9 / 19
第5章:闇の勢力と初の激戦(1)
しおりを挟む
王都エルデリアでの日々が続く中、カイルたちは得られる限りの情報を集めようとしていた。
闇の騎士団や教団の動き、教会内部の権力闘争、そして自分たちを狙った謎の暗殺者――。
どこかに通じる糸口があるはずと信じ、ギルドに寄ったり街の噂に耳を傾けたりする。
しかし、そんな努力にも関わらず、はっきりとした手がかりは得られないまま日が過ぎていった。
エレーナを狙う何者かは動きが止まったように見え、ライナが「逆に不気味ね……またいつ襲ってくるのか」と警戒を強める一方、カイルは焦りを募らせる。
そんな折、冒険者ギルド支部にやや不穏な依頼が掲示された。
「辺境に近い教会の廃墟で、怪しげな儀式の痕跡が発見された。調査と警備の依頼」
依頼内容を見たカイルたちは、一気に胸がざわつくのを感じた。
村を出る前からエレーナが口にしていた『教団の闇』と深く関わりがありそうだからだ。
「まさに『教団の残滓』って感じね……。辺境といっても、王都から馬車で数日ほど離れた場所だし、正規の騎士団が手を回しにくいんじゃない?」
ライナが依頼書を眺め、少し苦い顔をする。
エレーナも険しい面持ちで頷いた。
「ここに書かれている『古い教会の跡地』……もしかして、昔、教団が地方に布教のため建てた修道院かもしれないわ。長年放置されていたと聞くけど、闇の儀式をするにはうってつけの場所……」
「『闇の儀式』……か。最近も騎士団が絡む怪しい噂があちこちにあったし、ひょっとしてその跡地が拠点になっているのかもしれないよね」
カイルは大きく息をつく。
あまり気が進まないが、ここを調べればエレーナを狙う勢力の正体や目的に近づくかもしれない。
「どうする? この仕事、受けてみる? 報酬はそこそこ高いみたいだけど、危険な匂いもするよ」
「行こう。怖がってばかりじゃ、何も分からないもの」
エレーナが決然とした表情で答える。
ライナもカイルの方を見て軽く肩をすくめた。
「決まりね。私たちはあくまで『仕事』として引き受ける形にすれば、ギルドからのバックアップも多少は望めるし。闇勢力の手掛かりを探すにはうってつけよ」
さっそく受付で詳細を確認すると、同じ依頼に興味を持っている冒険者がもう数名いるらしい。
カイルたちはその仲間と合流し、馬車で移動する段取りを組むことになった。
もっとも、闇の儀式が行われるとしたら相当な危険が伴うし、行ってみなければ分からない不安要素も多い。
だが、こうでもしなければ前に進めない。
◇◇◇
出発前、ギルドの奥の訓練所で準備を整えていると、意外な顔がひょっこり姿を現した。
元王国騎士団副団長、ガレス・トゥルーシールドである。
「やはりお前たちも、あの廃墟の依頼に乗っかったか」
「ガレスさん……どうしてここに?」
カイルが驚くと、ガレスは苦笑して、訓練用の木剣を壁に立てかけながら答えた。
「俺は王都支部にも顔が利くからな。この依頼が出たときから気になっていて、調整ができれば自分も行こうと思っていたんだが……別件の指導役が残っていてな。大勢は動けんが、代わりに何人か信頼できる冒険者を向かわせる手はずになってる」
どうやらガレス自身は同行できないものの、ギルドの内部で連絡を取り合い、ある程度のサポートをしてくれるらしい。
「気をつけろよ。闇の儀式なんてものが本当に行われていたら、かなり厄介だ。下手に深入りするな。死にたくなければな」
「あはは……毎回その台詞ですね」
ライナは苦笑いするが、ガレスは真剣な眼差しを向けてくる。
「笑い事じゃないさ。俺のいた頃の騎士団がこんな動きを許すはずがないのに、今の騎士団はどうも……。いずれは何か大きな事件が起きかねん」
