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二章『パテ編』
第73話 モノマ村7
しおりを挟む3日後、俺たちは隣村にたどり着いく。
魔物たちの追跡は村を出た途端に止まった以降全くなかった、そのお陰で逃げ切ることができた。
この村も魔物村(モンスタービレッジ)である可能性を考えて、ジゼルが幻を見極める魔法、看破(ファゾム)を使い、村人を見て回る。
一箇所に固まってもらえればまとめて魔法を掛けられるので、村人たちには経緯を話して協力してもらった。
「これで最後??????この村に魔物はいない」
どうやらこの村は大丈夫のようだ。俺はやっと緊張から開放される。村の名前はジンニン村だ。
この村に腰を落ち着けることにする。皆疲弊している、本当に普通の村でよかった。
「少し休む」
「お疲れ様。部屋を2部屋借りてるから、1部屋は好きに使ってくれ」
「サンキュー??????」
そのままジゼルは宿に篭ってしまう。逃走時に魔法をいくつも唱え、魔力が枯渇しているところをほとんど寝ずに3日間歩き続けたのだ。
そして極めつけは看破(ファゾム)の連発。一番疲弊しているのはジゼルだろう。心配だが今はそっとしておいてやろう。
「皆も各自休んでくれ、俺は村長に話をしてくる」
「スーの面倒はミーが見ておくよ」
スーは疲れて眠ってしまっている。今はエリノアが背負っている。
「私はまだ大丈夫です!」
「わかった、アイナと俺で行ってくる」
俺はアイナの肩に飛び乗り村長に会いに行く。魔物村(モンスタービレッジ)をあのまま放置したら一番最初に被害を受けるのはここだ。きちんと話しておかなければ。
大きな、かまくらのような家に村長はいた。俺とアイナを見ると頭を下げて丁寧に挨拶をしてくれた。俺たちも返す。
話は通してある、村長は心配そうに話し始めた。
「それで勇者様??????私の村に魔物はいましたか?」
「いいや、皆ちゃんとした人間だ」
俺はパンだがな。
「そうですか、それはよかった」
村長は胸をなでおろしている。余程心配していたのだろう。村長の容姿は40代前半くらいの太い男だ。ジャ〇おじさん似の優しい顔をした、いわゆる愛されタイプだ。
「それで、その魔物村(モンスタービレッジ)についての話は聞かせていただけるのでしょうか?」
「もちろんだ。知っている情報は全て伝える」
「本当にありがとうございます」
「魔物村(モンスタービレッジ)は、普通の村より小規模だった、なので魔物の数は1000頭ほどだと思う」
「1000頭も??????」
逃走時に50頭ていど倒したかもだが、楽観視した意見は言わない方がいいだろう。もっと落ち込んでいる時に教えてやろう。
「村の外まで逃げると、途端に追跡の手が止まった、あの村が奴らのナワバリとなっているようだ」
「では、村人たちにはそこに行かないように指示を出せば良いですかな?」
「ちっちっちっ、甘いぜ村長。集落の作り方を理解した個体がいる以上、村の数を増やそうと思い至るのも時間の問題だ。早急に手を打たなきゃ、魔物村(モンスタービレッジ)は広がる一方だぞ」
「??????で、では、どうすれば?」
どうしようかな。今回の戦いは大規模すぎて、俺たちだけじゃどうしようもない。兵がいるな。
「皆で戦って魔物たちを倒しましょう!」
「アイナ、そうは言ってもな、この人たちは剣も持ったことのない者がほとんどなんだよ?」
「今から鍛えて決戦に備えるのですよ! 私が教えます! 私が鍛えます!」
アイナのやる気スイッチがフルスロットルだ(どんなスイッチだ)。宥めてオフにすることはできるが、これはこれでいい流れかもしれない。
「村長、ここら辺の地図はあるか? 他の村の位置がわかるような」
「ありますが、一体何をお考えで?」
「一心不乱の大戦争さ」
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