悠久~version1:解放戦争

由奈(YUNA)

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それぞれの想い

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―――





日の光が眩しくて、目が覚めた。


「眩し……っぅ!!」



背中に激痛を感じて手にあった何かを強く掴んだ。



「セシル!!!気づきましたか!?」


「ア……ベル?」



あたしが掴んだのはアベルの手だった。

あたしの記憶……

矢が刺さって……みんなにロックルックに行くように頼んで……。


それから?死んだ?



「あ……たし」



「生きてます。先生呼びますから待っててください」



あたしの手を離してアベルがいなくなった。



「セシル!」

「よかったー!」

「心配かけさせやがって!」



クリックとルイとクルーが笑顔であたしを見ている。
何があったの?



「なんで……みんな……ロックルックには?」



「それよりお前の身体の方を心配しろ!本当に死ぬかと思ったんだからな!」



そう言って後ろを向いたクルーの肩が震えてる。


「セシルさん、気がついて本当に良かったです」


「ティア先生?」


「覚えてくれてましたか」



そう言って優しく笑うティアは昔見たままだった。



「背中の消毒と痛み止めを打ちますから、男性は外に行っててください」


ティアに言われて4人は出ていった。
消毒といって背中に薬をつけた瞬間激痛が襲った。


「いっ……!!!ああああああ!!!!!!」



あたしの叫び声にドアが開いた。


「先生!?」


「アベルさん大丈夫ですから、この傷です。叫ぶくらい痛くて当然です」



痛くて痛くて涙も出てきた。
何があったの?何であたしは生きているの?


毒が身体から抜けているという感覚は目が覚めた時に身体中の不快感がないので気づいたけど、背中の激痛は理由が全くわからなかった。

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