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皇都脱出
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屋敷を飛び出したまではいいがどうしたらいいかわからず、あたしは途方に暮れていた。
でもゼシカは構わずあたしを引っ張ってある家の裏口を叩いた。
「ゼシカさん!どうしたんですか!?」
そこはルイの家だった。
ずぶ濡れのあたしたちを見て驚かれたが、すぐに家に上げてくれた。
「すいません……」
タオルで体を拭いてホットミルクを飲みながらゼシカが一連の話を簡単に話した。
「おじ様は反乱軍……解放団と繋がりがあると調べはついてます」
ゼシカがいきなり言い出した。
「え?何言ってるの?おじさんは農家じゃない」
「私はハーン様のお傍で戦わなくなった代わりに反逆者を探す仕事をしていた……
ルイくんのおじ様の名前が出てきたから驚いたがルイくんはお嬢様の幼なじみだから記録は抹消しましたが……」
鋭い目でゼシカに見られたおじさんはため息をついて事実を認めた。
「カナリー様の意志を継ぎたいと思い……たまに皇都に侵入した解放団の方を泊めたりしていましたよ」
「やはり……そうでしたか」
「家族は無関係だから……」
そう言ってうなだれたおじさんに慌ててゼシカが言った。
「違います!私たちも反逆者ですから売るような真似はしません!
ただ……皇都の脱出を手助けしていただけないかと思いまして……」
ゼシカの一言に考えこんだおじさんは、思い出したように答えた。
「今!解放団の方が一人、皇都に潜んでいます!明日にでもその方と相談してみます!」
「ありがとうございます」
そう言ってあたしは頭を下げた。
「お二人は2階へ……兵士がお二人を探してる可能性もありますから」
そうおばさんに言われて2階のルイの部屋に行った。
雨はどんどん強くなり、嵐みたいになっていた。
でもゼシカは構わずあたしを引っ張ってある家の裏口を叩いた。
「ゼシカさん!どうしたんですか!?」
そこはルイの家だった。
ずぶ濡れのあたしたちを見て驚かれたが、すぐに家に上げてくれた。
「すいません……」
タオルで体を拭いてホットミルクを飲みながらゼシカが一連の話を簡単に話した。
「おじ様は反乱軍……解放団と繋がりがあると調べはついてます」
ゼシカがいきなり言い出した。
「え?何言ってるの?おじさんは農家じゃない」
「私はハーン様のお傍で戦わなくなった代わりに反逆者を探す仕事をしていた……
ルイくんのおじ様の名前が出てきたから驚いたがルイくんはお嬢様の幼なじみだから記録は抹消しましたが……」
鋭い目でゼシカに見られたおじさんはため息をついて事実を認めた。
「カナリー様の意志を継ぎたいと思い……たまに皇都に侵入した解放団の方を泊めたりしていましたよ」
「やはり……そうでしたか」
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そう言ってうなだれたおじさんに慌ててゼシカが言った。
「違います!私たちも反逆者ですから売るような真似はしません!
ただ……皇都の脱出を手助けしていただけないかと思いまして……」
ゼシカの一言に考えこんだおじさんは、思い出したように答えた。
「今!解放団の方が一人、皇都に潜んでいます!明日にでもその方と相談してみます!」
「ありがとうございます」
そう言ってあたしは頭を下げた。
「お二人は2階へ……兵士がお二人を探してる可能性もありますから」
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雨はどんどん強くなり、嵐みたいになっていた。
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