暗く重い声に、カイルも引き締まる思いがする。
もしかすると、これは序章に過ぎず、より大きな波乱が控えている――そんな予感を拭えないまま、三人は旅立ちの準備を終えるのだった。
◇◇◇
数日後。
馬車と徒歩を併用してようやく辿り着いたのは、古い街道沿いの小さな集落。
ここで一泊し、翌朝さらに半日ほど進んだ先に、問題の廃墟があるという。
同行する冒険者は六名。
カイルたち三人に加え、戦士タイプの中年男性と、その仲間らしき女性魔術師、そして―― 。
「おや、また会うとは奇遇だねぇ」
チャラチャラとした口調で手を振る少女。
黒髪のショートに革鎧姿の盗賊――リリス・ブライトハンドだ。
以前ギルドで値段交渉をしていた、あのちゃっかり屋だ。
「リリス……どうしてあんたがここに?」
ライナが少し警戒を滲ませながら尋ねると、リリスは悪びれずに笑う。
「だって、この依頼報酬が良いんだもの。闇の儀式だか何だか知らないけど、何かヤバそうだからこそギルドも大金を用意するんでしょ? 私の鼻がそう言ってるのよ」
「ほんと、金の匂いに敏感なのね……」
ライナは呆れ半分だが、リリスは得意げに腰に両手を当てて胸を張る。
「当然。盗賊が金に執着するのは常識でしょ。ま、あんたたちも私のスキルがあれば助かる場面があるはずよ。たとえば罠の解除とか、夜の見回りでの潜入調査とかね」
カイルは少し複雑な気分だが、リリスが盗賊として役立つというのは否定できない。
なにより、彼女がどんな動機であれ、一緒に依頼をこなす仲間である以上、互いの能力を最大限活かす方が得策だ。
◇◇◇
そして翌朝、一行は集落を出発し、夕刻近くになってようやく『目的の廃墟』が見える位置まで来た。
辺りには雑木林が広がり、ところどころに大きな岩が露出している。
かつての教会らしき建物は、すでに壁や屋根が崩れかけ、蔦が絡まっているのが遠目にも分かった。
「ここが……元・教団の修道院か。随分荒れてるわね」
ライナがつぶやく。
エレーナは案内役の戦士に尋ねる。
「ここ、ずっと放置されていたんですよね? 最近、ここを出入りする不審者の目撃情報があるとか……」
「ああ、そう聞いてる。夜な夜な明かりが漏れていたり、怪しい 詠唱の声が聞こえたり……って噂もあるんだが、近隣住民は怖くて近づけないそうだ」
戦士はそう言うと、大きな斧を抱え直し、厳しい視線を廃墟に向ける。
隣の女性魔術師は「怖いわねぇ」と気弱な冗談を口にする。
リリスは盗賊スキルを活かして周囲を偵察し、扉や窓の様子をチェックし始めた。
カイルたちも後に続くが、そこは薄暗く、不気味な雰囲気が漂っている。
まるで何かがこちらを監視しているかのような、嫌な圧迫感が空気に混じっていた。
◇◇◇
崩れかかった扉をこじ開け、中へ足を踏み入れると、元は礼拝堂だったとおぼしき大きな空間が目に入る。
奥の祭壇らしき場所には石像の一部が倒れ込み、壁には奇妙な文字が刻み込まれている。
エレーナは目にした瞬間、息を呑んだ。
「これ、古い教会の儀式に使われていた『聖典文字』と似てる。でも、ところどころ違う……闇魔法の呪文が混じっているようにも見えるわ」
ライナやカイルが壁の文字を覗き込むが、素人目にはほとんど意味が分からない。
ただ、禍々しい雰囲気を漂わせる文様があちこちに描かれていて、乾いた血痕のような跡すら見受けられた。
「うわ……なんか、本当に怪しい儀式が行われてたのかも。ここら辺、魔術的な封印とかないかな?」
リリスが警戒しながら奥を覗き込む。
カイルも背筋をぞわりとさせながら、小枝を鞄の中で握りしめた。
もし敵が出てきたら、すぐに対応できるようにしておきたい。
