理想郷 - 私と幼馴染みの異世界物語 -

由奈(YUNA)

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CASE4 レジスタンス

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お兄さんが呼んだ“レオナ”さんはやっぱり私たちが知ってるレオナさん。

やっぱり、ここはニャンさんたちが住んでる場所。


「モモカ!?お主たちなぜ!?」


ニャンさんにかなり驚かれたし、コハルちゃんもあり得ないって目で見られた。

私もあり得ないって思ってるからお互い様だね。


レオナさんに言われるがまま身体を洗ってご飯を食べて。


「さぁ、レオンのところに行ってきな」

レオナさんに背中を押されて、金髪のお兄さんのいる部屋に戻った。



「おー!お疲れ!まぁ座れよ!」


お兄さんの前に座れって意味っぽいから素直に座った。

私たちが前に落ちてきたソファ。


「俺はレオン。お前らはアゲハやここの奴らから聞いてる。話の通りの異界人だったからすぐに分かったぜ」

「レオン……さんは、、、」

「さんはいらねーよ。あ、アゲハから伝言。『怒鳴ってごめん』と『会えて嬉しい』『でも、会いたくなかった』だ、そうだ。アイツ絶対安静だからしばらくは会えねーけど、アイツの変わりに何でも俺が答えるぜ?アゲハも了承してる」


レオンは明るい人みたいで元気よく言ってるけど……会いたくなかったって。

会いたくなかった……。

私は、会いたかったのに……。


「まず、アゲハがお前らと帰らなかった理由だけど……アイツのカード、ないんだって」

「は?」


レオンの言葉に、辛島くんが声をあげた。

カード……ないって?


「カードは花将軍が持ってる。アイツは持ってない。だから、一緒に帰れなかったんだとさ。この世界は明日にでもなくなる可能性のある世界だ。花将軍にいい様に使われたアゲハだからこそ、早くソラたちを元の世界に帰らせないとって思ったんだ。アゲハは自分より他人を思いやれる奴だからさ」


カードがない可能性なんて、あの時思いもしなかった。


「まー、アゲハも相談なしなのは悪いけどな。相談したらソラは残るって言い出すから言えなかったとも言ってたけど」


レオンはめっちゃ笑いながら言ってるけど、私もう顔も上げれないよ。

私の性格を見透かされてるし。

私が言わせなかったみたいだし。


「で、アゲハはニャンばーさんちとは別れてこの世界を見て回る旅に出たそうだ。その時ルーラはアゲハに着いてきたらしい。で、すぐに俺と出会って俺たちと意気投合した」


俺たち?


「俺たちは“レジスタンス”。破壊者も救済者もいない、このままの世界を望んで双方と戦ってる。この世界をこのままに。だけど過ちは正して生きていきたい。それが俺たちの考え。だからアゲハもレジスタンスの一員だ」


「えっ?えぇっ!?第三勢力?」


「そ。破壊者も救済者も強すぎて第三勢力なんて今まですぐに潰されてたけど俺たちは違う。小さいながらも頑張ってどっちも倒して平和に生きようとしてんのよ。だってさぁ、破壊者の世界じゃ生きられない。救済者の世界じゃ奴隷。俺はそんな世界じゃヤだもん」


ヤだって……それは誰もが嫌だろうよ。

だけど、戦っても勝てないほど強いんじゃないの?

それって、大丈夫なの?

怪我だけじゃ済まないことになるんじゃ……。


「あ!アゲハの具合悪そうだったのって……」

「あぁ……破壊者の皇帝の攻撃をモロに食らってな。腹に手ェぶっ刺さった上に魔法を身体ン中に入れられた。だから本当は絶対安静」


バツが悪そうな顔をしたレオン。

お腹を手で刺された?

アゲハのお腹を?


破壊者の皇帝?

身体の中に魔法?


なにそれ…?



アゲハがどんどん知らない人になっていく感覚がして怖い。

私が向こうの世界で平和に暮らしてた間、アゲハは命のやり取りをずっとしてたんだね……。


だから、アゲハは怒ったんだ。

危険だから……私たちのために怒ったんだね。


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