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幽霊騒動
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白いランニングシャツを
着た12、3歳くらいの少年の
幽霊話は、瞬く間に世間に
広がり、歩道橋付近では
少年がプリントされた
グッズやシャツが
並べられて売られる始末だった
まるで、お祭りだ。
「真夜中に一緒に幽霊を見ようツアー」
なるものまで企画されて
深夜だと言うのに、歩道橋付近には、テレビ局の明かりが
煌々と灯っている。
野次馬が、スマホを片手に、いつだ?いつだ?とカメラに収めようと躍起になってるようだった。
歩道橋がギシギシ揺れてる
気がした。百人近い人間が
歩道橋の両端にいるようだった。
私も、どうしても少年の顔を
確認したくてスマホで撮影
しようと込み合う
その百人の野次馬の中にいた。
「出たぞ-」
誰かの叫び声にオ-ディエンスは、いろめきだつ。
「捕まえろ!」とまた誰かが
叫ぶ。
「止めて-!」と女性の声が
響いた。
私は喧騒の中で何度も少年の
姿をスマホで撮った。
そして、その場を離れた。
ふ-っと、深呼吸をしながら
スマホを確認する。
やはりそうだった。
間違いない、
小さい頃に
家のアルバムで見た、子どもの頃の父親にそっくりだった。
私の父は、今、病院のICUに
いる。死んではいない。
87歳である。2週間前に
脳梗塞で倒れてからずっと
ICUにいる。昏睡状態だ。
幽体離脱なのだろうか?
少年の頃の姿で。
それとも…
着た12、3歳くらいの少年の
幽霊話は、瞬く間に世間に
広がり、歩道橋付近では
少年がプリントされた
グッズやシャツが
並べられて売られる始末だった
まるで、お祭りだ。
「真夜中に一緒に幽霊を見ようツアー」
なるものまで企画されて
深夜だと言うのに、歩道橋付近には、テレビ局の明かりが
煌々と灯っている。
野次馬が、スマホを片手に、いつだ?いつだ?とカメラに収めようと躍起になってるようだった。
歩道橋がギシギシ揺れてる
気がした。百人近い人間が
歩道橋の両端にいるようだった。
私も、どうしても少年の顔を
確認したくてスマホで撮影
しようと込み合う
その百人の野次馬の中にいた。
「出たぞ-」
誰かの叫び声にオ-ディエンスは、いろめきだつ。
「捕まえろ!」とまた誰かが
叫ぶ。
「止めて-!」と女性の声が
響いた。
私は喧騒の中で何度も少年の
姿をスマホで撮った。
そして、その場を離れた。
ふ-っと、深呼吸をしながら
スマホを確認する。
やはりそうだった。
間違いない、
小さい頃に
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