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第4章 ギルド依頼

#25 依頼の報酬

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 ワーウルフ討伐を終えたのでギルドに報告に行く。

 一体しか倒していないので魔石は一つしか持っていないのだが、魔石以外は解体をしたお礼ということで貰えたので素材は大量にある。

 素材の解体に手間取る冒険者も多く、魔石だけ取れれば良いという人も多い。

 死体を放置すると他の魔物を寄せ付けるが魔石が残っていればアンデット化してしまうので、低級の素材しかない魔物の場合は魔石を取って後は焼き払うのが一般的だ。

 なので魔石さえ回収できるのであれば、他の部分は元より回収しようと思っていないのでくれたのだ。

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 ギルド[リンクス]の受付嬢もしているヒヨスさんの所に出向き買い取りをお願いする。

「すみません、ワーウルフの討伐が終わったので素材の買い取りをお願いします」

「ご苦労様です。他の冒険者からも既に報告を受けていますが、討伐が完了したみたいで良かったです。それに聞きましたよ、『解体作業が見事で任せられたから戦いに集中できて助かった』って。サポーターとしてならまた一緒に討伐に行きたいという人も多かったですよ」

「いや、それは今は遠慮しときます。自分の身も守れないなら迷惑掛けるでしょうし」

「そうですか、まぁ気が変わったらいつでもお待ちしていますよ。それで素材の買い取りでしたか?」

「ええ、ちょっと待っててください」

 魔石は一つなのでカウンターに置き、リアカーに積んだ素材をエルラーと一緒に運び込む。

「こ、こんなにあるんですか? えっ、でも魔石は一つ!?」

「はは、皆さんのご厚意で貰えちゃったので。量が多いですが大丈夫ですか?」

「ええ、ですが時間が掛かりますのでどうしましょうか? よろしければ後程、アダムスさんにお礼に行きたいのでその時に精算させて頂いても?」

「ええそれでおねがいします」

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 数時間後、ヒヨスが商会にやって来たのでアダムスの部屋に呼び出される。

「今回は急なお願いでしたのに迅速な対応をしていただき、当ギルドとしても非常に助かりました」

「いえいえ、普段から素材を優遇して売っていただけていますからこれぐらいは当たり前ですよ」

「それにハヤトさんをはじめエルラーさんとヒソネさんにもお世話になりました。こちらがその報酬になります」

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ギルド依頼:[ワーウルフ]の討伐
[ランク:C][期限:緊急]

[依頼達成報酬]
討伐数1×金貨2枚

[素材買取]
魔石(小)1×銀貨2枚
毛皮(良)37×銀貨3枚
小さな牙(良)74×銅貨3枚
小さな狼爪ろうそう(良)37×銅貨3枚

合計金額:金貨16枚、銀貨6枚、銅貨3枚
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「おお、結構貰えるんですね」

「普通は素材の品質がばらつくのでもっと安くなるはずなんですけどね。ハヤトさんが解体した素材はどれも状態が良く、全て良品でしたのでこの報酬額なのですよ」

「へぇーそうなんですね。ならこれを三等分して……」

「いいのか? 素材の解体はハヤトが行ったんだし、その取り分は全部取っても構わないんだぞ?」

「いやエルラーとヒソネがいなかったら、そもそもあの場に行けてすら無かったですからね。分けるのは当然ですよ」

「そうか、ならありがたく頂くよ」

「そうね、ありがとう」

 エルラーとヒソネが自分の取り分を受け取り、残りの分をハヤトが受け取ろうとするとそれもヒソネが回収する。

「ちょ、何をやってるんですか?」

「お忘れですか? 防具の代金を肩代わりしていることを」

「あっ! ということは……」

「ええ、全て支払いに充てさせて頂きます」

「そんなぁ……」


 こうして始めてのギルド依頼は手元に何も残らないで終了したのであった。



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表―――――――――――――――――――
名前:[サトウハヤト]
ランク:[F]
称号:[素材解体師]
所属:[リンクス]
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裏―――――――――――――――――――
ステータス
状態:[異常無し]
能力:[体力E][魔力―]
スキル:[職人の心得EX][解体B][加工B][錬金B][薬草鑑定E][鍛冶B]
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