物の怪なんでも相談所

由奈(YUNA)

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◇招かれざる客

3

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人間の姿で逃げ出せば、足の速さで追いつかれる。

僕はまだオトナじゃないから物の怪の姿で走ったって、人間には“どこかで飼っている大型犬が逃げ出した”程度にしか見えないはず。


そう思って狐の姿で町中を走った。


僕は九州に住んでいた。

だから、こんな遠く離れたところまで親が追ってくるとは思わなかったのに……。



***



僕は九州の狐で


九州の狐の中でも上位階級の家に生まれた。


いずれ九州の狐を統べる存在になる一族らしく

兄弟の中で一番優秀だった僕は親から物凄い期待という名の重圧をかけられていた。

そんな僕の事を兄弟は良く思っていなくって、僕はずっとその生活が窮屈で仕方なかった。



友達は親が認めた相手以外とは会話すら許されず

親が認めた友達でもろくに遊ぶ事はできなくて

友達ができてもすぐに僕のそばからいなくなった。




僕は別に偉くなんてなりたくない。


そんなの、兄弟のやりたい誰かがなればいいだけの話なのに

両親は僕に拘って僕に執着して………



だから、逃げ出したのに………



なんでこんなところまで追いかけてくるんだよ!?





ずっと走って逃げて


気づいたら渋谷のスクランブル交差点。


たくさんの人に紛れていれば、母親を撒けるかな?って思ったのに、、、



「追いかけっこは、もうおしまい?」



息を切らした僕とは違って

涼しい顔をした母親が、僕の真後ろに立っていた……ーーーーー

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