現代最強は楽しいハンバーガーに転生しました

黒木シロウ

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三章『ギア編』

第285話 サンライト6

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 その夜、偵察から帰ってきた弓使いのパーティがテント内に集まった各リーダーたちに報告をする。

「痕跡も見つけられなかった」

 下手な仕事をしたわけではないだろう、Aクラスの冒険者はエキスパートと言っても差し支えないからな。

 それも弓使いのパーティは魔物の痕跡を探すことに長けている。

 その連中が半日探しても見つけられなかったってことは、この当たりには魔獣はいないってことだろう。

 もしくは魔獣が隠蔽技術の高い個体だと仮定することもできる。それも踏まえて周囲に気を配ることにしよう。

 とりあえず俺は提案する。

「夜の見張りを増やした方がいいな」

 各リーダーが頷く。
 狩る側が狩られる側になるのは一瞬のことなのだ。


 報告会はなんの成果もなく終わり、明日に向けて俺は休むことにした。


 明日にはあの少女は使われるだろう。
 ならばどうする? この人数を相手にやるか? 俺ならできるが、そのあと彼女を無傷で魔獣から守りきれるだろうか。

 俺は馬車の貨物車に入る。奴隷と言われた少女は虚ろな目をしている。俺が入ってきても無視してどこかを見つめている。

「よ! 気分はどうだ!」
「・・・・・・」

 話すわけがないか、絶望が何重にも彼女を覆っている。

「感情など枯れ果てたか」

 俺の声の変化に少女は身震いする。怯えた目で俺を見つめる。

「人生のどん底にいるような顔をしているが、そこはまだ底ではない。なぜならば俺がいるからだ」

 少女は目に見えて困惑している。

「まぁ、だからその刃物の出番はないってことだ」
「・・・・・・ッ!?」

 少女は目を大きく開く。そう彼女の口の中には小さな刃物が入っているのだ。

「どうしてわかるの? かって? 俺は特異体質なんだ、詳しくは言えないけどな」
「ど、して」
「驚いたな、魔界の人間も言葉が話せるのか。って当たり前だよな、すまんすまん人類を代表して謝るよ」


 少女の顔はさっきまでの絶望を塗りたくったようなものではなくなった。だがまだ少し警戒と焦りが混ざっている。

「助けてやる」
「う、そだ」
「本当だ、お前が信じていても信じてなくても俺はお前を助けるぞ」
「な、んで」


「俺は童話の勇者に憧れているんだ」
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