異世界創造NOSYUYO トビラ

RHone

文字の大きさ
249 / 366
7章~8章間+10章までの 番外編

◆戦え!ボクらのゆうしゃ ランドール◆第十無礼武-FUTURE

しおりを挟む
※ これは第9章直前までの某勇者パーティーの番外編です ※

◆第十無礼武-FUTURE◆『それでもやっぱり! 僕らの勇者だったんだよ』


 ええと、それで。

 世界に平和は……訪れたのか……な?

 世界平和って何だろう。
 僕は鉄仮面を脱ぎ棄て、醜い認識する鱗だらけの顔を窓に映し……積もる事のない雪のちらつく冬の灰色の空を見上げてる。

 今が平和なのかどうかはよくわからない。世界って定義的には広いんだよね。
 でもそのおっきくて広い全てが等しく同じ状況って、考えると奇妙な事にも思うんだ。

 平和っていう平穏だよねとため息をついて微笑む事が出来る時間は、そうじゃなかった時があるから比較として感じるものにも思えてしまう。
 そんなんじゃいけないよ、絵空事でも世界平和を望んであくせくしている人もいるんだしさ。

 正直言うと今、あんまり平和じゃない。
 しかたないよ、長らく情勢悪かったのが一年そこらで改善するわけがない。ただ、比較をすれば多分……少しずつ良い方方向に改善しているようには思うんだ。
 まだまだ、平和だなぁって安堵のため息を付ける状況じゃないんだけどね。それでもだいぶマシな方向に向きつつあるのかも。

 僕がこの国から追い出された頃はもうね、何をしても改善の余地なしって感じで絶望感が漂ってたものだよ。というよりは……現状維持に必死で、良くしようっていう意識が全くなかったのかな。

 今はそうじゃない。なんとか良くしようって意識が確実に生まれつつあると思う。
 こういう風に僕らの国、ディアスの政治の風通しが良くなったのは……間違いない。

 この広い定義の世界を救った勇者と魔王のお陰だよね。
 誰が何って言おうと僕はそう、信じてる。

 世界に平和は訪れたって、多分そんな事言う人はこの世界にまだ誰もいないと思う。

 なんでかってまぁ、諸説あるけど第一に、この世界を混乱に貶めたって云う魔王八逆星が滅んでないからね。魔王軍も居るし、それを倒さんとするランドール・ブレイブも健在だ。
 魔王健在なのに平和な訳ないじゃんって言う人が結構多いし、割とこう……人には言えないけどわざとそうやって魔王って存在は世界に置いてあったりするわけで。

 憎む相手を置いてみれば、世界が平和じゃ無いのはあいつの所為だって簡単に人は責任を転嫁出来る。
 世界が平和とは言い難い理由は、もっと別にあるはずなのに。
 それを理解できなかったり、どうしようもなかったり。
 わかりやすいものでなんとか理解をしたいんだよね。

 勇者が魔王を倒すとき、その時世界に平和は訪れるかな?
 もし、そうだとするならきっと勇者は、魔王を倒す旅に出かけるだろう。
 許されるなら僕はその旅の共に申し出たい。

 坊ちゃん、ランドール・アースドはきっとこの世界の勇者として存在し……。
 時が来れば魔王を討ちに行くだろう。

 平和が来るという約束の為に、その時きっと魔王八逆星も喜んでその首を差し出すんだろうな。
 うん、なんとなくあの人の性格上そんな気がする。

 だって、僕が今ささやかに比較的平和かもねと、思えるのは全部、全部……あの人のおかげだ。
 広いと定義する世界はそんな事、認めないに違いない。
 狭い世界で許されている平和。でもね、そうやってちっさな物を一人一人が持つようになればいずれ、繋がる世界の全てがそうだと言える日が来るのかもしれない。


