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四章『トマト編』
第596話 増えるトマト
しおりを挟む下水道の入口は暗かった。だが明るい場所に出る。
「下水道がこんなに明るく、魔光石もこの通路だけとても多いです。どうして」
「住みやすく改良したからに決まってるじゃないっスか」
「そんな勝手に、というか住んでるんですか、ここに?」
「住めば都、ん、違いますね。私はここで生まれたんで故郷っスね。古巣はいいもんスよ」
「ここにいたのは100年前なんだろ?」
「まぁもう少し前でスね。魔王様に出会ってからはここには顔だしてなかったんスよ」
魔王が話に絡んでくると、どこでキレるか分からないからな。会話はこのくらいにしておいた方がいいだろう。
「クスクス。もう着きまスよ。ほらあそこ」
開けた空間に出る。この感じ既視感がある、そうだ、Mソードのあった伝説山の地下にあったトマト農園だ。
「ここは洞窟を掘って作ったものっスね」
「ほんとトマト好きなんだな」
「美味しいじゃないスか、ねぇ?」
俺はともかくアイナも頷くしかない。実際美味しいのだ。
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