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本編後推奨あとがきとオマケの章
番外編短編6『天空国の花嫁』
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番外編短編6『天空国の花嫁』
ついにあいつやりやがった。
俺は、親切通り越してお節介な野郎がこっそり置いていきやがった西方の……明らかにカストリ雑誌を拾い上げて、拳を固めてガッツポーズ。
あ、カストリ言っても分かりませんかね。ようするに噂話をまとめた大人の雑誌だ。どこの世界でもこんなん発行しやがる奴らはいるもんだなぁ……てぇか、なんでこっちなんだ。新聞でいいじゃねぇか。趣味悪いなぁレッドの野郎。
「あら、何かと思ったら」
俺の頭上に乗っかったチビドラゴンが興味心身に覗き込む。
「なんでそれでガッツポーズなのよ」
「そりゃ、親友のおめでた話はガッツポーズだろ?」
「素直に喜べるんだ」
「当たり前だ」
俺は笑ってドラゴンの鼻先を指ではじく。
「本当に、喜んでる?ホントはうらやましかったりするんじゃないの?」
「何言ってんのアインさん、素直に祝福してやろうぜ」
確かに、かつて俺はあいつから猛アタックされていたわけで。
俺も確かにあいつの事は今でも『大切』に思ってる。
でもな、意地でも何でもなくて本当に俺にとっては『大切』なんだよ。
大事なものすぎて俺自身では触れないくらい。
いや、まぁ、正直に申し上げますとぶっちゃけあれは俺の前では確かに女ではあるのだけど……不思議と恋愛対象には出来ないものであったりするんだ。
……俺がガキの頃から世話になってる奴だぞ。
俺には、兄弟も両親もなかったから正直分からない感覚なんだが恐らく―――
……ガキの頃の俺にとって、アイツは『姉』であり『母』だった。
今、受け入れた様々な価値観を思うにそんな事をぼんやり考えたりする。
単純に辻褄合わせただけかな?うん、そうかもしれないけど別にいいだろ。
とにかく祝福するよ。
嫉妬とかそんなんねぇぞ。
例え俺は結婚とかそういうのこっちでは無理な体になっていたとしても……
……ないんだからッ!!!!
「タイミングが外と一緒ってのが笑えるな、」
「あ、それは初耳。じゃ、ナッツったらよーやくアベちゃんに告白出来たって事ね。……しかも、ちゃんとオッケーもらったって事か」
「そーいう事だ」
どーいう事かって?
だから……。
雑誌トップに大々的に踊っているこの文字を読み上げてやるか。
『前代未聞!ハクガイコウが結婚宣言!』
『相手は遠東方人!』
『天使教の改革はついにここまで来た!』
『対抗する……』
「あ!?」
俺は思わず雑誌の表紙を凝視し、目を疑った。
「どうしたの?」
「分かった、なんでレッドがこっそりこんな胡散臭い雑誌を置いて行きやがったのか把握!みろ、アインさん!」
そう言って俺はアインに見えるように表紙を差し上げ、ようするにカイエン・ナッツ=ハクガイコウご結婚おめでとう相手はあの乱暴女のアベル・エトオノだよ!の記事の下の小さな欄を指さした。
「え?何よ?……ううん?」
「これってもしかして、テリーの事じゃね!?」
「ああ!伏字になってるけど明らかにテリーの事っぽい!」
『対抗するW家は歳の差婚の気配』
「うわー、何、奴もやっちまったわけか」
「いろいろおうちの関係で、政略結婚じゃないの?」
「どーだろーなぁ……あ、なんかよくわかんないけどこっちは素直に喜べない俺ガイル」
「うん、素直でいいわ。あたしそのネタ貰うからよろしく」
「…………ちょっと待って、どういう意味でかなそれは?」
END
ここまでお付き合いいただき、ほんとうにありがとうごさいました!!!
番外編短編6『天空国の花嫁』
ついにあいつやりやがった。
俺は、親切通り越してお節介な野郎がこっそり置いていきやがった西方の……明らかにカストリ雑誌を拾い上げて、拳を固めてガッツポーズ。
あ、カストリ言っても分かりませんかね。ようするに噂話をまとめた大人の雑誌だ。どこの世界でもこんなん発行しやがる奴らはいるもんだなぁ……てぇか、なんでこっちなんだ。新聞でいいじゃねぇか。趣味悪いなぁレッドの野郎。
「あら、何かと思ったら」
俺の頭上に乗っかったチビドラゴンが興味心身に覗き込む。
「なんでそれでガッツポーズなのよ」
「そりゃ、親友のおめでた話はガッツポーズだろ?」
「素直に喜べるんだ」
「当たり前だ」
俺は笑ってドラゴンの鼻先を指ではじく。
「本当に、喜んでる?ホントはうらやましかったりするんじゃないの?」
「何言ってんのアインさん、素直に祝福してやろうぜ」
確かに、かつて俺はあいつから猛アタックされていたわけで。
俺も確かにあいつの事は今でも『大切』に思ってる。
でもな、意地でも何でもなくて本当に俺にとっては『大切』なんだよ。
大事なものすぎて俺自身では触れないくらい。
いや、まぁ、正直に申し上げますとぶっちゃけあれは俺の前では確かに女ではあるのだけど……不思議と恋愛対象には出来ないものであったりするんだ。
……俺がガキの頃から世話になってる奴だぞ。
俺には、兄弟も両親もなかったから正直分からない感覚なんだが恐らく―――
……ガキの頃の俺にとって、アイツは『姉』であり『母』だった。
今、受け入れた様々な価値観を思うにそんな事をぼんやり考えたりする。
単純に辻褄合わせただけかな?うん、そうかもしれないけど別にいいだろ。
とにかく祝福するよ。
嫉妬とかそんなんねぇぞ。
例え俺は結婚とかそういうのこっちでは無理な体になっていたとしても……
……ないんだからッ!!!!
「タイミングが外と一緒ってのが笑えるな、」
「あ、それは初耳。じゃ、ナッツったらよーやくアベちゃんに告白出来たって事ね。……しかも、ちゃんとオッケーもらったって事か」
「そーいう事だ」
どーいう事かって?
だから……。
雑誌トップに大々的に踊っているこの文字を読み上げてやるか。
『前代未聞!ハクガイコウが結婚宣言!』
『相手は遠東方人!』
『天使教の改革はついにここまで来た!』
『対抗する……』
「あ!?」
俺は思わず雑誌の表紙を凝視し、目を疑った。
「どうしたの?」
「分かった、なんでレッドがこっそりこんな胡散臭い雑誌を置いて行きやがったのか把握!みろ、アインさん!」
そう言って俺はアインに見えるように表紙を差し上げ、ようするにカイエン・ナッツ=ハクガイコウご結婚おめでとう相手はあの乱暴女のアベル・エトオノだよ!の記事の下の小さな欄を指さした。
「え?何よ?……ううん?」
「これってもしかして、テリーの事じゃね!?」
「ああ!伏字になってるけど明らかにテリーの事っぽい!」
『対抗するW家は歳の差婚の気配』
「うわー、何、奴もやっちまったわけか」
「いろいろおうちの関係で、政略結婚じゃないの?」
「どーだろーなぁ……あ、なんかよくわかんないけどこっちは素直に喜べない俺ガイル」
「うん、素直でいいわ。あたしそのネタ貰うからよろしく」
「…………ちょっと待って、どういう意味でかなそれは?」
END
ここまでお付き合いいただき、ほんとうにありがとうごさいました!!!
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