 その日を目指し、僕も頑張るんだ。


 灰色の空を眩しく思う。
 ディアス国の情勢はあんまりよくない。ヤトさん所の仲間たちと一緒に、魔王八逆星に牛耳られていた部分とか、悪い政治家はかなりやっつけたんだけどね。かき乱された社会全体を立て直すにはまだまだ時間が必要だよ。
 僕は自分が出来る事をやる事にした。
 僕が出来ること、それは誤解が解かれてこうやってディアス国に戻ってきて、再び国に忠誠を誓い、及ばずながら北魔槍騎士団の団長の座に在って……。

 この不義渦巻く騎士団社会を立て直す事だ。

 僕はやるよ、アービス団長。
 そして、待っててね。ランドール坊ちゃん。

 いずれこの大義を成し遂げ、いずれ来る出兵の日には……力を率いて貴方のもとに駆けつけるから。
 


 おわり
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

爺さんの異世界建国記 〜荒廃した異世界を農業で立て直していきます。いきなりの土作りはうまくいかない。

秋田ノ介
ファンタジー
  88歳の爺さんが、異世界に転生して農業の知識を駆使して建国をする話。  異世界では、戦乱が絶えず、土地が荒廃し、人心は乱れ、国家が崩壊している。そんな世界を司る女神から、世界を救うように懇願される。爺は、耳が遠いせいで、村長になって村人が飢えないようにしてほしいと頼まれたと勘違いする。  その願いを叶えるために、農業で村人の飢えをなくすことを目標にして、生活していく。それが、次第に輪が広がり世界の人々に希望を与え始める。戦争で成人男性が極端に少ない世界で、13歳のロッシュという若者に転生した爺の周りには、ハーレムが出来上がっていく。徐々にその地に、流浪をしている者たちや様々な種族の者たちが様々な思惑で集まり、国家が出来上がっていく。  飢えを乗り越えた『村』は、王国から狙われることとなる。強大な軍事力を誇る王国に対して、ロッシュは知恵と知識、そして魔法や仲間たちと協力して、その脅威を乗り越えていくオリジナル戦記。  完結済み。全400話、150万字程度程度になります。元は他のサイトで掲載していたものを加筆修正して、掲載します。一日、少なくとも二話は更新します。  

攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】

水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】 【一次選考通過作品】 ---  とある剣と魔法の世界で、  ある男女の間に赤ん坊が生まれた。  名をアスフィ・シーネット。  才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。  だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。  攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。 彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。  --------- もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります! #ヒラ俺 この度ついに完結しました。 1年以上書き続けた作品です。 途中迷走してました……。 今までありがとうございました! --- 追記:2025/09/20 再編、あるいは続編を書くか迷ってます。 もし気になる方は、 コメント頂けるとするかもしれないです。

追放された荷物持ちですが、実は滅んだ竜族の末裔でした~のんびり暮らしたいのに、なぜかそうならない~

ソラリアル
ファンタジー
目が覚めたら、俺は孤児だった。 家族も、家も、居場所もない。 そんな俺を拾ってくれたのは、優しいSランク冒険者のパーティだった。 「荷物持ちでもいい、仲間になれ」 その言葉を信じて、俺は必死についていった。 だけど、自分には何もできないと思っていた。 それでも少しでも役に立ちたくて、夜な夜な一人で力を磨いた。 だけどある日、彼らは言った。 『ここからは危険だ。荷物持ちは、もう必要ない』 それは、俺の身を案じた「優しさ」からの判断だった。 俺も分かっていた。 だから、黙ってそれを受け入れ、静かにパーティを離れた。 「もう誰にも必要とされなくてもいい。一人で、穏やかに生きていこう」 そう思っていた。そのはずだった。 ――だけど。 ダンジョンの地下で出会った古代竜の魂と、 “様々な縁”が重なり、騒がしくなった。 「最強を目指すべくして生まれた存在」 「君と一緒に行かせてくれ。」 「……オリオンを辞めさせた、本当の理由を知っている」 穏やかなスローライフ生活を望んだはずなのに、 世界はまた、勝手に動き出してしまったらしい―― ◇小説家になろう・カクヨムでも同時連載中です◇

