異世界創造NOSYUYO トビラ

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番外編 EX EDITION

◆トビラ番外編 EX EDITION『コーヒー魔人と微炭酸』

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◆トビラ番外編 EX EDITION『コーヒー魔人と微炭酸』
※何時でも読める セリフ多めの与太話系※

 おー、久しぶりに呼び出されたよオイ。

 久しぶりなのでめったにやらない自己紹介なんかしちゃおうか。
 三度の飯ごとに珈琲破壊を欠かさない、何よりも……あ、これ嘘だ。ゲームの次にコーヒー大好き、コーヒー魔人の人です。
 え?名前?そんなんお前らで勝手に適当に呼べよ、俺はコーヒー魔人でも構わない。
 ああ、構わないとも。そんくらい、コーヒー大好き。

「なんたって好きすぎて珈琲を栽培するための地域に引っ込んで珈琲育てるための庭を作って珈琲栽培してますからね、趣味で」

 おお、趣味で。
 いやぁ、珈琲って大変よ?大変だってのは聞いてたがガチで想像以上に大変だったぜ……。

「そんな貴方の趣味の話を聞く為に今回このような久しぶりの登場となったわけではないでしょう?脱線すると何処までも言ってしまうんですから、さっさと本題に入ってください」

 何言ってんだ、一番話を脱線させる奴が……ブツブツ……まぁいいや。

 本題に入ろう。では、こいつを見てくれ。

 ■サ○トリー/エスプ○ッソーダ 330ml

「……今ちょっと話題になっている珈琲炭酸飲料、ですね」

 ちなみに、未だとそこらへんのスーパーコンビニでフツーに売ってる。なんかしらねぇが……ブームらしいし。

「あ、なんか今鼻で笑いましたね」

 笑うぜそりゃ、笑うしかねぇだろ、ハン、なんだこりゃぁ。
 あ?なんだよこりゃぁ?!?

「……と、僕に向かって怒りをぶつけられましても」

 珈琲を炭酸飲料にしてみた、うむ、このコンセプトは素晴らしいと思う。素晴らしいと思って即刻ゲットして飲んだからな、俺。

「……こんな僻地でそれを、どうやって入手したんですか」

 んな所ボケんじゃねぇよバーカ、当然コッチから言えば夢の中での話だよ!
(※現実から言えばこっちが夢の中である ようするにリアルにおいてコーヒー魔人の中の人が飲んでみたらしいです)

 お前、飲んでみたか?

「……(あっちでの話をこっちで求められるのも困るんですが……)ええ、そりゃぁ勿論一応は、いかなるジャンルにおいても情報通である事が僕の存在意義みたいなもんですから当然と手が届く限りは……」

 どうだった?

「いや、ですからその感想について貴方が語りたいからこの度はこのように駄文を重ねているわけでしょう?僕の感想なんか……ああ」

 なんだよ

「ようするに同意を求めたい訳ですね?自分の主張に自信がないと、こんな駄文コーナー占拠しておいてやっぱり一人でわめくに勇気が無いと。海は青いと主張するにそうですと言ってもらわないと青いと言えない……」

 あーッ!うっせぇよはいはい、解りましたテメーの感想なんか聞いてないですぅー
 この炭酸珈琲飲料の名前はエスプ○ッソーダというらしい。第二期?ブームを目指しているとか言ってるがハッキリ言う。

 何故甘くした!!!!!(強調文字+2)

 びとう(なぜか変換できない)って書いてある時点でこの結末を俺は、少しでも疑うべきだったッ!
 ブラックコーヒーに爽やかさを体感できる炭酸のイメージでワクテカし過ぎて現実を想像する手間を省いた俺が、愚かだった!

 飲めねぇ、これは、飲めねぇえええええ!

 かつて昔フレーバーコーヒーなるものを断固拒否したのと同じ勢いで、このエスプレッソーダはあまりにもイタダケナイ!!
 がんばって飲んでみたが3口で我慢の限界に達したッ!

 この微妙な甘さの珈琲飲料ならまだ少し我慢して飲めるというのに、そこに炭酸が加わってこの事故だよ!
 あーッ!なぜだ、なぜなんだ!珈琲炭酸飲料にワクワクした俺の童心を返せ!

「童心って、なんですか」

(無視)
 飲む事を諦めた後にだな、コーヒー魔人である俺は……考えた。
 珈琲炭酸飲料というコンセプトはきっと間違ってはいないと思うんだ。ぶっちゃけ、アリだと思っている。
 珈琲に炭酸が入って飲めるイメージとして珈琲好きが思い描いた理想の味、というものはあるわけだよ。
 で、今回エスプ○ッソーダにそいつが見事に裏切られた為に俺は今、このように憤っている訳だ。

「僕はあの甘さはアリだと思うんですけどねぇ……」

 ッそこ!こっそりわざとらしく呟かない!!!

