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六章『ピクルス編』
第1158話 仕事納め。
しおりを挟むそれから一日後。
ところ変わって、ここは絶望タワーの研究室、いるのは二人、ポラニアとギアである、ギアのボディには無数の管が取り付けられている。管が向かう先には一体の死体。
「これで全部繋げたな」
「オッケーポメ、こっちも最終調整終了ポメ、封印を解除したポメ」
「よし始めるぞ」
ギアが魔力を放出する、魔力は管を通っていく。
胸の管から魂が一つ抜け出た、そして横たわる死体に送られる、ポラニアの装置によりギアの膨大な魔力は安定している、治癒魔法の波動に変換、魂を定着させていく。
「元の体だから馴染むのが早いポメ。腐らないように封印して正解だったポメ」
魔力の放出が終わり、光が消え、薄暗い部屋に戻った。
「施術完了ポメ、理論上はこれで成功するポメ」
「そうか」
ギアは管を外すと、死体を抱き上げた。
「おい、起きろ」
返事がない。
「まさか、イレギュラーポメ!?」
慌てふためくポラニアを後目にギアはため息をついた。
「サボるな、レイ」
「……てへ、気づいてましたかー」
目を開けたレイは照れくさそうに舌を出した。ギアが下ろそうとすると、しがみつき拒否した。
「歩けねぇか? 治癒魔法は効いてるはずだ」
「いえ、体は大丈夫です、ちゃんと完治してます。でも、もうちょっとだけ、こうしていたいかなって」
「好きにしろ」
扉が勢いよく開かれる。
「レイが生き返ったわ!!!!」
「ちゃんと蘇生したか!! ゾンビ化していないか!?」
メアとセギュラだ、そしてその後ろからなだれ込むようにギア親衛隊が突入する。
みんな心配そうにしているが、動くレイを見て涙くんである。いや泣いている。
その様子をポカンと見ていたレイが照れくさそうに笑った。
「えへへ、もう心配しすぎですよー、ギアが仕事をやり遂げないわけないじゃないですかー!」
「そういうレイも泣いてるじゃない!」
「これはまた皆と会えたのがうれしぐっでぇ」
「わーーん!!」
みんながギアとレイを取り囲んでいる。
一歩引いたところに移動したポラニアは椅子に深く座りお皿の水をピチャピチャ舐めた。お祭り騒ぎの中、呟いた。
「レイのこともあってメアも帰ってきたポメ、ギアを憎みきれなかったんポメね。セギュラもビルディー様のシェイカーで帰ってこれたポメ、龍人(ドラゴニュート)は人判定だったらしいポメね、あれだけやって親衛隊もみんな生きてるポメ、不思議ポメ、奇跡ポメ、数学的に有り得ない確率ポメ」
そう言ったポラニアはハッとして苦笑いをし首をフワフワ振った。
「いいや、計算違いをしていたポメね。ギアが、ギアならやり遂げるポメ。ね、シチュー様」
「キュウ?」
ポラニアのモコモコのアフロからシチューが顔を出した。
さらに小さくなったシチューからは、何のパワーも感じられない。バーガーのデコピンによってそれらは粉々に粉砕されたのだ。
「僕たちも、またこうして一緒に居られるなんて、あんな戦いをしたのにね、こうしてまたよりを戻せたポメ」
「キュー!」
宴は三日三晩続いた。
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