新世界VS異世界

黒木シロウ

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一章EX

一章EX 皆殺し村

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 ギョーーン。


 薄暗い森の中、切り株に腰掛ける青髪の男がいた。ギターのようなものを一通り引き終わり、頭を振り上げる。飛んだ汗が月明かりに照らされる。

「さて、アンコールは······って、必要ないか」

 片目を瞑りニヒルに笑う男の周りには、十数人の人間が倒れていた。
 全員が絶命している。皆、苦悶の表情を浮かべたまま死んでいる。

「さてさて、俺はどうしたもんかな?」

 元四宝組十二幹部の一人、『最速』の能力者、鮫島水葵さめしまみずきは振り返る。白い浴衣を着た少女がそこにいた。

「『貴方にとって死とはなんですか?』」

 表情の乏しい女だ、笑えば美しいはずの顔は能面が付けられたように動かない。首に巻かれた赤い紐が、白い肌によってより際立たされている。

 並の人間なら、死屍累々の場面に出くわし、さらに怪しい少女から突拍子もない質問をされれば戸惑い混乱することだろう。しかし、水葵は違った。

「アンコールだね、とっておきのがあるんだ」
「? 貴方にとってのーー」
「聴いてください」

 水葵は女の言葉を無視する。いや、無視したつもりは無い、聞こえていないのだ、鳴らした音を聴かせることしか考えていないのだ。

「『俺のギターは生きている』」

 勝手にアンコールが始まった。




______




 翌日、水葵は村にいる。少女はいつの間にかいなくなっていた。
 村にある宿屋の一階で椅子を三つ並べて眠っている。

「起きてください、旅人さん」

 宿屋の主人が、水葵を揺さぶろうと手を伸ばした。

「何の用だい? いい朝だね、一曲どうだい? 爽やかな朝にぴったりの歌があるんだ」
「え!?」

 いつの間にか水葵は主人の後ろにいた。
 そしてそれからの演奏は三時間にも及んだ。




「あの」

 水葵が演奏を終えるタイミングを見計らってか、一人の女が宿屋に現れた。赤い紐を首に巻いた白い浴衣の少女、昨日、水葵と出会った少女だ。

「おや? また会ったね」
「初めまして、旅人さん」
「ん、昨日の夜に会わなかったかい? この村の近くで」
「いえ、初めてだと思いますが」
「そうかい、ならいいけど、一曲聴いていくーー」
「結構です」
「そうかい」

 水葵は片目を瞑りニヒルに笑い肩を竦める。

「私の名前は巣側琴美すがわことみ、この村で巫女をしている者です」
「ご丁寧にどうも、俺は鮫島水葵ってんだ、よろしくなお嬢さん」
「この村に旅人さんが来るのは久しぶりです」
「へー、そうなのかい」
「よろしければ、村の中を案内いたしましょう」
「観光か、呑気すぎてあくびが出るな」
「······」
「いやー、川とかいいよな、たまに速い時もあるし、俺ほどじゃないけど」

 ジーッと見つめる琴美の視線に耐えかねて水葵はそう訂正した。
 水葵は琴美に連れられて、村の名所とも呼べない、施設を見て回った。水車や田園風景。

「あれが私の仕えている神社です」

 琴美が指さすのは、長い階段の先にある神社だ。

「ふーん、あそこで人を集めて演奏したら、さぞ気持ちがいいことだろうな」
「神社内は聖域です、不埒な行為は自粛してください。若者にも悪影響がでます」
「人の演奏をまるで有害図書みたいに言うね、傷つくぜ」