「実際無差別にアリ・ナシを聞きまくった所、ナシ判断の人が割と多めではあるようですが、クリーンヒットしている人も居ない訳ではないですよ?」

 まぁ、そーだろうが!
 それにしたって微糖一択は止めろよって話だぜ。どうなんだろーなー、売れてんのかこれ?もはやスーパーでは投げ売り体制に入っている所もあるように感じられるんだが……。

「おや?こんなもん飲めるかーっていう抗議文が鼻息荒く続くかと思いましたが、どうしたんです?ダメ飲料決めつけの売り上げなんか心配しちゃって」

 ……いやな、だから。俺は実際炭酸珈琲はアリだと思ってるんだってば。エスプ○ッソーダは無いと思ってるけど。
 このジャンル、一発屋で消えて欲しくねぇわけ。なんとか珈琲好きにも飲めるブラック系の珈琲飲料とか出してほしいわけよ。

「炭酸飲料フレーバーコーヒー、でもいいのですか?」

 いや、それは許さん。出すならガチで珈琲で炭酸にしてほしい。
 絶対アリだと思うんだよな、俺は炭酸珈琲っていうジャンル、絶対出来る子だと思うんだよ。

「……難しい問題かもしれませんね」

 ……なんでだよ?真面目に解説頼むぜレッド。

「では……。まず流通形態から見てみましょうか、思い描いて欲しいのは炭酸飲料というジャンルの流通形態および、コーヒー飲料の流通形態です。珈琲飲料から先にあげますと、割と少量サイズのものが多い事に気付かれているでしょうか?ブラックなど無添加なものほど量は少ない傾向にあります。これは、品質維持、単価、消費されるべき健康的志向、等の関係からそのように導き出されるものと考えられます。次に……炭酸飲料の流通を思い描いてみましょう。ビール等も含めて圧倒的なジャンルとしてアルミ缶での流通が考えられます。これに対し珈琲はどうかというと、不思議とスチール缶が使われている場合が多いですね。昔は容器への充填作業上の問題でコーヒーはどうしても丈夫なスチール缶を使わざるを得ない事情があったそうです。まぁ、今はアルミ缶やペットボトル類のコーヒー飲料も技術的にアリになったし、ちょっと前まで技術的に無理だったペットボトルで炭酸飲料という問題もクリアしています。
 ならば、何が問題なのかと?
 コーヒー飲料を作る過程と、炭酸飲料を作る過程で生まれる……」

 ストップ。

「……なんですか」

 なんか、めんどくさくなってきたからいいや。なんか……眠くなってきた。

「最近シンデレラ未満で眠気すごいとは知っていましたが……仕方が在りません、すっとばして結論、いえ……推論を申しあげましょう」

 そうしちゃってくれ。

「単価に見合う無糖クオリティ珈琲を炭酸飲料にする技術および、それを封入する容器の技術的な問題から、このジャンルの発展には相当の飲料メーカーの本気度が試されている、と思われます。簡潔に言うと新たな特殊製造ラインの創作から始まるのではないでしょうか。適した容器を模索する所から始めなければならない程の新ジャンルになる……と」

 そんなに大々的な問題になるのかよ。珈琲を炭酸にすりゃいいだけじゃんか。

「貴方、コーヒージャンキーの癖に珈琲飲料各社メーカーの血と涙の品質向上管理努力を知らないんですね。美味いッ!と珈琲好きを缶コーヒーなどというどっちかっていうと邪道なジャンルに固定するためにどれほどの事をしていると思って。……欠伸をしない。全く、簡潔に言えば珈琲というのは品質と摘出条件上どうしても熱処理があるという事です。想像してください?暖かい炭酸飲料が未だかつてありましたか?」

 ああっ……おお……それもまた新ジャンルだな。……想像だけでナイけど。

「僕も温い炭酸は頂けないと思います。そうです、炭酸飲料は冷えていなければ真価が発揮されない所があるわけです」

 でもさぁ、そりゃべつに、作った後にちゃんと冷やして飲めばいいだけだろ?ナシかもしれねぇけどお好みで温めてどうぞ、でもいいんじゃねぇのか?

「逆に、炭酸飲料を温めてもいいものでしょうかね……?僕はそこに危険性も感じます。ともすれば、スチール缶での珈琲炭酸飲料流通はまず、ないでしょう。とすればアルミ缶での流通となるのか?引き続きペットボトルなのか。容器がなんでもいい、というジャンルではないのですよ、珈琲も、炭酸も。そう考えれば製造ラインは全く新しいものになる、という事は想像に難しい事ではありません。新しい製造ラインを作る事は、いわば新しい半導体を開発するための設計図を引くも同じ。それにどれだけの金と時間を費やし、回収するためにどれだけの珈琲炭酸飲料を販売しなければいけないのか。売れる見込みがなければ出来ない商売ではありませんか」 

 ようするに、ナニか?エスプ○ッソーダがとりあえずは売れないと次は無い、と。

「ええ、残念ながら」

 むぅー……なんか、俺結構簡単に考えてたんだけどお前呼んでくるといっつも斜め上に結論が出るよな。

「世の中、そう単純ではないという事ですよ」

 ぐわー、じゃぁ俺は珈琲炭酸飲料の次なる一手が現れる為に我慢してエスプ○ッソーダを……ぐぐぐ、無理だ、俺には飲めない……!!

「じゃあ、せめてネガティブキャンペーンはやめて俺は飲めなかったけど好きな奴、ガンガレ(ガンバッテクダサイの意味)!的な話にまとめてみたらどうでしょうか」

 そ、それだ!

「あと、直接飲めないなら何かこれを使った二次創作料理的な展開は出来ないかとか、模索してみたらいかがでしょう」

 イタダキ!よし、じゃぁ手始めにカルーア(珈琲のお酒)とかとヤってみる!

「(それ、すでに在りそうな気もしますねぇ……)その意気ですよ、がんばってくださいね」


 おわり。


……余談ですが、透明なコーヒー飲料が出た時は時間が無くてコーヒー魔人やりそこねたので、ヒマがあったら新規で増やそうと思います……
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