そのとき、建物の奥から足音のような音が微かに聞こえた。
ごとり、ごとり……と、床を踏み鳴らす硬いブーツの響き。
戦士の男が斧を構え、魔術師の女性が詠唱を準備する。
ライナは剣を抜き、カイルとエレーナも身構えた。
現れたのは、漆黒の甲冑を身に着けた男たち。
三、四人ほどが行列を成すように出てきた。
いずれも全身を黒い鎧で覆い、兜の奥からは冷酷な視線が覗いている。
「これは……まさか『暗黒騎士団』ってやつかしら?」
ライナが息を呑む。
かつて王国騎士団の内部に闇魔術を持ち込んだ裏切り者が集まり、新たな騎士団を結成した――そんな噂を聞いたことがある。
表向きは存在が否定されているが、闇に通じる者が集まっているとすれば、まさにここがその拠点の一部なのかもしれなかった。
闇の騎士団や教団の動き、教会内部の権力闘争、そして自分たちを狙った謎の暗殺者――。
どこかに通じる糸口があるはずと信じ、ギルドに寄ったり街の噂に耳を傾けたりする。
しかし、そんな努力にも関わらず、はっきりとした手がかりは得られないまま日が過ぎていった。
エレーナを狙う何者かは動きが止まったように見え、ライナが「逆に不気味ね……またいつ襲ってくるのか」と警戒を強める一方、カイルは焦りを募らせる。
そんな折、冒険者ギルド支部にやや不穏な依頼が掲示された。
「辺境に近い教会の廃墟で、怪しげな儀式の痕跡が発見された。調査と警備の依頼」
依頼内容を見たカイルたちは、一気に胸がざわつくのを感じた。
村を出る前からエレーナが口にしていた『教団の闇』と深く関わりがありそうだからだ。
「まさに『教団の残滓』って感じね……。辺境といっても、王都から馬車で数日ほど離れた場所だし、正規の騎士団が手を回しにくいんじゃない?」
ライナが依頼書を眺め、少し苦い顔をする。
エレーナも険しい面持ちで頷いた。
「ここに書かれている『古い教会の跡地』……もしかして、昔、教団が地方に布教のため建てた修道院かもしれないわ。長年放置されていたと聞くけど、闇の儀式をするにはうってつけの場所……」
「『闇の儀式』……か。最近も騎士団が絡む怪しい噂があちこちにあったし、ひょっとしてその跡地が拠点になっているのかもしれないよね」
カイルは大きく息をつく。
あまり気が進まないが、ここを調べればエレーナを狙う勢力の正体や目的に近づくかもしれない。
「どうする? この仕事、受けてみる? 報酬はそこそこ高いみたいだけど、危険な匂いもするよ」
「行こう。怖がってばかりじゃ、何も分からないもの」
エレーナが決然とした表情で答える。
ライナもカイルの方を見て軽く肩をすくめた。
「決まりね。私たちはあくまで『仕事』として引き受ける形にすれば、ギルドからのバックアップも多少は望めるし。闇勢力の手掛かりを探すにはうってつけよ」
さっそく受付で詳細を確認すると、同じ依頼に興味を持っている冒険者がもう数名いるらしい。
カイルたちはその仲間と合流し、馬車で移動する段取りを組むことになった。
もっとも、闇の儀式が行われるとしたら相当な危険が伴うし、行ってみなければ分からない不安要素も多い。
だが、こうでもしなければ前に進めない。
◇◇◇
出発前、ギルドの奥の訓練所で準備を整えていると、意外な顔がひょっこり姿を現した。
元王国騎士団副団長、ガレス・トゥルーシールドである。
「やはりお前たちも、あの廃墟の依頼に乗っかったか」
「ガレスさん……どうしてここに?」
カイルが驚くと、ガレスは苦笑して、訓練用の木剣を壁に立てかけながら答えた。
「俺は王都支部にも顔が利くからな。この依頼が出たときから気になっていて、調整ができれば自分も行こうと思っていたんだが……別件の指導役が残っていてな。大勢は動けんが、代わりに何人か信頼できる冒険者を向かわせる手はずになってる」
