立花家へようこそ!

由奈(YUNA)

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30.お返事をします

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「欲の塊の話は、まぁあながち間違いってワケでもないけど、、
でも全ての人が欲の塊ってワケじゃないからねぇ」


大和くんがフォローしたけど、充さんは不満気なまま。


「で?相手はどんな人なの?
例えば、ウチの中なら誰似とか」


大和くんは食い気味で私に聞いてきた。


立花家で例えるなら……?


みんなの顔を順に見て、一番雰囲気が近いのは、、、


「例えるなら………嵐くん、、かな?」


誰にでも優しいしグイグイ来るタイプじゃないし……。

落ち着きがあるから嵐くんが一番しっくりと来たんだけど、、、


「つまり、元ヤン的な?」

「大和、失礼すぎだから」


大和くんが真顔で聞くから、すかさず嵐くんが頭を叩いていた。


元ヤン……とは、考えにくいけど、、、

嵐くんも元ヤン(?)には見えないね。



「あーちゃん的な人ならまぁ良くない?」


って明くんが充さんに聞いたけど、充さんはブンブン首を横に振っていた。


「心ちゃんに彼氏ができたら……明莉になんて言えばいいんだよ、、、」


あー……確かに。


充さん、私を預かっている保護者の立場じゃあ反対したくなるかぁ、、、


お母さんに言っても「あら、そうなの?」位で話は終わる気がするけどね。



「えー?大丈夫じゃないかしら?

明莉さんだって学生時代に彼氏の一人や二人、いたでしょうから。

あなただって彼女の十人や二十人はいたでしょう?」


充さんとは対象的に肯定的だったのは美香さん。


しかも笑顔で充さんの学生時代の彼女さんの数、、すごい数字を言ったよね?


「そんなにはいない!絶対に!!
学生時代は一桁以内!!」


充さんが慌てて否定したけど……本当に?


慌てっぷりを見て、私以外にもみんなが充さんを疑っているみたいだった。
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