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リオン市
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「カナリーさんの娘さんがなぜここに?」
サンに聞かれて戸惑った。
素直に話すべきかどうか……
「父に……刃向かいました。だから反逆者として追われてます」
「……なぜ?お父様は帝国3大将軍。何不自由ない暮らしをしていたでしょう?」
レイはまっすぐにあたしを見ていた。
嘘や偽りは通じない……そう感じた。
「一時、近衛隊にいました。そこで見たもの、母の想い、ここの二人の気持ち……あたしは全てに目を反らせなかった。母が目指したものをあたしも目指したい……それが反逆者となって父に殺されてもって……」
そう、きっとあたしはお父さんに殺される。
お母さんが望んだように、あたしは知らない人でなくお父さんに殺されたい。
「やはり、あなたはカナリーさんに似ています」
クレイルがそう言った。
「彼女も俺に言ったんです。『自分が見たものに嘘はつけない。見て見ぬふりをして自分だけが平和に暮らすのは本当の平和ではない』と。俺はそんなカナリーさんの考えに賛同しました」
「よかったら、あなた方3人を解放団へ誘いたいわ」
レイの一言に思わずアベルとゼシカを見た。
「お嬢様をお守りするのが私の役目ですから、私はお嬢様についていきますよ」
「ハーン様には申し訳ないが……私は帝国に戻りたくないな」
二人は笑顔であたしを見ていた。
「よろしくお願いします」
あたしが差し出した手をレイとクリックが掴んだ。
「あたしはセシル・アドレイです。今日からアドレイの性は捨てます」
そう言ったあたしに「やっぱりカナリーさんみたいだ」と言ってクルーが笑っていた。
サンに聞かれて戸惑った。
素直に話すべきかどうか……
「父に……刃向かいました。だから反逆者として追われてます」
「……なぜ?お父様は帝国3大将軍。何不自由ない暮らしをしていたでしょう?」
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嘘や偽りは通じない……そう感じた。
「一時、近衛隊にいました。そこで見たもの、母の想い、ここの二人の気持ち……あたしは全てに目を反らせなかった。母が目指したものをあたしも目指したい……それが反逆者となって父に殺されてもって……」
そう、きっとあたしはお父さんに殺される。
お母さんが望んだように、あたしは知らない人でなくお父さんに殺されたい。
「やはり、あなたはカナリーさんに似ています」
クレイルがそう言った。
「彼女も俺に言ったんです。『自分が見たものに嘘はつけない。見て見ぬふりをして自分だけが平和に暮らすのは本当の平和ではない』と。俺はそんなカナリーさんの考えに賛同しました」
「よかったら、あなた方3人を解放団へ誘いたいわ」
レイの一言に思わずアベルとゼシカを見た。
「お嬢様をお守りするのが私の役目ですから、私はお嬢様についていきますよ」
「ハーン様には申し訳ないが……私は帝国に戻りたくないな」
二人は笑顔であたしを見ていた。
「よろしくお願いします」
あたしが差し出した手をレイとクリックが掴んだ。
「あたしはセシル・アドレイです。今日からアドレイの性は捨てます」
そう言ったあたしに「やっぱりカナリーさんみたいだ」と言ってクルーが笑っていた。
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