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戸惑い
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忍びが乗る船が拠点に着いてすぐにあたしは船に近づいた。
全員が短剣を手にしたけど、あたしはミリィを待った。
程なくミリィが船から降りてきたけど、ミリィを支える若い女性の忍びは見たことがない人。
ミリィは真っ青な顔で震えていたけど、それでもあたしに笑顔を向けた。
「セシル様……この度は忍びの者が勝手な行動をしたと聞きました……申し訳ありません」
「そんなことより!昨日まで意識もなかったんでしょ!?すぐ手当しなきゃ!こんな場所にいたらダメだよ!!」
「……そんなことより?」
ミリィの隣にいた女性があたしを睨んだ。
「首領自ら頭を下げた行為を『そんなことより』で済ますのか?」
「ニーナ…セシル様は私の謝罪より私の体を心配してくださってるのよ……」
ミリィの言葉にニーナと呼ばれた女性は黙った。
「ゼシカ!ごめん!すぐにミリィを医務室に運んで!あと…あと……あー!!どうしよう!混乱してきた!」
あたしが喚いたらクリックとアベルも船着き場についたところだった。
「あーあ、セシルが爆発した。要領悪いなぁ…」
「セシルはハーン様よりカナリー様に似てますからね」
2人のやり取りに軽く睨んでからクリックが言った。
「とりあえず忍の村にセシルが行く理由なくなった。捕虜のお前の親父さんもとりあえず大広間に連れていく。
忍びのみなさんは……ミリィを医務室に連れていくから、ミリィの治療が済むまで各々の部屋にいてもらって、ミリィの治療が終わり次第、ミリィを含めて話をしよう。それでいいだろ?」
クリックがあっさりと言って関心した。
「そっか!大広間使ってるしどうしような悩んだけど忍びのみんな部屋あるし、城内どこにいても問題ないんだった!あたしに一気に捕虜とミリィと忍びのみんなと……考えられるわけないじゃん!!」
「セシルにゃ、そんな器用な事あんま期待してねぇよ」
クリックに憎まれ口をたたかれたけど、苦じゃなかった。
逆に、本当にみんなの元に戻ってこれたという気持ちになれたから。
全員が短剣を手にしたけど、あたしはミリィを待った。
程なくミリィが船から降りてきたけど、ミリィを支える若い女性の忍びは見たことがない人。
ミリィは真っ青な顔で震えていたけど、それでもあたしに笑顔を向けた。
「セシル様……この度は忍びの者が勝手な行動をしたと聞きました……申し訳ありません」
「そんなことより!昨日まで意識もなかったんでしょ!?すぐ手当しなきゃ!こんな場所にいたらダメだよ!!」
「……そんなことより?」
ミリィの隣にいた女性があたしを睨んだ。
「首領自ら頭を下げた行為を『そんなことより』で済ますのか?」
「ニーナ…セシル様は私の謝罪より私の体を心配してくださってるのよ……」
ミリィの言葉にニーナと呼ばれた女性は黙った。
「ゼシカ!ごめん!すぐにミリィを医務室に運んで!あと…あと……あー!!どうしよう!混乱してきた!」
あたしが喚いたらクリックとアベルも船着き場についたところだった。
「あーあ、セシルが爆発した。要領悪いなぁ…」
「セシルはハーン様よりカナリー様に似てますからね」
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「とりあえず忍の村にセシルが行く理由なくなった。捕虜のお前の親父さんもとりあえず大広間に連れていく。
忍びのみなさんは……ミリィを医務室に連れていくから、ミリィの治療が済むまで各々の部屋にいてもらって、ミリィの治療が終わり次第、ミリィを含めて話をしよう。それでいいだろ?」
クリックがあっさりと言って関心した。
「そっか!大広間使ってるしどうしような悩んだけど忍びのみんな部屋あるし、城内どこにいても問題ないんだった!あたしに一気に捕虜とミリィと忍びのみんなと……考えられるわけないじゃん!!」
「セシルにゃ、そんな器用な事あんま期待してねぇよ」
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逆に、本当にみんなの元に戻ってこれたという気持ちになれたから。
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