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41~最終話
終わりなき戦い【中】 ※
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「ふっ……んぅ……っ、んっ……」
口づけに意識を集中する。
心地よさと愛情を追って。もっと、もっと深く、恐怖心ごと奪ってとねだりながら。
軽く揺さぶるようにして、巨塔が少しずつ柔肉を拓いて進む。
痛む秘裂は熱を帯び、灼熱に擦られて焼けつくよう。
呼吸が浅くなる。
痛みに涙が滲む。
辛くて、苦しくて、どうにかなってしまいそうだ。
大きな手のひらがあやすみたいに頭を撫でる。
ぽたぽたと、汗が頬に降る。
見上げたディノも辛そうで、私のために必死に耐えてくれているのだとわかる。
好きで、好きで、ぎゅっと抱きしめて。
愛おしさが胸にあふれて止まらない。
何よりも愛するこの人を、この身に受け入れたくて頑張っているのだ。
自分のすべてをさらけ出し、弱く脆い体内に異物を迎え入れる。
それは、なんてすごいことだろう。
相手が、決して自分を傷つけないという絶対的な信頼。お互いのすべてを受け入れる覚悟。
身も心も、深く深く触れ合いたいと願うから。
ギチギチ、ミシミシ、恐ろしい音が骨を伝って上ってくる。
「ぐっ……ぅ」
骨が軋む。
下半身がバラバラに砕けそう。
逃げ口を求めて、ギリ……とディノの背中に爪を立てる。
『破瓜の痛み』というのは薄い膜が破れる痛みであって、身体を真っ二つに引き裂かれるような痛みではなかったはずなのに――!
「なんで……こんな、目に……っ!」
「やめてやれねぇぞ」
「っはぁ、望むとこ、ろ……よ!」
どれだけの時間が経っただろう。
それとも、どれ程も経っていないのだろうか。
涙と汗でぐしゅぐしゅになりながら必死に息を吐いていると、ぐっ、と奥に突き当たる感覚があった。
「挿入……った?」
信じられない気持ちで、濡れた目を瞬く。
「っは……、ああ。チェリアの一番深いとこに着いた」
瞬間、広がる歓び。
とうとう成し遂げたのだ!
不可能かと思われた巨塔を、この身にすべて受け入れたのだ!!!
「よっ、よかったぁぁぁ……」
すっかり抵抗力を失った涙腺から、ぼろぼろと涙が零れる。
思えば辛く長い戦いだった。
何度ももうダメだと思った。
逃げ出したくなる気持ちに蓋をして、ディノへの愛情だけを頼りに。
心からの歓びを分かち合おうと笑顔でディノを見上げると、ディノはなぜか、ものすごく複雑そうな表情で眉尻を下げていた。
「ディノ……?」
「『結合』を喜んでるとこ申し訳ねぇんだが……、いい加減、動いてもいいか?」
「ウゴク……?」
それは、私の知らない単語のようだった。
口づけに意識を集中する。
心地よさと愛情を追って。もっと、もっと深く、恐怖心ごと奪ってとねだりながら。
軽く揺さぶるようにして、巨塔が少しずつ柔肉を拓いて進む。
痛む秘裂は熱を帯び、灼熱に擦られて焼けつくよう。
呼吸が浅くなる。
痛みに涙が滲む。
辛くて、苦しくて、どうにかなってしまいそうだ。
大きな手のひらがあやすみたいに頭を撫でる。
ぽたぽたと、汗が頬に降る。
見上げたディノも辛そうで、私のために必死に耐えてくれているのだとわかる。
好きで、好きで、ぎゅっと抱きしめて。
愛おしさが胸にあふれて止まらない。
何よりも愛するこの人を、この身に受け入れたくて頑張っているのだ。
自分のすべてをさらけ出し、弱く脆い体内に異物を迎え入れる。
それは、なんてすごいことだろう。
相手が、決して自分を傷つけないという絶対的な信頼。お互いのすべてを受け入れる覚悟。
身も心も、深く深く触れ合いたいと願うから。
ギチギチ、ミシミシ、恐ろしい音が骨を伝って上ってくる。
「ぐっ……ぅ」
骨が軋む。
下半身がバラバラに砕けそう。
逃げ口を求めて、ギリ……とディノの背中に爪を立てる。
『破瓜の痛み』というのは薄い膜が破れる痛みであって、身体を真っ二つに引き裂かれるような痛みではなかったはずなのに――!
「なんで……こんな、目に……っ!」
「やめてやれねぇぞ」
「っはぁ、望むとこ、ろ……よ!」
どれだけの時間が経っただろう。
それとも、どれ程も経っていないのだろうか。
涙と汗でぐしゅぐしゅになりながら必死に息を吐いていると、ぐっ、と奥に突き当たる感覚があった。
「挿入……った?」
信じられない気持ちで、濡れた目を瞬く。
「っは……、ああ。チェリアの一番深いとこに着いた」
瞬間、広がる歓び。
とうとう成し遂げたのだ!
不可能かと思われた巨塔を、この身にすべて受け入れたのだ!!!
「よっ、よかったぁぁぁ……」
すっかり抵抗力を失った涙腺から、ぼろぼろと涙が零れる。
思えば辛く長い戦いだった。
何度ももうダメだと思った。
逃げ出したくなる気持ちに蓋をして、ディノへの愛情だけを頼りに。
心からの歓びを分かち合おうと笑顔でディノを見上げると、ディノはなぜか、ものすごく複雑そうな表情で眉尻を下げていた。
「ディノ……?」
「『結合』を喜んでるとこ申し訳ねぇんだが……、いい加減、動いてもいいか?」
「ウゴク……?」
それは、私の知らない単語のようだった。
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