どうやらガレス自身は同行できないものの、ギルドの内部で連絡を取り合い、ある程度のサポートをしてくれるらしい。
「気をつけろよ。闇の儀式なんてものが本当に行われていたら、かなり厄介だ。下手に深入りするな。死にたくなければな」
「あはは……毎回その台詞ですね」
ライナは苦笑いするが、ガレスは真剣な眼差しを向けてくる。
「笑い事じゃないさ。俺のいた頃の騎士団がこんな動きを許すはずがないのに、今の騎士団はどうも……。いずれは何か大きな事件が起きかねん」
暗く重い声に、カイルも引き締まる思いがする。
もしかすると、これは序章に過ぎず、より大きな波乱が控えている――そんな予感を拭えないまま、三人は旅立ちの準備を終えるのだった。
◇◇◇
数日後。
馬車と徒歩を併用してようやく辿り着いたのは、古い街道沿いの小さな集落。
ここで一泊し、翌朝さらに半日ほど進んだ先に、問題の廃墟があるという。
同行する冒険者は六名。
カイルたち三人に加え、戦士タイプの中年男性と、その仲間らしき女性魔術師、そして―― 。
「おや、また会うとは奇遇だねぇ」
チャラチャラとした口調で手を振る少女。
黒髪のショートに革鎧姿の盗賊――リリス・ブライトハンドだ。
以前ギルドで値段交渉をしていた、あのちゃっかり屋だ。
「リリス……どうしてあんたがここに?」
ライナが少し警戒を滲ませながら尋ねると、リリスは悪びれずに笑う。
「だって、この依頼報酬が良いんだもの。闇の儀式だか何だか知らないけど、何かヤバそうだからこそギルドも大金を用意するんでしょ? 私の鼻がそう言ってるのよ」
「ほんと、金の匂いに敏感なのね……」
ライナは呆れ半分だが、リリスは得意げに腰に両手を当てて胸を張る。
「当然。盗賊が金に執着するのは常識でしょ。ま、あんたたちも私のスキルがあれば助かる場面があるはずよ。たとえば罠の解除とか、夜の見回りでの潜入調査とかね」
カイルは少し複雑な気分だが、リリスが盗賊として役立つというのは否定できない。
なにより、彼女がどんな動機であれ、一緒に依頼をこなす仲間である以上、互いの能力を最大限活かす方が得策だ。
◇◇◇
そして翌朝、一行は集落を出発し、夕刻近くになってようやく『目的の廃墟』が見える位置まで来た。
辺りには雑木林が広がり、ところどころに大きな岩が露出している。
かつての教会らしき建物は、すでに壁や屋根が崩れかけ、蔦が絡まっているのが遠目にも分かった。
「ここが……元・教団の修道院か。随分荒れてるわね」
ライナがつぶやく。
エレーナは案内役の戦士に尋ねる。
「ここ、ずっと放置されていたんですよね? 最近、ここを出入りする不審者の目撃情報があるとか……」
「ああ、そう聞いてる。夜な夜な明かりが漏れていたり、怪しい 詠唱の声が聞こえたり……って噂もあるんだが、近隣住民は怖くて近づけないそうだ」
戦士はそう言うと、大きな斧を抱え直し、厳しい視線を廃墟に向ける。
隣の女性魔術師は「怖いわねぇ」と気弱な冗談を口にする。
リリスは盗賊スキルを活かして周囲を偵察し、扉や窓の様子をチェックし始めた。
カイルたちも後に続くが、そこは薄暗く、不気味な雰囲気が漂っている。
まるで何かがこちらを監視しているかのような、嫌な圧迫感が空気に混じっていた。
◇◇◇
崩れかかった扉をこじ開け、中へ足を踏み入れると、元は礼拝堂だったとおぼしき大きな空間が目に入る。
奥の祭壇らしき場所には石像の一部が倒れ込み、壁には奇妙な文字が刻み込まれている。
エレーナは目にした瞬間、息を呑んだ。
