184 / 297
戸惑い
11
しおりを挟む
ミリィがニーナと呼んだ女性とはそれから一切話さなかった。
ミリィより若く見えて髪の毛がピンクなのが気になった。
忍びなのに目立っていいのかとか自毛なのかとか……。
治療中は部屋に入るなというティアの言葉に従い、あたしを含めクリック、アベル、ゼシカ、そして忍びのみんなが待っていた。
「ねぇ…他の将は?レイルもルイもそろそろ戻っていいよね?」
「戻ってますが…捕虜の見張りや戦の後片付けなど忙しいんですよ。ほら、剣だって血のついたままなら錆びますし、武器を消費したなら補充もあります」
アベルに教わって納得した。
基本、あたしはその手のことは一切関与してないから。
「セシル基本怠けてるわけじゃねぇけど、城内うろついてはイタズラしてっからな」
「ひどっ!あたしいつイタズラした?」
「セシルとクルーでアニエスの恋愛小説をわざわざ取り寄せるように兵士に言ってたじゃねぇか!あん時は兵士に同情したぜ」
クリックに茶会されて膨れっ面になった。
「ちゃーんと勉強とかもしてんだからね!ただ毎日遊んでるわけないの!」
「んな事言わなくてもわかってるわ。今のお前と俺じゃ…たぶん俺のが剣技で劣る」
クリックの答えが意外だった。
あたし自身はクリックには敵わないと思っていたから……。
「案外セシルはリーダーだからって…人より剣や戦の技術は上であるよう努力してるのたまーに見てるからさ。たまーにだけど」
「……なんか一言多くない?」
「気のせいじゃねぇか?」
クリックに軽く受け流されたけど、それ以降誰ひとり会話をしなかった。
ずっと重苦しい空気が流れている中、だいぶしてから医務室のドアが開いてため息をついたティアが現れた。
ミリィより若く見えて髪の毛がピンクなのが気になった。
忍びなのに目立っていいのかとか自毛なのかとか……。
治療中は部屋に入るなというティアの言葉に従い、あたしを含めクリック、アベル、ゼシカ、そして忍びのみんなが待っていた。
「ねぇ…他の将は?レイルもルイもそろそろ戻っていいよね?」
「戻ってますが…捕虜の見張りや戦の後片付けなど忙しいんですよ。ほら、剣だって血のついたままなら錆びますし、武器を消費したなら補充もあります」
アベルに教わって納得した。
基本、あたしはその手のことは一切関与してないから。
「セシル基本怠けてるわけじゃねぇけど、城内うろついてはイタズラしてっからな」
「ひどっ!あたしいつイタズラした?」
「セシルとクルーでアニエスの恋愛小説をわざわざ取り寄せるように兵士に言ってたじゃねぇか!あん時は兵士に同情したぜ」
クリックに茶会されて膨れっ面になった。
「ちゃーんと勉強とかもしてんだからね!ただ毎日遊んでるわけないの!」
「んな事言わなくてもわかってるわ。今のお前と俺じゃ…たぶん俺のが剣技で劣る」
クリックの答えが意外だった。
あたし自身はクリックには敵わないと思っていたから……。
「案外セシルはリーダーだからって…人より剣や戦の技術は上であるよう努力してるのたまーに見てるからさ。たまーにだけど」
「……なんか一言多くない?」
「気のせいじゃねぇか?」
クリックに軽く受け流されたけど、それ以降誰ひとり会話をしなかった。
ずっと重苦しい空気が流れている中、だいぶしてから医務室のドアが開いてため息をついたティアが現れた。
0
あなたにおすすめの小説
根暗令嬢の華麗なる転身
しろねこ。
恋愛
「来なきゃよかったな」
ミューズは茶会が嫌いだった。
茶会デビューを果たしたものの、人から不細工と言われたショックから笑顔になれず、しまいには根暗令嬢と陰で呼ばれるようになった。
公爵家の次女に産まれ、キレイな母と実直な父、優しい姉に囲まれ幸せに暮らしていた。
何不自由なく、暮らしていた。
家族からも愛されて育った。
それを壊したのは悪意ある言葉。
「あんな不細工な令嬢見たことない」
それなのに今回の茶会だけは断れなかった。
父から絶対に参加してほしいという言われた茶会は特別で、第一王子と第二王子が来るものだ。
婚約者選びのものとして。
国王直々の声掛けに娘思いの父も断れず…
応援して頂けると嬉しいです(*´ω`*)
ハピエン大好き、完全自己満、ご都合主義の作者による作品です。
同名主人公にてアナザーワールド的に別な作品も書いています。
立場や環境が違えども、幸せになって欲しいという思いで作品を書いています。
一部リンクしてるところもあり、他作品を見て頂ければよりキャラへの理解が深まって楽しいかと思います。
描写的なものに不安があるため、お気をつけ下さい。
ゆるりとお楽しみください。
こちら小説家になろうさん、カクヨムさんにも投稿させてもらっています。
ウルティメイド〜クビになった『元』究極メイドは、素材があれば何でも作れるクラフト系スキルで魔物の大陸を生き抜いていく〜
西館亮太
ファンタジー
「お前は今日でクビだ。」
主に突然そう宣告された究極と称されるメイドの『アミナ』。
生まれてこの方、主人の世話しかした事の無かった彼女はクビを言い渡された後、自分を陥れたメイドに魔物の巣食う島に転送されてしまう。
その大陸は、街の外に出れば魔物に襲われる危険性を伴う非常に危険な土地だった。
だがそのまま死ぬ訳にもいかず、彼女は己の必要のないスキルだと思い込んでいた、素材と知識とイメージがあればどんな物でも作れる『究極創造』を使い、『物作り屋』として冒険者や街の住人相手に商売することにした。