 ギョーーン。

「満更でもない顔ですが?」
「そうかい? はは」

 話しつつも階段を上り境内に入る。そこは、しんと静まり返っていた。

「おや?」

 神社の扉が少し開いている。その隙間から腕が垂れ下がっているのが見える。

「あれは?」

 水葵が指さした途端に、腕は扉の中に引っ込んだ。いや、引っ込もうとした。

「捕まえた」

 水葵は『最速』で腕を掴んだ、ついでに引っ張る、興味本位だ。

「死んでるのかい、こんなところで」

 死体だ、握る手首はまだ暖かい、まるで今死んだかのような。顔は昨日の死体と同じく苦悶の表情を浮かべている。

「巣側さん、ほらこれ、死にたてだぜ」
「そうですね」
「あれ? リアクションが薄いじゃないか、そんなんじゃテレビに出られないぜ?」
「出るつもりはありませんから」
「それでさ、なんで殺したんだい?」
「······」

 水葵は確信を持って適当なことを言った。魔物と融合したことがある者の直感だ。

「······逃げてください」
「逃げる? はは、面白い冗談だな」
「私は······」

 琴美は言葉を言い切る前に、表情を暗いものに変化させる。
 まるで人格が入れ替わったかのように。

「『貴方にとって死とはなんですか?』」
「逆に問おうじゃないか! 君にとって死とはどんなものなんだい?」
「『貴方にとって死とはなんですか?』」
「俺が質問しているんだぜ、壊れたレコードガール!」
「貴方にとってーー」
「あぁなぁたぁにぃー、とぅっおってぇー」
「なに歌ってんだい! 鮫島! 逃げるよ!」

 茂みから現れたのは、元四宝組十二幹部の一人、『暗黒使い』の鎌柄アンだ。左手には、同じく元幹部の一振り、妖刀『火血刀』が握られている。

「こんなところで会うとは奇遇だね、デスサイズレディ」
「いいから早く『最速』でアタシらを運びな」
「はいよ」

 水葵が返事をすると同時に、二人と一本は、村のはずれに移動していた。

「さすがに速いねぇ」
「それで、二人はどうしてここに?」
「アタシの手下どもの死体を見ただろう? 木の上から見てたよ」
「ああ、あれは君たちの手下だったのか、供養しておいたぜ」
「······せめて、燃やすか埋めるかしてから、その言葉を使いな」
「で、そもそも、四宝組を抜けてまでここに来た理由は?」
「アタシらにもよく分からないんだよ、なぁ、火血刀」
「へい、鮫島さんもそうなんじゃないんですかい?」
「いや違う、俺は確かに聞こえたんだよ」
「聞こえた? 何が?」
「『女の涙が落ちる音』」

 ギヨーーン。

 しばらくの沈黙のあと、アンが切り出す。

「ま、なんだ、とにかく異常事態だよ。アタシらは現在、なんらかの『能力者から攻撃されている』可能性が高い」
「悪いけど、謎解きとか、そういう面倒臭いのはやらないぜ」
「分かってるよ、思考は場数踏んでるアタシに任せときな」

 水葵は切り株を見つけるとそこに腰掛けて、一つ目魚に生えた手足を毟り出した。たまにこうしないと、すぐにどこかに歩いていってしまうのだ。

「······ギッ、ギィ」

 一つ目魚も慣れているようで、愛玩犬に爪切りをした時のような微妙な反応を見せている。

「ほら、腹減っただろ? 一本やるぜ」

 水葵は毟った一つ目魚の足をアンに投げ渡した。

「助かるよ。火血刀、焚き火」
「へい」

 火血刀は刀身から溢れ出した血で分身を作り出すと、手早く焚き火を用意した。
 焚き火をアンと火血刀の分身が囲む。木の枝に刺した一つ目魚の足から香ばしい匂いが漂ってくる。

