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第四章 逃がすつもりはないと言った。たとえ君を閉じ込めることになったとしても離すつもりは毛頭ない 2
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スイーティオとイクストバルは促されるまま目の前の家に入った。
そこは、外から見たよりも広い作りの家だった。
玄関の先に、リビングと釜戸のついたキッチンが見えた。
珍しそうに、家の中を見回していたイクストバルだったが、隣のスイーティオが小柄なローブの人物にまた飛びつかないように抑えることはやめなかった。
家の中に入った二人に、リビングにあるソファーに座るように勧めた後に、キッチンでお茶とお菓子を用意して二人の座るソファーとは反対側に座ってから深く被っていたローブのフードを取った。
そこには、昔スイーティオが贈った仮面を着けた愛しい少女がいた。
レインは、自分の家だと言うのに居心地が悪そうな様子で二人の様子を窺っていた。
スイーティオは、森に入る前までの荒れようが嘘のように、途端に機嫌を良くしてレインの座るソファーに移動した。
レインは、諦めたように座る位置をずらして、スイーティオが座れるようにスペースを作った。
それを見ていたイクストバルはため息を吐きながら思った。
(この二人はどうしてこんなにも想い合っているのに、くっつかないんだ?それが不思議でならない?)
イクストバルは、レインが消える前。スイーティオが足繁く公爵家に通っていた時に、護衛として付き従っていたのだ。
その時からイクストバルから見ても二人は、両思いなはずなのにお互いの気持が全然伝わっていないことにモヤモヤとしていたのだ。
しかし、今の二人は以前と違って少しお互いの心の距離が近くなっているように感じて、静かに見守ることに決めたのだ。
決めたのは良かったが、5年越しの再会と二週間ほどの別れから、スイーティオは馬鹿になっていた。
いつもは、仏頂面で近付く者皆切り伏せると言わんばかりの雰囲気を纏っているスイーティオだったが、今は5年前にも見たことのないような、デレッデレのひどい顔だった。
親友としての欲目抜きにしても、酷いデレ顔だった。
イクストバルは思った。
(人間は、本当に好きな人を前にすると、酷いデレ顔になるんだな。鼻の下が伸びている今の顔を他の人間に言ってもきっと信じてくれないだろう……。いや、陛下なら信じてくれるかも……。しかし、イケメンが台無しだな……)
そんなことを思っていると、レインが口を開いた。
「殿下……。ごめんなさい。でも、信じられなかったの。殿下が私のことを好きって言ってくれたことが……。だって、私はこんな醜い容姿だし、怖くて確認していないけど5年前よりも酷くなっているのが分かるの……。そんな、醜い私が殿下の側にいたら、殿下が周りの人に悪く言われるかも知れないと思うととても怖いの。私は、私が悪く言われるより、殿下が悪く言われることのほうが嫌なの!!」
5年前とは打って変わって、自分の気持を素直に話してくれるレインにスイーティオは感動して話の途中にも関わらず抱きしめた。
腕の中にある、確かの温もりに体中が歓喜した。もう絶対に離してやるものかと。
そして、5年前よりも柔らかい膨らみに、鼻の下を伸ばしてデレッとした表情になる。
抱きしめられていたレインはその、だらしないデレ顔に気が付かなかったが、向かい側のソファーに座るイクストバルはバッチリ見てしまったのだ。
そして、「嫌なものを見てしまった……」と小声で言ってから、顔を背けた。武士の情けならぬ、騎士の情けだった。
いつまでも抱きしめられることに焦ったレインは、スイーティオの背を叩いて離してくれるように訴えた。
「殿下、殿下……。もう離してください。もう逃げないから、それにここにいる理由もきちんと話すから」
そこは、外から見たよりも広い作りの家だった。
玄関の先に、リビングと釜戸のついたキッチンが見えた。
珍しそうに、家の中を見回していたイクストバルだったが、隣のスイーティオが小柄なローブの人物にまた飛びつかないように抑えることはやめなかった。
家の中に入った二人に、リビングにあるソファーに座るように勧めた後に、キッチンでお茶とお菓子を用意して二人の座るソファーとは反対側に座ってから深く被っていたローブのフードを取った。
そこには、昔スイーティオが贈った仮面を着けた愛しい少女がいた。
レインは、自分の家だと言うのに居心地が悪そうな様子で二人の様子を窺っていた。
スイーティオは、森に入る前までの荒れようが嘘のように、途端に機嫌を良くしてレインの座るソファーに移動した。
レインは、諦めたように座る位置をずらして、スイーティオが座れるようにスペースを作った。
それを見ていたイクストバルはため息を吐きながら思った。
(この二人はどうしてこんなにも想い合っているのに、くっつかないんだ?それが不思議でならない?)
イクストバルは、レインが消える前。スイーティオが足繁く公爵家に通っていた時に、護衛として付き従っていたのだ。
その時からイクストバルから見ても二人は、両思いなはずなのにお互いの気持が全然伝わっていないことにモヤモヤとしていたのだ。
しかし、今の二人は以前と違って少しお互いの心の距離が近くなっているように感じて、静かに見守ることに決めたのだ。
決めたのは良かったが、5年越しの再会と二週間ほどの別れから、スイーティオは馬鹿になっていた。
いつもは、仏頂面で近付く者皆切り伏せると言わんばかりの雰囲気を纏っているスイーティオだったが、今は5年前にも見たことのないような、デレッデレのひどい顔だった。
親友としての欲目抜きにしても、酷いデレ顔だった。
イクストバルは思った。
(人間は、本当に好きな人を前にすると、酷いデレ顔になるんだな。鼻の下が伸びている今の顔を他の人間に言ってもきっと信じてくれないだろう……。いや、陛下なら信じてくれるかも……。しかし、イケメンが台無しだな……)
そんなことを思っていると、レインが口を開いた。
「殿下……。ごめんなさい。でも、信じられなかったの。殿下が私のことを好きって言ってくれたことが……。だって、私はこんな醜い容姿だし、怖くて確認していないけど5年前よりも酷くなっているのが分かるの……。そんな、醜い私が殿下の側にいたら、殿下が周りの人に悪く言われるかも知れないと思うととても怖いの。私は、私が悪く言われるより、殿下が悪く言われることのほうが嫌なの!!」
5年前とは打って変わって、自分の気持を素直に話してくれるレインにスイーティオは感動して話の途中にも関わらず抱きしめた。
腕の中にある、確かの温もりに体中が歓喜した。もう絶対に離してやるものかと。
そして、5年前よりも柔らかい膨らみに、鼻の下を伸ばしてデレッとした表情になる。
抱きしめられていたレインはその、だらしないデレ顔に気が付かなかったが、向かい側のソファーに座るイクストバルはバッチリ見てしまったのだ。
そして、「嫌なものを見てしまった……」と小声で言ってから、顔を背けた。武士の情けならぬ、騎士の情けだった。
いつまでも抱きしめられることに焦ったレインは、スイーティオの背を叩いて離してくれるように訴えた。
「殿下、殿下……。もう離してください。もう逃げないから、それにここにいる理由もきちんと話すから」
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