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31~40話
37b、嗅ぎ放題……!? ※
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小さく主張する突起を探り当てた指先は、ネグリジェの上からくりくりと円を描くようにその一点を苛む。
同時にべろりと首筋を舐めあげられ、大きくびくんと腰が弾んだ。
「ああ、愛している。……言ってなかったか?」
そんな重要なこと、一度たりとも。
「聞いてな……っんん! なっ、なんで……?」
「なぜ? そうだな……」
グレニスが首筋から顔を上げる。
その手は未だに胸元を探っているけれど。
「毎朝嬉しそうに抱きついてくる様が、段々と愛おしく思えてしまってな。なんの含みも持たない純然たる好意が眩しかった。……『匂いを嗅ぎたい』などという、下心とも呼べないような見え透いた思惑はあったようだが?」
楽しそうに笑んだ唇が、優しく私の唇に触れる。
「あんなに俺に好意を示しておきながら、他の男の匂いを嗅いでいたときには妬けたぞ。まあ、おかげで自分の気持ちを自覚したんだけどな」
……どこからが夢?
私はいつの間に眠ってしまったのだろう?
早く目を覚まして、グレニスに想いを伝えに行かないと。
ああ、けれど。
なんて私に都合のいい、幸せな夢だろう。
同時にべろりと首筋を舐めあげられ、大きくびくんと腰が弾んだ。
「ああ、愛している。……言ってなかったか?」
そんな重要なこと、一度たりとも。
「聞いてな……っんん! なっ、なんで……?」
「なぜ? そうだな……」
グレニスが首筋から顔を上げる。
その手は未だに胸元を探っているけれど。
「毎朝嬉しそうに抱きついてくる様が、段々と愛おしく思えてしまってな。なんの含みも持たない純然たる好意が眩しかった。……『匂いを嗅ぎたい』などという、下心とも呼べないような見え透いた思惑はあったようだが?」
楽しそうに笑んだ唇が、優しく私の唇に触れる。
「あんなに俺に好意を示しておきながら、他の男の匂いを嗅いでいたときには妬けたぞ。まあ、おかげで自分の気持ちを自覚したんだけどな」
……どこからが夢?
私はいつの間に眠ってしまったのだろう?
早く目を覚まして、グレニスに想いを伝えに行かないと。
ああ、けれど。
なんて私に都合のいい、幸せな夢だろう。
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