「状況を整理するよ」
「へい」
「まず、アタシらは魔女の使役する魔人と戦っていたんだ」

 アンは、水葵にも聞こえるような声で話している。火血刀が知っている情報を改めて話すのも、水葵に聞かせるためだろう。

「すると、手下ども全員が郊外のほうに走り出したんだ、止めても無視するし、そのままにしておくわけにもいかないから、ついて行ったよ」

「そんで、この村についたってわけさ。それでアタシはすぐにおかしい事に気づいた」
「おかしいこと?」

 なんだかんだ水葵は話を聞いている。いつまで聞くかは水葵自身でも分からないだろう。

「『この村は地図に載っていない』。あたしも元山賊だからね、ここらの土地勘は抜群だよ、確かな話しさ」
「へぇ、このご時世に未開の村があるなんてね、そいつはロマンがある話じゃないか」
「いや、ロマンというより不気味だよ。じゃあなんでこの村はこんなに充実しているんだい? 未開の地なら、民族衣装を着ていたとしても不思議じゃないよ」
「ははは、伝説のマサイ族でも想像してたのかい? デスサイズレディも可愛いところがあるんだな」
「······そのことは置いておくとして、アタシの手下がこの村に着いた途端、苦しみだして死んじまったのは確かだよ」
「つまり、この村に俺たちを縛り付けている能力者がいるってことだぜ」

 水葵の発言にアンは小首をかしげる。

「縛り付けられている? どういうことだい」
「俺がなんで『村ハズレ』までしか距離を取らなかったのか、わからないとは言わせないぜ」

 水葵の能力であれば、もっと距離を置くこともできたはずだ。なのにそれをしなかった理由、いや、できなかった理由。

「なるほどね、言われてみればアタシも『村からでる気が起きない』ようになっているね。ま、アタシの場合は手下の仇討ちだけどね」
「俺も、涙の落ちる音に呼ばれたからという至極当たり前な理由だぜ」
「二人とも、誰か来やす」

 茂みをかき分けて、村人がぞろぞろと現れる。手には桑や鉈などが握られている、その目は虚ろだ。
 水葵はアンと火血刀の分身を抱えると木の上に移動した。

「無理すんじゃないよ、これくらい、あたしでもできるよ」
「鮫島さん、かたじけねぇ」
「サービスさ、それに、ちょっと気になることができたぜ」

 水葵の姿が一瞬ブレた。『最速』を発動させたのだ。

「何をしたんだい?」
「どうやら、ここの連中はこの村の人間じゃないようだな」

 水葵が手に持っているのは免許証や住基カード、身分を証明できるものばかりだ。

「まさか、今の一瞬で奴らから抜き取ったのかい?」
「まさかなんて、やめてくれよ。こんなこと俺にとっちゃ朝飯前さ」
「今更ながら、あんたの能力が怖くなってきたよ、それでそのカードに書かれてる住所は?」
「バラバラさ、トウキョウはもちろん、ホッカイドウ、グンマ、オオサカ、キョウト、オキナワ、その他もろもろ、色んな地域から来ているようだ。さすがに国外のものは無いけどね」
「ますます謎が深まるねぇ、それにあの虚ろな表情、ありゃあ洗脳系の能力の影響を受けているとみるよ」
「俺たちも、この村から出られないように洗脳済みなのかもしれないぜ」
「そうなると厄介だね、相手は『超遠距離洗脳』が可能で正体不明、居場所すらも特定できちゃいない」
「なぁに、当てはある。俺に任せてくれよ」
「本当かい? それじゃーーもう行っちまったのかい」

 水葵の姿はどこにもなくなっていた。


 ギョーーン。

「よ、巫女さん」
「······」

 水葵は神社に戻っていた。片目を瞑りニヒルに笑いっている。
 琴美の目に光が戻っている。水葵を見つけると駆け寄ってくる。

「逃げてくださいと言ったはずです、私が自我を保っていられるうちに」
「ところがどっこい、そういうわけにもいかないようだぜ? どうやら、逃げるって選択肢は元から無かったみたいだ」
「······そう、ですか、やっぱりダメなんですね、また殺してしまう······」

