ご主人様は愛玩奴隷をわかっていない ~皆から恐れられてるご主人様が私にだけ甘すぎます!~

南田 此仁@書籍発売中

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11~20話

19e、私は起こった出来事をわかっていない

「そうだな」

そう言いながら近付いたガルの顔は、焦点が合わないほど眼前に迫り……

そして、触れた。

「……?」

あれ? 唇が触れているような……

ぬるっ

薄く開いたままだった口の中に、やわく温かい何かが入り込んでくる。
何かは探るようにくまなく私の口内を這いまわると、見つけた私の舌にぬるりと絡みつき、擦りつけるように表面を舐め上げた。

「んぅっ……」

「!!」

ガバッ、と勢いよくガルの顔が離れるのに遅れ、二人の唇を繋いだ銀糸がぷつりと切れた。

「……」

「……」

愕然とした表情のガルと事態の飲み込めていない私がしばし無言で見つめ合う。

「っすまない!」

我に返ったガルは私を抱えたまま勢いよく立ち上がると、くるりと向き直って私をそっとソファに下ろし、そのまま一人足早に浴室に消えてしまった。


「……え?」







半刻ほどして浴室から姿を現したガルは、ソファに下ろされた姿勢のまま固まり続ける私の服をいつも通りするりと脱がせ抱え上げると、再び浴室へと舞い戻った。

私は真っ白な頭の片隅でぼんやりと、ガルは二回風呂に入るのだろうか……と考えていた。
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