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CASE4 レジスタンス
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黙って離れようとしたけど、アゲハの身体がグラッと私の方に倒れてきた。
「アゲハ!!」
その場にいた全員が駆け寄って声を掛けたけど反応がなくて。
「お前……コイツに触れるならこれで服を切れ」
渡されたのはルーラの短剣。
左側を…だよね?
慌てて適当に服を裂いたら核が見えた。
もう真っ黒の…前に見た時とは違う色になっている。
「……チッ!なんでこんな悪化してんだよっ!」
銀髪のお兄さんはそう言いながら核に手を伸ばしたらバチッていう音と光がして手を弾かれた。
お兄さんの手は、少し赤くなってる。
自分の手と核を見て、それからすごいキレたような表情になった。
「奴隷の癖に俺の手を煩わせるとは……いー度胸してんじゃん」
そう言って核に手をあてた。
途端に眩しい光がして目を閉じたけど、今度は焦げ臭い臭いがしてきた。
もしかして、あの人の手が、焼けてるの?
アゲハの身体を支えながらしばらく待っていたら眩しさが収まって目を開けられた。
「おい、寝てんじゃねーよ。自分で歩いてベッドに行け」
「……ゼロ……ごめんね?迷惑かけた」
アゲハがゆっくりと目を開けて、視線を向けたのは銀髪のお兄さん。
この人が、昨日のレオンの会話に出てきたゼロさん?
ゼロさんは両手をポケットに入れながらアゲハと目を合わせずに踵を返した。
「空もごめんね?大丈夫だった?」
「私は、なんともないけど?」
「え?……おかしいなぁ………」
声は全く元気ないけど、さっきまで苦しんでいたのが嘘みたいに普通に会話してるけど?
核の色も、まだ黒いけどさっきとは色が全然違う。
私の視線に気づいたのか、アゲハも視線を核に向けて、それから笑った。
「凄いなぁ、ゼロは。今かなり楽になった。意識飛びかけたのに…」
「かなりヤバかった感じか?」
「うん。ついにレオンの出番かと思った」
そう言って立ち上がったけど、まだ少しふらつくみたい。
レオンが肩をつかんで倒れないように支えてた。
「アゲハは治療。ルーラたちはエドガーに任せる」
「そうだね。レオン、ゼロにアゲハをいじめないでって言ってね?」
レオンに連れていかれて、アゲハはどこかに行った。
「キミもその手の治療が必要だね。アゲハのために頑張ってくれたんだね、ありがとう」
ミレイの手は、さっきアゲハに触れなかった時に手袋と包帯が焼け落ちたみたいで
爛れたような真っ赤な手のひらが見えていた。
「アゲハのために頑張れてない……間に合わなかったかもしれないのにっ!」
「結果的に間に合った。キミがいないと間に合わなかった。だから、自分を責める事は何もない」
エドガーさんの言葉を聞いてミレイは泣き出してしまった。
「あとキミは……ソラだよね?」
「名前……なんで?」
「アゲハから前に聞いた。特長が一致してるからね。ソラは本当に大丈夫かな?手を見せて?」
エドガーさんに言われるがまま両手を差し出したけど……別に、何もないけど?
エドガーさんもミレイもルーラも、同じような驚いた表情で手をじぃっと見られてる。
「あの……平気でしょ?」
「あぁ……まぁ後でゼロにも診てもらおう。皇帝の魔法を凝縮したようなモノに触れて平気なんて……ありえない」
アゲハの核、触った……よね、私?
触ったらミレイみたいに手が真っ赤に爛れるの?
あれ爛れたってより火傷的な?
「なんか……私ラッキーだったのかな?」
「虹野まで都築みたいにノー天気な発想になってんじゃねーよ」
辛島くんに呆れた様子で突っ込まれてしまった。
だって、本当にラッキーだったとしか言えないよ。
「アゲハ!!」
その場にいた全員が駆け寄って声を掛けたけど反応がなくて。
「お前……コイツに触れるならこれで服を切れ」
渡されたのはルーラの短剣。
左側を…だよね?
慌てて適当に服を裂いたら核が見えた。
もう真っ黒の…前に見た時とは違う色になっている。
「……チッ!なんでこんな悪化してんだよっ!」
銀髪のお兄さんはそう言いながら核に手を伸ばしたらバチッていう音と光がして手を弾かれた。
お兄さんの手は、少し赤くなってる。
自分の手と核を見て、それからすごいキレたような表情になった。
「奴隷の癖に俺の手を煩わせるとは……いー度胸してんじゃん」
そう言って核に手をあてた。
途端に眩しい光がして目を閉じたけど、今度は焦げ臭い臭いがしてきた。
もしかして、あの人の手が、焼けてるの?
アゲハの身体を支えながらしばらく待っていたら眩しさが収まって目を開けられた。
「おい、寝てんじゃねーよ。自分で歩いてベッドに行け」
「……ゼロ……ごめんね?迷惑かけた」
アゲハがゆっくりと目を開けて、視線を向けたのは銀髪のお兄さん。
この人が、昨日のレオンの会話に出てきたゼロさん?
ゼロさんは両手をポケットに入れながらアゲハと目を合わせずに踵を返した。
「空もごめんね?大丈夫だった?」
「私は、なんともないけど?」
「え?……おかしいなぁ………」
声は全く元気ないけど、さっきまで苦しんでいたのが嘘みたいに普通に会話してるけど?
核の色も、まだ黒いけどさっきとは色が全然違う。
私の視線に気づいたのか、アゲハも視線を核に向けて、それから笑った。
「凄いなぁ、ゼロは。今かなり楽になった。意識飛びかけたのに…」
「かなりヤバかった感じか?」
「うん。ついにレオンの出番かと思った」
そう言って立ち上がったけど、まだ少しふらつくみたい。
レオンが肩をつかんで倒れないように支えてた。
「アゲハは治療。ルーラたちはエドガーに任せる」
「そうだね。レオン、ゼロにアゲハをいじめないでって言ってね?」
レオンに連れていかれて、アゲハはどこかに行った。
「キミもその手の治療が必要だね。アゲハのために頑張ってくれたんだね、ありがとう」
ミレイの手は、さっきアゲハに触れなかった時に手袋と包帯が焼け落ちたみたいで
爛れたような真っ赤な手のひらが見えていた。
「アゲハのために頑張れてない……間に合わなかったかもしれないのにっ!」
「結果的に間に合った。キミがいないと間に合わなかった。だから、自分を責める事は何もない」
エドガーさんの言葉を聞いてミレイは泣き出してしまった。
「あとキミは……ソラだよね?」
「名前……なんで?」
「アゲハから前に聞いた。特長が一致してるからね。ソラは本当に大丈夫かな?手を見せて?」
エドガーさんに言われるがまま両手を差し出したけど……別に、何もないけど?
エドガーさんもミレイもルーラも、同じような驚いた表情で手をじぃっと見られてる。
「あの……平気でしょ?」
「あぁ……まぁ後でゼロにも診てもらおう。皇帝の魔法を凝縮したようなモノに触れて平気なんて……ありえない」
アゲハの核、触った……よね、私?
触ったらミレイみたいに手が真っ赤に爛れるの?
あれ爛れたってより火傷的な?
「なんか……私ラッキーだったのかな?」
「虹野まで都築みたいにノー天気な発想になってんじゃねーよ」
辛島くんに呆れた様子で突っ込まれてしまった。
だって、本当にラッキーだったとしか言えないよ。
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