 琴美は両手で顔を覆う。膝から崩れ落ちようとするが、いつの間にかに近くにいた水葵が抱き支える。

「俺にも分かるように説明してくれないかい? 久しぶりに人の話を聞く気分なんだ」
「······私は『能力に支配されている能力者』なんです」
「へぇ」
「あまりにも強力な能力には自我のようなものが芽生える場合がある、と殺してしまった学者さんが言っていました。私の能力は私の意志とは関係なく、無意識に発動してしまう」
「そうかい、それでどんな能力なんだい?」
「『死』、です。私は『死』の能力者なんです」
「死か」
「はい、念じる······いえ、思ったら殺せます」
「凄まじい能力だぜ」
「無意識状態で発動すると、全国の人をランダムに洗脳して呼び寄せたり、ここに長年住んでいるように記憶を改ざんしたり、村に入った人間を村から出たくなくなるように思わせたりします。そして最後は『皆殺し』にします」
「三大害悪にも匹敵しそうな、純粋なパワーのある能力だぜ、そりゃあ」
「私はもう誰も殺したくないんです、自殺しようともしました、でも『死』を司る能力が私から死を奪うんです」
「自身の死すらも操ることができるのか」
「だから、諦めました、逃げてと言っていますが逃げきれた人なんて一人もいませんでした」
「なんで村を案内してくれたんだい?」
「え?」
「いや、気になっててね、宿屋で会ったときにでも、逃げてって言えたはずなのに、なんで案内してから逃がそうとしたんだい」
「どうせ殺してしまうのなら、少しでも楽しんでもらおうと思ったんです」
「楽しませる、うんうん、それは大切なことだ。でも違うな、君はもうすでに能力と一つになり始めている、話す言葉も能力の都合がいいように改ざんされているんじゃないのかい?」
「なにが、いいたいんですか?」
「君は『死』そのものなんだよ、戯れに遊び、戯れに殺す。君は『自分の意思で死を撒き散らし始めている』」
「そんな······わけ」
「巫女ではなく神にでもなったらいい、天国のでも地獄のでもな」

 水葵は右手で拳作り中指を立てて空に突き刺す、同時に左手で拳を作り親指を下に立てると地面に振り下ろす。

「どっちになっても、くそったれって言ってやるぜ。デスガール」

 琴美の瞳から光が消える。

「『貴方にとって死とはなんですか?』」
「君に最高のライブを聴かせてあげよう! おっ!」

 水葵の心臓が停止する。『常時発動』していた『死』の力が強まったのだ。




______




「かっ、かはっ!」
「あ、姉御!」

 アンも苦しみ出す。村人たちもこの村にいる琴美以外の人間が苦しみ悶え地に伏せ身をよじる。

 それはまさに地獄絵図だ。




______




「皆殺しです、皆殺し、みんな殺します、一人残らず殺します。みなごろし、ミナゴロシ、皆殺し、鏖」
「あい、ぼう」
「ギィ!」


 『人魔融合』ッ!!


「皆ごろーー」
「俺がこいつと出会ったのはガキの頃だったぁー」
「皆、殺し」
「七日戦い抜いたこいつはまぎれもない宿敵ぃー」
「みなごろ」
「閉じ込められて一ヶ月生き残ったのは奇跡ぃー」
「ミナゴ」
「気づけば俺はギターを弾いていたこいつを弾いていた!」
「鏖」
「間奏!」

 水葵は好きなだけ鰭ギターを掻きむしる、出鱈目な音がこれでもかと流れる。

「なぜ死なない!」
「なぜ聴かない!」
「死ねっ死ねっ死ねっ!」

 虚ろな目をしたアンが現れる。

「鮫島さん! 姉御は操られている!」

 アンに握られた火血刀が叫ぶ。

「俺のギター生きてるぅッ!!」

 アンと、村人総出で水葵を止めようとした、しかし水葵は一向に演奏をやめることはしなかった。

 ギョーーン。

 水葵の演奏は三日間にも及んだ。

「なぜ効かない······なぜ『死』の力が通じない」

 琴美はその場に倒れてしまった。村人やアンも動けなくなっている。

「ふぅ、演奏はどうだったかな?」
「最低、です」
「そうかい、やっぱりあの子だけか、俺の歌を聴いてくれるのは、はは」
「教えてくれませんか、私の『死』の力が通じなかった理由を」
「簡単なことだぜ。『常時発動』能力よりも俺の能力のほうが速かっただけのことさ」
「そんな······馬鹿な」

