悠久~version1:解放戦争

由奈(YUNA)

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ティエンの町で

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翌朝、あたしたちはティエンの町を後にした。



おばあさんに「あなたはあなたが思う道を進みなさい」と言って手を握ってくれた。
帝国を嫌うおばあさんが帝国の人間の手を握るのはあたしがカナリー・アドレイの娘だからか、あたしへの好意かわからなかった。


帰りの道中はアベルとは一言も話さなかった。
アベルはあたしを気遣い話し掛けたり食事や寝床の用意をしてくれたが、一切口をきく気にならなかった。

そんなあたしをゼシカがなだめていた4日間だった。

「アベルはアベルなりに悩んだと思いますよ。アベルはお嬢様を本当に大切に思ってますから」


そうゼシカに言われても「あたしはアベルに騙されてたんだ!」とアベルに聞こえるくらい大声で言ってしまった。
でも、あたしの中で帝国、父親、そしてアベルへの疑念でいっぱいだった。



「皇都が見えましたよ」


アベルの一言で上を向けば皇都が見えた。
皇都の少し外れに小さな森がある……アベルがいたのはあの森かな?なんて考えながらも何も聞けなかった。

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