16 / 16
思いが重なるとき
しおりを挟む
そして、日曜日。
春菜とマヤは、久しぶりにあの図書館へ
行った。
司書の山中さんが、いつも通りの
笑顔で、出迎えてくれた。
曰く付きの日記だからと
わざとうやうやしくマヤから受け取る
山中さんは、相変わらず面白い。
「マヤちゃん、郷田久生のひ孫だったのね」
「そんなに有名な人なんですか?」
「有名も有名よ。ここにも郷田久生の
作品や本が沢山あるよ。」
「そうなの?知らなかった。」
マヤにとって
家も同然の図書館だったが、まだまだ
知らないことが多いなと図書館の奥深さを
感じていた。
「館長とも話したんだけど、郷田久生の
コ-ナ-を作って、そこにこの日記と手紙
も置こうかって、計画してるの。」
「わあ、ひいおじいちゃんも喜ぶね。
ママ。」
「うんうん!きっと。素敵ですね。」
それから、暫くして、山中さんから
マヤへLINEが来た。
郷田久生展やってます。と
画像付きだった。
そこには、郷田久生と吉岡瑠璃子が
寄り添っている油絵が写っていた。
その大きなキャンパスの下には
「思いが重なるとき」
郷田一郎と書かれていた。
おわり。
春菜とマヤは、久しぶりにあの図書館へ
行った。
司書の山中さんが、いつも通りの
笑顔で、出迎えてくれた。
曰く付きの日記だからと
わざとうやうやしくマヤから受け取る
山中さんは、相変わらず面白い。
「マヤちゃん、郷田久生のひ孫だったのね」
「そんなに有名な人なんですか?」
「有名も有名よ。ここにも郷田久生の
作品や本が沢山あるよ。」
「そうなの?知らなかった。」
マヤにとって
家も同然の図書館だったが、まだまだ
知らないことが多いなと図書館の奥深さを
感じていた。
「館長とも話したんだけど、郷田久生の
コ-ナ-を作って、そこにこの日記と手紙
も置こうかって、計画してるの。」
「わあ、ひいおじいちゃんも喜ぶね。
ママ。」
「うんうん!きっと。素敵ですね。」
それから、暫くして、山中さんから
マヤへLINEが来た。
郷田久生展やってます。と
画像付きだった。
そこには、郷田久生と吉岡瑠璃子が
寄り添っている油絵が写っていた。
その大きなキャンパスの下には
「思いが重なるとき」
郷田一郎と書かれていた。
おわり。
0
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(2件)
あなたにおすすめの小説
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
冷遇王妃はときめかない
あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。
だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。
✿ 私は彼のことが好きなのに、彼は私なんかよりずっと若くてきれいでスタイルの良い女が好きらしい
設楽理沙
ライト文芸
累計ポイント110万ポイント超えました。皆さま、ありがとうございます。❀
結婚後、2か月足らずで夫の心変わりを知ることに。
結婚前から他の女性と付き合っていたんだって。
それならそうと、ちゃんと話してくれていれば、結婚なんて
しなかった。
呆れた私はすぐに家を出て自立の道を探すことにした。
それなのに、私と別れたくないなんて信じられない
世迷言を言ってくる夫。
だめだめ、信用できないからね~。
さようなら。
*******.✿..✿.*******
◇|日比野滉星《ひびのこうせい》32才 会社員
◇ 日比野ひまり 32才
◇ 石田唯 29才 滉星の同僚
◇新堂冬也 25才 ひまりの転職先の先輩(鉄道会社)
2025.4.11 完結 25649字
靴屋の娘と三人のお兄様
こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!?
※小説家になろうにも投稿しています。
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
一冊の古い日記から始まる人との繋がりが 自分のルーツにも繋がっていく感じが うまく表現できていて次へ次へと読み進めました
主人公とその周りの人達の心の描写もわかりやすくて素直にいい作品だなと思いました
にゃんこさん、ご感想ありがとうございます!
この作品は、とても書きたかったお話でした。
私のテ-マは、こどもの心を豊かにしたい
愛、おもいやり、勇気です。
これからも人間のお話を分かりやすく
書いていきたいです。
主人公マヤちゃんと
戦時中の少女の日記との
繋がりが おもしろく書かれてて
心温まるお話で とても良かったです。
この作品も読んで貰えたのですね。
感想をありがとうございます。
はい。昔、親戚のおばあさんの話を
べ-スにして書いた作品です。
もっとタイムトラベルものにしようか
迷ったけど、普通に落ち着く話に
しました。