【運命鑑定】で拾った訳あり美少女たち、SSS級に覚醒させたら俺への好感度がカンスト!? ~追放軍師、最強パーティ(全員嫁候補)と甘々ライフ~

月城 友麻
ファンタジー
『お前みたいな無能、最初から要らなかった』 恋人に裏切られ、仲間に陥れられ、家族に見捨てられた。 戦闘力ゼロの鑑定士レオンは、ある日全てを失った――――。 だが、絶望の底で覚醒したのは――未来が視える神スキル【運命鑑定】 導かれるまま向かった路地裏で出会ったのは、世界に見捨てられた四人の少女たち。 「……あんたも、どうせ私を利用するんでしょ」 「誰も本当の私なんて見てくれない」 「私の力は……人を傷つけるだけ」 「ボクは、誰かの『商品』なんかじゃない」 傷だらけで、誰にも才能を認められず、絶望していた彼女たち。 しかしレオンの【運命鑑定】は見抜いていた。 ――彼女たちの潜在能力は、全員SSS級。 「君たちを、大陸最強にプロデュースする」 「「「「……はぁ!?」」」」 落ちこぼれ軍師と、訳あり美少女たちの逆転劇が始まる。 俺を捨てた奴らが土下座してきても――もう遅い。 ◆爽快ざまぁ×美少女育成×成り上がりファンタジー、ここに開幕!

完 弱虫のたたかい方 (番外編更新済み!!)

水鳥楓椛
恋愛
「お姉様、コレちょーだい」  無邪気な笑顔でオネガイする天使の皮を被った義妹のラテに、大好きなお人形も、ぬいぐるみも、おもちゃも、ドレスも、アクセサリーも、何もかもを譲って来た。  ラテの後ろでモカのことを蛇のような視線で睨みつける継母カプチーノの手前、譲らないなんていう選択肢なんて存在しなかった。  だからこそ、モカは今日も微笑んだ言う。 「———えぇ、いいわよ」 たとえ彼女が持っているものが愛しの婚約者であったとしても———、

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います

町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。

迷惑異世界のんびり道中記~ちびっ子勇者とともに~

沢野 りお
ファンタジー
なんということもない普通の家族が「勇者召喚」で異世界に召喚されてしまった。 兄、橘葵二十八歳。一流商社のバリバリエリートのちメンタルに負担を受け退職後、一家の主夫として家事に精を出す独身。 姉、橘桜二十五歳。出版社に勤める美女。儚げで庇護欲をそそる美女。芸能人並みの美貌を持つオタク。あと家事が苦手で手料理は食べたら危険なレベル。 私、橘菊華二十一歳。どこにでいもいる普通の女子大生。趣味は手芸。 そして……最近、橘一家に加わった男の子、右近小次郎七歳。両親が事故に亡くなったあと、親戚をたらい回しにされ虐げられていた不憫な子。 我が家の末っ子として引き取った血の繋がらないこの子が、「勇者」らしい。 逃げました。 姉が「これはダメな勇者召喚」と断じたため、俗物丸出しのおっさん(国王)と吊り上がった細目のおばさん(王妃)の手から逃げ……られないよねぇ? お城の中で武器を持った騎士に追い詰められて万事休すの橘一家を助けたのは、この世界の神さまだった! 神さまは自分の落ち度で異世界召喚が行われたことは謝ってくれたけど、チート能力はくれなかった。ケチ。 兄には「生活魔法」が、姉には「治癒魔法」が、小次郎は「勇者」としてのチート能力が備わっているけど子どもだから鍛えないと使えない。 私には……「手芸創作」って、なにこれ? ダ神さまにもわからない能力をもらい、安住の地を求めて異世界を旅することになった橘一家。 兄の料理の腕におばさん軍団から優しくしてもらったり、姉の外見でおっさんたちから優遇してもらったり、小次郎がうっかりワイバーン討伐しちゃったり。 え? 私の「手芸創作」ってそんなことができちゃうの? そんな橘一家のドタバタ異世界道中記です。 ※更新は不定期です ※「小説家になろう」様、「カクヨム」様にも掲載しています ※ゆるい設定でなんちゃって世界観で書いております。

処理中です...