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四章『トマト編』
第556話 ふくよかバーガー
しおりを挟む怖いな早く帰るか。
オバケとか筋肉効かないから怖いんだよな。
「ズンチャズンチャ」
なんか鮮明に聞こえだしたぞ。真下からだ。
この陽気なビートは・・・・・・。
「Heyよー。お前勇者だよなー?」
現れたのは『カッパ』だ。
カッパにしか見えない魔人だ。ジャラジャラと金のネックレスにラジカセのようなものを担いでいる。音の発生源はラジカセからだ。魔法道具(マジックアイテム)なのだろう。
俺は察しが悪いハンバーガーだが、これだけは瞬時に分かった。
「お前か。ジゼルのおばぁちゃんを殺したのは」
「GO、ME、I、SA、TU」
「お前は、一人でいる者を狙う、老人や弱者を狙う、勝算がないと現れないらしいな」
「ワオ! もしかしてワッパーのファンかー?」
「目撃情報がほとんどなかったのは下水に住んでいたからか」
「NO! ファンというよりアンチかー? ワッパーはよー、魔王さまの邪魔者を始末するのみだよ。殺しやすい者から殺すが中には強者もいたよー。あのババァもそうだったー」
「そうか」
「それにレペゼン下水だけどよー。目撃者はほとんど全員ぶっ殺してきたんだよ」
「本当によかった」
「オウ?」
「俺は勇者で、バンズで、夜間に、一人で、Mソードも持たずにいたお陰でお前と会えたんだな」
俺は力ずくで挟んでいた具材を解放した。
「今の俺はめっちゃ強いぞ」
実は調子に乗って『めっちゃ焼いたヤツ』を10枚挟んでいる。それも王国サイズの飛び切りに分厚いヤツだ。
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