 後出しして、常時発動している能力よりも先に動ける。そんな馬鹿な話はありえない、ありえないが起きてしまったのだ。

 『最速』それは最も速いということ。なによりも最も速いことを意味する。それは光すらも凌駕するということ。

 最速空間は『速度無効』の耐性を持つ水葵のみが生存できる空間。『追ってきた全てをぶっちぎる』ことができる。『死』の能力すらも。

 『速度無効』を持たないアンを運べたのは、単に少しずつ動かしただけだ、それでも常人からすれば一瞬で移動したように見えるだろう。前にナナを運んだときもそうだ。実はかなりの手間をかけていたのだ。

「だから『最速これ』を使うとつまらなくなるんだ、流石に体を押さえつけられてボコられるとどうしょうもないけどね」

 水葵は清十郎のことを思い出す。本気を出して負けた初めての相手。どんなに速くても攻撃が通らなければ勝ち目がないのだ。いや、水葵が汚い手段を使いたくないからというのがあるだろう、手段を選ばなければ清十郎に能力を使わせることができたかもしれない。

 しかし彼の武器はこの『ギター』だけなのだ。それに固執することにより、みの『最速』は高みに立つことができるのだ。

「俺だって制御なんてできる能力じゃないんだぜ、それで島流しにされたくらいだからな。それを可能にしたのは、この相棒がいたからさ」
「ギィ!」
「相棒······」
「君にはいなかった、いなかっただけなんだぜ。俺もこいつがいなかったら、きっと能力に支配されていたと思うぜ、あの仏頂面のガキの頃に、な」
「そんなのどうしたら······」
「俺が貰ってやる、君の『死』の力を全部、俺にぶつけるんだ」
「そんな事できるわけが」
「俺に任せなよ、背負っていってやるさ。死ぬほどの死を俺に捧げておくれよ」
「······分かりました。お願いします、どうか私の分まで」
「はは、心はともに生きるのさ。これからはずっと一緒だ、俺の歌を好きになるまで聴かせてやるぜ」
「······はいっ」




______




 翌日、神社で一人の少女が首を吊って自殺した。
 その顔は生前よりも穏やかだったという。

 洗脳から開放された村人は、ひどく衰弱していたが、自力で近くの街に行き、そこから各自の故郷に帰っていった。

 これは人災。誘う死だった。


「これでよし」

 アンは簡単な墓石を作り終えると手を合わせる。

「今回は世話をかけたね」

 ギョーーン。

 水葵は相棒を弾いている。

「ふ。命令違反をしたっていうのに、四宝組からの追っ手も来ないようだし、あたしらはこれから自由にさせてもらうよ」
「鮫島さん······」

 ギョーーン。

「火血刀、いいさ、一人にしてやんな。あいつなら大丈夫さ」
「へ、へい、鮫島さん、姉御を救っていただきありがとうございやした!」

 火血刀は分身に礼をさせると、アンとともにどこかに旅立った。




「皆殺し」
「ギィ?」
「ああ、分かってる、皆殺し、いいフレーズじゃないか」

 『死』の力を取り込んで、水葵の能力にある変化が起きた。『最速』に影響を受けたのか、『死』の能力が『即死』の能力になったのだ。

「つまらない能力を手に入れてしまったぜ。さて、相棒」
「ギィ!」


 一陣の風が吹くと、水葵と一つ目魚の姿は影も形もなくなっていた。
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