「これ、古い教会の儀式に使われていた『聖典文字』と似てる。でも、ところどころ違う……闇魔法の呪文が混じっているようにも見えるわ」
ライナやカイルが壁の文字を覗き込むが、素人目にはほとんど意味が分からない。
ただ、禍々しい雰囲気を漂わせる文様があちこちに描かれていて、乾いた血痕のような跡すら見受けられた。
「うわ……なんか、本当に怪しい儀式が行われてたのかも。ここら辺、魔術的な封印とかないかな?」
リリスが警戒しながら奥を覗き込む。
カイルも背筋をぞわりとさせながら、小枝を鞄の中で握りしめた。
もし敵が出てきたら、すぐに対応できるようにしておきたい。
そのとき、建物の奥から足音のような音が微かに聞こえた。
ごとり、ごとり……と、床を踏み鳴らす硬いブーツの響き。
戦士の男が斧を構え、魔術師の女性が詠唱を準備する。
ライナは剣を抜き、カイルとエレーナも身構えた。
現れたのは、漆黒の甲冑を身に着けた男たち。
三、四人ほどが行列を成すように出てきた。
いずれも全身を黒い鎧で覆い、兜の奥からは冷酷な視線が覗いている。
「これは……まさか『暗黒騎士団』ってやつかしら?」
ライナが息を呑む。
かつて王国騎士団の内部に闇魔術を持ち込んだ裏切り者が集まり、新たな騎士団を結成した――そんな噂を聞いたことがある。
表向きは存在が否定されているが、闇に通じる者が集まっているとすれば、まさにここがその拠点の一部なのかもしれなかった。
0
あなたにおすすめの小説
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
防御力を下げる魔法しか使えなかった俺は勇者パーティから追放されたけど俺の魔法に強制脱衣の追加効果が発現したので世界中で畏怖の対象になりました
かにくくり
ファンタジー
魔法使いクサナギは国王の命により勇者パーティの一員として魔獣討伐の任務を続けていた。
しかし相手の防御力を下げる魔法しか使う事ができないクサナギは仲間達からお荷物扱いをされてパーティから追放されてしまう。
しかし勇者達は今までクサナギの魔法で魔物の防御力が下がっていたおかげで楽に戦えていたという事実に全く気付いていなかった。
勇者パーティが没落していく中、クサナギは追放された地で彼の本当の力を知る新たな仲間を加えて一大勢力を築いていく。
そして防御力を下げるだけだったクサナギの魔法はいつしか次のステップに進化していた。
相手の身に着けている物を強制的に剥ぎ取るという究極の魔法を習得したクサナギの前に立ち向かえる者は誰ひとりいなかった。
※小説家になろうにも掲載しています。
屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです(完結)
わたなべ ゆたか
ファンタジー
タムール大陸の南よりにあるインムナーマ王国。王都タイミョンの軍事訓練場で、ランド・コールは軍に入るための最終試験に挑む。対戦相手は、《ダブルスキル》の異名を持つゴガルン。
対するランドの持つ《スキル》は、左手から棘が一本出るだけのもの。
剣技だけならゴガルン以上を自負するランドだったが、ゴガルンの《スキル》である〈筋力増強〉と〈遠当て〉に翻弄されてしまう。敗北する寸前にランドの《スキル》が真の力を発揮し、ゴガルンに勝つことができた。だが、それが原因で、ランドは王都を追い出されてしまった。移住した村で、〝手伝い屋〟として、のんびりとした生活を送っていた。だが、村に来た領地の騎士団に所属する騎馬が、ランドの生活が一変する切っ掛けとなる――。チート系スキル持ちの主人公のファンタジーです。楽しんで頂けたら、幸いです。
よろしくお願いします!
(7/15追記
一晩でお気に入りが一気に増えておりました。24Hポイントが2683! ありがとうございます!
(9/9追記
三部の一章-6、ルビ修正しました。スイマセン
(11/13追記 一章-7 神様の名前修正しました。
追記 異能(イレギュラー)タグを追加しました。これで検索しやすくなるかな……。
スキルで最強神を召喚して、無双してしまうんだが〜パーティーを追放された勇者は、召喚した神達と共に無双する。神達が強すぎて困ってます〜
東雲ハヤブサ
ファンタジー
勇者に選ばれたライ・サーベルズは、他にも選ばれた五人の勇者とパーティーを組んでいた。
ところが、勇者達の実略は凄まじく、ライでは到底敵う相手ではなかった。
「おい雑魚、これを持っていけ」
ライがそう言われるのは日常茶飯事であり、荷物持ちや雑用などをさせられる始末だ。
ある日、洞窟に六人でいると、ライがきっかけで他の勇者の怒りを買ってしまう。
怒りが頂点に達した他の勇者は、胸ぐらを掴まれた後壁に投げつけた。
いつものことだと、流して終わりにしようと思っていた。
だがなんと、邪魔なライを始末してしまおうと話が進んでしまい、次々に攻撃を仕掛けられることとなった。
ハーシュはライを守ろうとするが、他の勇者に気絶させられてしまう。
勇者達は、ただ痛ぶるように攻撃を加えていき、瀕死の状態で洞窟に置いていってしまった。
自分の弱さを呪い、本当に死を覚悟した瞬間、視界に突如文字が現れてスキル《神族召喚》と書かれていた。
今頃そんなスキル手を入れてどうするんだと、心の中でつぶやくライ。
だが、死ぬ記念に使ってやろうじゃないかと考え、スキルを発動した。
その時だった。
目の前が眩く光り出し、気付けば一人の女が立っていた。
その女は、瀕死状態のライを最も簡単に回復させ、ライの命を救って。
ライはそのあと、その女が神達を統一する三大神の一人であることを知った。
そして、このスキルを発動すれば神を自由に召喚出来るらしく、他の三大神も召喚するがうまく進むわけもなく......。
これは、雑魚と呼ばれ続けた勇者が、強き勇者へとなる物語である。
※小説家になろうにて掲載中
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
転落貴族〜千年に1人の逸材と言われた男が最底辺から成り上がる〜
ぽいづん
ファンタジー
ガレオン帝国の名門貴族ノーベル家の長男にして、容姿端麗、眉目秀麗、剣術は向かうところ敵なし。
アレクシア・ノーベル、人は彼のことを千年に1人の逸材と評し、第3皇女クレアとの婚約も決まり、順風満帆な日々だった
騎士学校の最後の剣術大会、彼は賭けに負け、1年間の期限付きで、辺境の国、ザナビル王国の最底辺ギルドのヘブンズワークスに入らざるおえなくなる。
今までの貴族の生活と正反対の日々を過ごし1年が経った。
しかし、この賭けは罠であった。
アレクシアは、生涯をこのギルドで過ごさなければいけないということを知る。
賭けが罠であり、仕組まれたものと知ったアレクシアは黒幕が誰か確信を得る。
アレクシアは最底辺からの成り上がりを決意し、復讐を誓うのであった。
小説家になろうにも投稿しています。
なろう版改稿中です。改稿終了後こちらも改稿します。
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる