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由奈(YUNA)

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20.自然体験教室

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私のやけどの跡については

去年同じクラスだった遥加ちゃんや誠くんは気にした様子はないけど、ケイくんみたいな違うクラスだった人からは視線を感じた。


………特に、今はただでさえ視線を集めた感じだし。。。



「心!早く戻ってこぉーいっ!目指せ優勝っ!!」


遥加ちゃんに呼ばれてコートに入った。


この試合も無事に勝って、気がつけばあと1試合。


勝ったら優勝

負けても準優勝



そして

対戦相手のチームは同じクラスのBチーム。


 クラス対決が実現した。



「勝てるかなぁ?」

「勝つでしょ!!」

「負けたチームは夕飯作りやらされるらしいから勝とう!」


夕飯作りはもうクタクタだからやりたくないな……。


そう思ったから俄然やる気が出てきたよ。





「ってかさぁ、」

コート内でAチームが盛り上がっているのを遮るような高田さんの声


「アレ、ヤバくない?」


高田さんの発言にクラスの全員が静かになった。

アレって……?



「ヤバいよね!私なら無理~っ!女を辞めたくなるワ」

木下さんはアレが分かったみたいで笑いながら高田さんと話している。


「汚いモノ見せるな的な?」

「清香きっつ!
メンタル弱そうだからそろそろ泣いちゃうんじゃない?カワイソー!!」


チラチラと二人の視線が目の前にいた私に向けられていて


分かりやすすぎて、失笑。



私に向けて、言ってるんだね。

やけどの跡についてを。


ネタとして扱われているようで……


かなり、嫌だな。



「私のこと?」って、聞いた方がいい?

無視しているのが、一番平和?



どっちがいいか考えている間に




高田さんと木下さんの前

私と、高田さんたちとの間に


ひなちゃんが、立ちふさがった。






「言いたいことあるなら本人にハッキリと言えば?



本人に言えないからってわざとグズグズ言ってるの、正直ウザい」




突然


ひなちゃんが


怒った。

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