しかし街に到着するなり、外の世界を知らない彼女のコミュ障が露呈したり、意外と知らない事もあったりと、悩みながら自身は究極なんかでは無かったと自覚する。
そこから始まる、依頼者達とのいざこざや、素材収集の中で起こる騒動に彼女は次々と巻き込まれていく事になる。
これは、彼女が本当の究極になるまでのお話である。
※かなり冗長です。
説明口調も多いのでそれを加味した上でお楽しみ頂けたら幸いです
【完結】メルティは諦めない~立派なレディになったなら
すみ 小桜(sumitan)
恋愛
レドゼンツ伯爵家の次女メルティは、水面に映る未来を見る(予言)事ができた。ある日、父親が事故に遭う事を知りそれを止めた事によって、聖女となり第二王子と婚約する事になるが、なぜか姉であるクラリサがそれらを手にする事に――。51話で完結です。
公爵家の養女は静かに爪を研ぐ 〜元々私のものですので、全て返していただきます〜
しましまにゃんこ
恋愛
リヴィエール公爵家に養女として引き取られた少女、アリサ・リヴィエール。
彼女は華やかな公爵家の嫡子マリアとは対照的に、家でも学園でもひっそりと息を潜めて生きていた。
養女とは言っても、成人と同時に修道院へ入ることが決まっており、アリサに残された時間は僅かだった。
アリサはただ静かに耐えていた。
——すべてを取り戻す、その時まで。
実は彼女こそが、前公爵が遺した真の娘であり、水の加護を持つリヴィエール公爵家の正統なる後継者だった。不当に奪い取られた地位と立場。
アリサは静かに時を待つ。
一方、王太子リュシアン・ルミエールは、傲慢な婚約者マリアに違和感を抱きつつ、公爵家に隠された不正の匂いを嗅ぎ取っていく。
やがて二人の思惑は重なり、運命の卒業パーティーが幕を開ける。
奪われた名前も、地位も、誇りも——
元々、私のものなので。まとめて返してもらいます。
静かに爪を研いできた養女の、逆転ざまぁと溺愛ロマンス。
完結保証&毎日2話もしくは3話更新。
最終話まで予約投稿済み。
大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います
町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。
死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。
命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。
自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。
異世界カントリーライフ ~妖精たちと季節を楽しむ日々~
楠富 つかさ
ファンタジー
都会で忙しさに追われる日々を送っていた主人公は、ふと目を覚ますと異世界の田舎にいた。小さな家と畑、そして妖精たちに囲まれ、四季折々の自然に癒されるスローライフが始まる。時間に縛られず、野菜を育てたり、見知らぬスパイスで料理に挑戦したりと、心温まる日々を満喫する主人公。現代では得られなかった安らぎを感じながら、妖精たちと共に暮らす異世界で、新しい自分を見つける物語。
虹色の子~大魔境で見つけた少年~
an
ファンタジー
ここではない、どこかの世界の話。
この世界は、《砡》と呼ばれる、四つの美しい宝石の力で支えられている。人々はその砡の恩恵をその身に宿して産まれてくる。たとえば、すり傷を癒す力であったり、水を凍らせたり、釜戸に火をつけたり。生活に役立つ程度の恩恵が殆どであるが、中には、恩恵が強すぎて異端となる者も少なからずいた。
世界は、砡の恩恵を強く受けた人間を保護し、力を制御する訓練をする機関を立ち上げた。
機関は、世界中を飛び回り、砡の力を扱いきれず、暴走してしまう人々を保護し、制御訓練を施すことを仕事としている。そんな彼らに、情報が入る。
大魔境に、聖砡の反応あり。
聖砡。
恩恵以上に、脅威となるであろうその力。それはすなわち、世界を支える力の根元が「もう1つある」こと。見つければ、世紀の大発見だ。機関は情報を秘密裏に手に入れるべく、大魔境に職員を向かわせた。
愛を忘れた令嬢が平民に扮した公爵子息様に娶られる話
rifa
恋愛
今まで虐げられ続けて育ち、愛を忘れてしまった男爵令嬢のミレー。
彼女の義妹・アリサは、社交パーティーで出会ったオリヴァーという公爵家の息子に魅了され、ミレーという義姉がいることを一層よく思わないようになる。
そこでミレーを暴漢に襲わせ、あわよくば亡き者にしようと企んでいたが、それを下町に住むグランという青年に助けられ失敗し、ミレーはグランの家で保護され、そのまま一緒に暮らすようになる。
そしてそのグランこそがアリサが結婚を望んだオリヴァーであり、ミレーと婚約することになる男性だった。
やがてグランが実は公爵家の人間であったと知ったミレーは、公爵家でオリヴァーの婚約者として暮らすことになる。
だが、ミレーを虐げ傷つけてきたアリサたちを許しはしないと、オリヴァーは密かに仕返しを目論んでいた。
※アリサは最後痛い目を見るので、アリサのファンは閲覧をオススメしません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる