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第十三話
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私の名前はファイ。
意志薄弱で快楽に弱い人間だったことを初めて知った。
いやいやいや!
クロスのエロテクがすごいんだよ!!
そうじゃなくちゃおかしい!!
なんだあれは?
今まで長いこと生きてきたが初めてのことに何の抵抗も出来なかった……。
おかしい……。
だって……。
だって、私が番をリードして、あれこれそれこれする予定……。
うそです。
確かに昔、クロスが生まれる前。
私がだいぶ若い時に、桃色なことを考えた時期もあった。
あったが、ここまでドピンクじゃなかったからな!
バイパーなのに、バイパーのことを知らな過ぎた弊害がここにきて私を困らせた。
血を吸うためにいやらしい雰囲気になるんだと、そう思っていたのに、全然血を吸いたいとか思う余裕なんてなかった。
ただただ気持ちいいとしか考えられずに、体が快楽に蕩けただけだった……。
そんなことを考えながら私が目を覚ます。
当然のような顔でクロスは私を抱きしめた状態で眠っていた。
前回の出会いでは起こらなかった出来事。
知らないクロスの表情。
知っている感触。
知っている匂い。
今度こそクロスの未来を私が守らなければと強く思う。
クロスの寝顔を見ながら、何が駄目だったのかを考える。
「おはよう……。ファイ。好きだ」
そう言いながら目覚めたクロスは、私をぎゅっと抱きしめる。
「おはよう。私も……。好きだよ」
私の素直な言葉にクロスは大人びた表情を一瞬だけ浮かべた。
だけど、すぐにその表情は消え、艶っぽい表情へと変わる。
「出会ったばかりですぐにこんなことしてアレだけど、僕は本気でファイのこと愛している。この出会いは運命だと僕は感じている」
「運命……。そう……かも知れないな」
番から逃げたのに番に見つけてもらえた私は幸運なのだろう。
だからこそ、怖かった。
私のせいでクロスを死なせてしまう可能性があることが。
そして、このままではクロスは数か月で死んでしまうことが。
前回失敗したのは命の譲渡。
それならば、正式な番契約ならばクロスの寿命のリミットを外せるのではないか?
番契約はバイパーの寿命のリミットを外し、本来の寿命を番と共有することが出来るらしいのだ。
それならクロスの寿命も何とかできるのでは?
何もしなければクロスは私より先に逝ってしまう。
そんなのは嫌だ。
だが、私に出来るのだろうか?
番を殺さずに血を飲み、血を与えることが……。
前回は初めて口にした血の味に酔って加減が出来なかった。
それもあって、失敗したと考えるのが妥当だろう。
腹は決まった。
「クロス……。大切な話がある。聞いてくれるか?」
私がそう問いかけると、クロスはゆっくりと頷く。
身を起こそうとしたがクロスによってそれは止められる。
「このまま、抱き合ったまま聞きたい」
そうお願いされれば私に断る理由はなかった。
私は、クロスの腕に抱きしめられた状態で話し出す。
「私は自分のことをバイパーだと言ったが、まだ伝えていないことがひとつある」
「うん」
「バイパーには、その半身といえる存在がいる。それが番だ。バイパーの寿命は百までと決められているが、その寿命のリミットを外す方法がひとつだけある。それは、番の存在だ。番と契約することで、完全なバイパーとなる。そうすると、寿命のリミットが外れて、本来の寿命を取り戻すんだ」
「うん」
「クロスは……。クロスは私の半身。私の番なんだ。私と……私と死ぬまで一緒にいてくれないかな? 私と番契約をして、命が尽きるその時まで傍にいてくれ。お願いだ。私を置いて死なないでくれ……」
最後は縋るように懇願していた。
そんな私をクロスは優しく抱きしめてくれた。
「うん。だけど、僕もファイに言わなければいけないことがあるんだ」
「ああ」
ああ、知ってるよ。
君の命のこと。
でも大丈夫。私が何とかしてみせる。
今度こそ失敗なんてしない……。
あれ?
何かが引っ掛かる……。
だけど、その答えはわからなかった。
だが、それでも私はクロスとの未来を掴んでみせると、強く決意する。
意志薄弱で快楽に弱い人間だったことを初めて知った。
いやいやいや!
クロスのエロテクがすごいんだよ!!
そうじゃなくちゃおかしい!!
なんだあれは?
今まで長いこと生きてきたが初めてのことに何の抵抗も出来なかった……。
おかしい……。
だって……。
だって、私が番をリードして、あれこれそれこれする予定……。
うそです。
確かに昔、クロスが生まれる前。
私がだいぶ若い時に、桃色なことを考えた時期もあった。
あったが、ここまでドピンクじゃなかったからな!
バイパーなのに、バイパーのことを知らな過ぎた弊害がここにきて私を困らせた。
血を吸うためにいやらしい雰囲気になるんだと、そう思っていたのに、全然血を吸いたいとか思う余裕なんてなかった。
ただただ気持ちいいとしか考えられずに、体が快楽に蕩けただけだった……。
そんなことを考えながら私が目を覚ます。
当然のような顔でクロスは私を抱きしめた状態で眠っていた。
前回の出会いでは起こらなかった出来事。
知らないクロスの表情。
知っている感触。
知っている匂い。
今度こそクロスの未来を私が守らなければと強く思う。
クロスの寝顔を見ながら、何が駄目だったのかを考える。
「おはよう……。ファイ。好きだ」
そう言いながら目覚めたクロスは、私をぎゅっと抱きしめる。
「おはよう。私も……。好きだよ」
私の素直な言葉にクロスは大人びた表情を一瞬だけ浮かべた。
だけど、すぐにその表情は消え、艶っぽい表情へと変わる。
「出会ったばかりですぐにこんなことしてアレだけど、僕は本気でファイのこと愛している。この出会いは運命だと僕は感じている」
「運命……。そう……かも知れないな」
番から逃げたのに番に見つけてもらえた私は幸運なのだろう。
だからこそ、怖かった。
私のせいでクロスを死なせてしまう可能性があることが。
そして、このままではクロスは数か月で死んでしまうことが。
前回失敗したのは命の譲渡。
それならば、正式な番契約ならばクロスの寿命のリミットを外せるのではないか?
番契約はバイパーの寿命のリミットを外し、本来の寿命を番と共有することが出来るらしいのだ。
それならクロスの寿命も何とかできるのでは?
何もしなければクロスは私より先に逝ってしまう。
そんなのは嫌だ。
だが、私に出来るのだろうか?
番を殺さずに血を飲み、血を与えることが……。
前回は初めて口にした血の味に酔って加減が出来なかった。
それもあって、失敗したと考えるのが妥当だろう。
腹は決まった。
「クロス……。大切な話がある。聞いてくれるか?」
私がそう問いかけると、クロスはゆっくりと頷く。
身を起こそうとしたがクロスによってそれは止められる。
「このまま、抱き合ったまま聞きたい」
そうお願いされれば私に断る理由はなかった。
私は、クロスの腕に抱きしめられた状態で話し出す。
「私は自分のことをバイパーだと言ったが、まだ伝えていないことがひとつある」
「うん」
「バイパーには、その半身といえる存在がいる。それが番だ。バイパーの寿命は百までと決められているが、その寿命のリミットを外す方法がひとつだけある。それは、番の存在だ。番と契約することで、完全なバイパーとなる。そうすると、寿命のリミットが外れて、本来の寿命を取り戻すんだ」
「うん」
「クロスは……。クロスは私の半身。私の番なんだ。私と……私と死ぬまで一緒にいてくれないかな? 私と番契約をして、命が尽きるその時まで傍にいてくれ。お願いだ。私を置いて死なないでくれ……」
最後は縋るように懇願していた。
そんな私をクロスは優しく抱きしめてくれた。
「うん。だけど、僕もファイに言わなければいけないことがあるんだ」
「ああ」
ああ、知ってるよ。
君の命のこと。
でも大丈夫。私が何とかしてみせる。
今度こそ失敗なんてしない……。
あれ?
何かが引っ掛かる……。
だけど、その答えはわからなかった。
だが、それでも私はクロスとの未来を掴んでみせると、強く決意する。
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