列!前列の抑えた残党に攻撃!」
自ら刺さりに来た敵を振り落とし、次は騎士達の構える盾の隙間から武器を突き出す。魔物達の断末魔が合唱となって……やがて聞こえなくなる。
「前列前進!後列は仕留め損ねが無いか確認を!」
魔物達の骸となった残骸が散らばっているが、今は解体して素材に変える余裕は無い。また同じ様に突撃して来る群れが見えている。
どれだけ来ても同じだ……数は魔物が圧倒的だが、ステータスは此方の方が上だ。D:値の高い騎士に守りに集中させ、自警団の手数で叩く。
敵が来たら、此方は構えて。撃破したら、進む。ハメ技にも近い、これを『ガン待ちスタイル』と言って、友達にやるとゲームでのファイトがリアルファイトになるので注意しましょう……私、リアルでゲームする様な友達いませんでしたけど……
「全軍停止!敵、来ます!」
それもこれも全て、戦場を把握出来てる鷹の目のお陰ですね。タイミングがズレるなんて事がありません。
確実に進み、確実に構えて、確実に魔物を屠る。
最初はなんで、こんな小娘に?と言った視線と態度が入り混じっていましたが、ファイアス君とジェイクさんが認めた以上は渋々従ってくれていました。
今では回を重ねる毎に、進軍する度に、動きの精度が良くなっています。
それはヒール2の回復量にも現れて来ました。
チラホラとHPが4づつ回復する方達が居ます。効率が上がった事で、より立て直しにかかる時間が減り、その分進軍が捗り、私への信頼が増し、更に効率を上げていく……今まで続いていた負の連鎖を、正の連鎖に変えた進軍は、連戦で疲れた討伐隊に余裕を思い出させていた。
「ハッ!こいつはスゲーや!」
「ああ、どれだけでも掛かって来いだ!」
「絶対に後ろには通さない!皆、安心してついて来てくれ!」
「はい、騎士様達の背中の援護はお任せを!」
……なんでしょうね、戦場で聞くと嫌な予感がする台詞ばかりなのは……侍祭様と、思い人の騎士が「俺達、この戦いが終わったら……」とか言い出さない事を願います。
まぁ例え何かのフラグが建っていたとしても、やる事は変わらない。別働隊を助け、カオスゲートを破壊し、全員欠ける事なく帰還する。
これが勝利条件だ……そして私に、クリシュナーダの名を持つ者に『敗北』の文字はありませんわ!厳しい条件だが、だからこそ燃えます!
まずは最初の目標、別働隊を肉眼で確認する位置まで遂に来ました!
「ファイアス!リズ!忍耐の時は終わりました!思う存分暴れて、別働隊を支援してあげなさい!」
「はいっ!」
「本当に……チッ!皆、無事か!?今、助けに行く!」
「ファイアス様?リーゼロッテ様?みんなっ!援軍だ!」「踏ん張れ!気力を振り絞れ!我々は助かったぞっ!」
今この瞬間なら、勇者達の無双は何よりも頼もしい応援となる。未来の領主の勇姿は、本隊とはぐれ追い詰められていた絶望を希望に変える。それだけの強さと頼もしさを兼ね備えています。
「前列!我々がこのまま別働隊の壁になります!後列は、あの二人に続きなさい!」
「「「オォーーーッ!!」」」
敵の進行に蓋をする様な位置取りに前列を移動させる。食い止めてしまえば、後は残党狩りです。それを邪魔する者は、赤い二つの炎に葬られていくだけでした。
「さぁ、ウィード!こっちはワタクシ達の出番ですわよ!」
「オッケー!何なら俺に全部任せてくれてもいいぜ!」
「頼もしいですわね、未来の騎士様。今回の勲功一等を進呈致しますわ。」
「未来のは余計だよ。でも、一番手柄は貰っとくよ!」
二つの標的が一つになった事で、敵の動きも集中して激しさを増したが、的が大きくなった方が私にとっては好都合だ。
私が敵の密集地帯に魔法を放つと、ウィードが手数で取りこぼしを処理してくれます。逆をやるには、私が自分の事をもっとよく知る必要があります。
幸い、観察を持っているジェイク様以外、ステータス看破系のスキル保有者はいませんでしたので、怪しまれない程度に色々試させて貰うとしましょう!
「ウォーターバレット2!」
レベル1とレベル3を使ってて、レベル2を把握出来てないのはゲーマーとして私、気になります……
「半時の休憩!?そんなのんびりしてていいのか!?」
「無理は禁物です!むしろ今まで良く保ったと言うべきでしょう!」
合流したらしたで、また意見が食い違っていますが、フィジカルチートのファイアス君基準で動いたらリズ以外倒れかねない。実際、皆さん度重なる連戦で疲労困憊です。
動けない者も居ましたが、私のヒール2と侍祭様の的確な治療で全員欠ける事無く無事だったのは本当に良かった。
「だからと言って、こんな断崖絶壁を背にした所で落ち着いて休憩なんか出来ないだろう?」
「それに関しては、これがありますから……」
立て直しと休憩の為に一旦戦線を離れ、木と山に囲まれた天然の防壁へと移動したのですが、それはつまり袋小路でもある。だが、進路が一方通行なら対策は簡単です。
破魔の聖水を取り出し、地面へと撒いていく……キラキラと輝く聖水は大地へと吸われる事無く、その場で水溜まりとなって留まった。
「それがどうなるんだ?」
「貴方の炎の壁の魔法と同じ効果です。効果は勿論、貴方の方が上ですが休憩時間位は稼げます」
「どうしてアン……マリアルイゼ嬢が、俺の魔法を知ってるんだ!?使った事無いよな?」
「あっ!……それは、勿論スキルでお見通しですわっ!」
そりゃ、貴方のファイアウォールには散々お世話になりましたから。侵入不可の壁を作って、雑魚無視のボス狙いは最速攻略の要ですからね。当然、知ってますとも!アンタ呼ばわりからマリアルイゼ嬢になった私は!
「でもこれってば、本当にそんな効果あるのか?マリーゼ姉ちゃん?」
「では、ウィード。あっちに魔物が4体程いますから、ここを通るように引っ張って来て貰えますか?」
ウィードも疑ってる様なので、メインキャラクター二人に言われては実験といきましょう。
軽く了承の返事をすると、すぐに行って戻ってくるウィード。迷子にならない様に、私も見える範囲でついていく。
やがて、魔物達が水溜まりの上を通ると……
触れた瞬間、燃え上がり、灰となって消えていった。
「スッゲー!どうなってんだこれ!?」
「俺のファイアウォール並みか、それ以上だと!?」
「あら!?結界として使うと魔物を寄せ付けない程度ですのに……」
これは明らかにゲーム時の説明書きの内容を超えている……もう一度、名前だけでなく詳しく見てみる事にしましょう。
破魔の聖水(高品質):製作者ゴーシュ・ゴードン
効能も説明されましたが、軒並み効果が倍増してますね……HQ(ハイクオリティ)とか、乱数のオマケ程度にしか出ないのに……確認してみると、7割方HQ品でした。
「ゴーシュ?貴方、月下草に何かしましたの?」
「何も……ただ、月下草は引き抜き易い方向がある……それに沿ってすり潰した」
流石はゴーシュ、庭師の息子……それだけの設定で薬草のエキスパートになってますね、どうやら……またゲームに反映されない所で、私の知らない変なスキルが追加してるみたいです……
騎士団が盾を構え、姿勢を低くし衝撃に備える。
狼型の魔物『ファイアウルフ』や、角の生えた兎『ホーンアルミラージ』が、騎馬突撃の如く四足を駆使して勢いよくぶつかってくる!中には、炎を吐いて味方ごと攻撃してくる個体もいる……やはり、低級魔物の知能は高くない。このまま防御を固めているだけでも有効な攻撃手段になりうる。
それでも人には無い、獣の勢いは止まる事を知らない……だったら、その勢いを利用する迄です!
「敵、第二波!飛び越えて来ます!後列、迎撃用意!」
自警団の面々が、それぞれ手にした武器を騎士団の上へと向ける。騎士団の倍以上の人数で組んだ槍衾は構えているだけで、飛び込んで来た魔物達が次々と餌食になっていく。攻撃は最大の防御ですね!
「続いて後列!前列の抑えた残党に攻撃!」
自ら刺さりに来た敵を振り落とし、次は騎士達の構える盾の隙間から武器を突き出す。魔物達の断末魔が合唱となって……やがて聞こえなくなる。
「前列前進!後列は仕留め損ねが無いか確認を!」
魔物達の骸となった残骸が散らばっているが、今は解体して素材に変える余裕は無い。また同じ様に突撃して来る群れが見えている。
どれだけ来ても同じだ……数は魔物が圧倒的だが、ステータスは此方の方が上だ。D:値の高い騎士に守りに集中させ、自警団の手数で叩く。
敵が来たら、此方は構えて。撃破したら、進む。ハメ技にも近い、これを『ガン待ちスタイル』と言って、友達にやるとゲームでのファイトがリアルファイトになるので注意しましょう……私、リアルでゲームする様な友達いませんでしたけど……
「全軍停止!敵、来ます!」
それもこれも全て、戦場を把握出来てる鷹の目のお陰ですね。タイミングがズレるなんて事がありません。
確実に進み、確実に構えて、確実に魔物を屠る。
最初はなんで、こんな小娘に?と言った視線と態度が入り混じっていましたが、ファイアス君とジェイクさんが認めた以上は渋々従ってくれていました。
今では回を重ねる毎に、進軍する度に、動きの精度が良くなっています。
それはヒール2の回復量にも現れて来ました。
チラホラとHPが4づつ回復する方達が居ます。効率が上がった事で、より立て直しにかかる時間が減り、その分進軍が捗り、私への信頼が増し、更に効率を上げていく……今まで続いていた負の連鎖を、正の連鎖に変えた進軍は、連戦で疲れた討伐隊に余裕を思い出させていた。
「ハッ!こいつはスゲーや!」
「ああ、どれだけでも掛かって来いだ!」
「絶対に後ろには通さない!皆、安心してついて来てくれ!」
「はい、騎士様達の背中の援護はお任せを!」
……なんでしょうね、戦場で聞くと嫌な予感がする台詞ばかりなのは……侍祭様と、思い人の騎士が「俺達、この戦いが終わったら……」とか言い出さない事を願います。
まぁ例え何かのフラグが建っていたとしても、やる事は変わらない。別働隊を助け、カオスゲートを破壊し、全員欠ける事なく帰還する。
これが勝利条件だ……そして私に、クリシュナーダの名を持つ者に『敗北』の文字はありませんわ!厳しい条件だが、だからこそ燃えます!
まずは最初の目標、別働隊を肉眼で確認する位置まで遂に来ました!
「ファイアス!リズ!忍耐の時は終わりました!思う存分暴れて、別働隊を支援してあげなさい!」
「はいっ!」
「本当に……チッ!皆、無事か!?今、助けに行く!」
「ファイアス様?リーゼロッテ様?みんなっ!援軍だ!」「踏ん張れ!気力を振り絞れ!我々は助かったぞっ!」
今この瞬間なら、勇者達の無双は何よりも頼もしい応援となる。未来の領主の勇姿は、本隊とはぐれ追い詰められていた絶望を希望に変える。それだけの強さと頼もしさを兼ね備えています。
「前列!我々がこのまま別働隊の壁になります!後列は、あの二人に続きなさい!」
「「「オォーーーッ!!」」」
敵の進行に蓋をする様な位置取りに前列を移動させる。食い止めてしまえば、後は残党狩りです。それを邪魔する者は、赤い二つの炎に葬られていくだけでした。
「さぁ、ウィード!こっちはワタクシ達の出番ですわよ!」
「オッケー!何なら俺に全部任せてくれてもいいぜ!」
「頼もしいですわね、未来の騎士様。今回の勲功一等を進呈致しますわ。」
「未来のは余計だよ。でも、一番手柄は貰っとくよ!」
二つの標的が一つになった事で、敵の動きも集中して激しさを増したが、的が大きくなった方が私にとっては好都合だ。
私が敵の密集地帯に魔法を放つと、ウィードが手数で取りこぼしを処理してくれます。逆をやるには、私が自分の事をもっとよく知る必要があります。
幸い、観察を持っているジェイク様以外、ステータス看破系のスキル保有者はいませんでしたので、怪しまれない程度に色々試させて貰うとしましょう!
「ウォーターバレット2!」
レベル1とレベル3を使ってて、レベル2を把握出来てないのはゲーマーとして私、気になります……
「半時の休憩!?そんなのんびりしてていいのか!?」
「無理は禁物です!むしろ今まで良く保ったと言うべきでしょう!」
合流したらしたで、また意見が食い違っていますが、フィジカルチートのファイアス君基準で動いたらリズ以外倒れかねない。実際、皆さん度重なる連戦で疲労困憊です。
動けない者も居ましたが、私のヒール2と侍祭様の的確な治療で全員欠ける事無く無事だったのは本当に良かった。
「だからと言って、こんな断崖絶壁を背にした所で落ち着いて休憩なんか出来ないだろう?」
「それに関しては、これがありますから……」
立て直しと休憩の為に一旦戦線を離れ、木と山に囲まれた天然の防壁へと移動したのですが、それはつまり袋小路でもある。だが、進路が一方通行なら対策は簡単です。
破魔の聖水を取り出し、地面へと撒いていく……キラキラと輝く聖水は大地へと吸われる事無く、その場で水溜まりとなって留まった。
「それがどうなるんだ?」
「貴方の炎の壁の魔法と同じ効果です。効果は勿論、貴方の方が上ですが休憩時間位は稼げます」
「どうしてアン……マリアルイゼ嬢が、俺の魔法を知ってるんだ!?使った事無いよな?」
「あっ!……それは、勿論スキルでお見通しですわっ!」
そりゃ、貴方のファイアウォールには散々お世話になりましたから。侵入不可の壁を作って、雑魚無視のボス狙いは最速攻略の要ですからね。当然、知ってますとも!アンタ呼ばわりからマリアルイゼ嬢になった私は!
「でもこれってば、本当にそんな効果あるのか?マリーゼ姉ちゃん?」
「では、ウィード。あっちに魔物が4体程いますから、ここを通るように引っ張って来て貰えますか?」
ウィードも疑ってる様なので、メインキャラクター二人に言われては実験といきましょう。
軽く了承の返事をすると、すぐに行って戻ってくるウィード。迷子にならない様に、私も見える範囲でついていく。
やがて、魔物達が水溜まりの上を通ると……
触れた瞬間、燃え上がり、灰となって消えていった。
「スッゲー!どうなってんだこれ!?」
「俺のファイアウォール並みか、それ以上だと!?」
「あら!?結界として使うと魔物を寄せ付けない程度ですのに……」
これは明らかにゲーム時の説明書きの内容を超えている……もう一度、名前だけでなく詳しく見てみる事にしましょう。
破魔の聖水(高品質):製作者ゴーシュ・ゴードン
効能も説明されましたが、軒並み効果が倍増してますね……HQ(ハイクオリティ)とか、乱数のオマケ程度にしか出ないのに……確認してみると、7割方HQ品でした。
「ゴーシュ?貴方、月下草に何かしましたの?」
「何も……ただ、月下草は引き抜き易い方向がある……それに沿ってすり潰した」
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