私の番がスパダリだった件について惚気てもいいですか?

バナナマヨネーズ

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第十四話

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 私の名前はファイ。
 番であるクロスと向き合うと決めた。
 どんな困難にだって、クロスとなら立ち向かえると今なら確信できる。
 
「僕の二次性はサクフィスで、サクフィスは生まれた時に自分のことを知るんだ。サクフィスが魔物を惹きつける理由だったり、短命な事だったり。つまり僕が言いたいのは、短い間でもファイと一緒にいたいってことだ」

「そんなこと許さない。私はクロスと生涯を供にする。だから、私を信じて、私と番契約に応じてほしい」

「僕でいいなら」

「クロスがいいんだ」

「そっか……。うん。僕がいいんだ……。へへっ」

「クロスも私でいいのか? 嫌だと言ってももう離してやれないから、覚悟してくれよ」

「僕だって、ファイがいい。ファイ以外なんていらない」

 私を抱きしめるクロスの甘い香りを吸い込んだ。
 そして、私はクロスとの番契約をする。
 
「なぁ、番契約の前にだな……」

 そう言ったクロスは、私に硬いものを押し付けて、申し訳なさそうにする。
 
「我慢できなさそうなんだが……」

「ははっ!」

 可笑しくて、愛おしくて。
 私はクロスを受け入れていた。
 
「いいよ」

 ただそれだけ伝えると、クロスは噛みつくようなキスで私を翻弄した。
 
 合わさったところからお互いの境界線が溶けてひとつになってしまいそうだった。
 私の体はすぐにさっきの熱を取り戻していた。
 肉のない私の胸を美味しそうに舐めるクロスが愛おしくて、堪らなかった。
 クロスは私の胸を吸ったり、噛んだりしながら、ゆっくりと腹をなでる。
 へその周りを指先で触れた後、ゆっくりとさらに下の方に手を伸ばす。
 薄い茂みの中にある私のちんちんにたどり着いたクロスの手によって、わたしのソレは少しずつ勃ちあがっていく。
 
 緩く扱かれると、免疫のない私のちんちんはすぐに吐精した。
 クロスの手に吐き出したそれを尻に塗られた私は情けない声を上げてしまう。
 
「なっ……」
 
 ぬちゅっ。にちゅっ。

「大丈夫だから。ファイは僕に身を任せてくれれば、僕がファイを気持ちよくしてあげるから。何も心配しないで。ほら、力を抜いて」

 そう言ったクロスは、私を安心させるような優しいキスをする。
 
 ぬちゅ、くにゅ。つぷっ。
 
 尻を撫でる手が、気が付いた時には尻の穴に触れたのだ。
 あまりのことに私は情けない顔でクロスに縋りついていたと思う。
 クロスは私の顔にキスの雨を降らせて言うのだ。
 
「大丈夫。大丈夫だから。男同士はここで繋がるんだ」

 くにくにと尻の穴を撫でた指は、ゆっくりと中に侵入してきた。
 つぷっ。
 解すような手つきでゆっくりと侵入する指に私は身を硬くさせる。

「大丈夫。ほら、痛くないだろ?」

 クロスはそう言って、私の尻穴を解しながらちんちんをやわやわと握ってくる。
 前の刺激で、尻の穴への警戒心が緩んだ。
 
 くちゅ、にちゅ。ずぽっ、くちゅ。
 
 ゆっくりと解すように、前と後ろを刺激されているうちに、腹の奥に何とも言えない感覚が生まれていた。
 むず痒いような、不思議な感覚だ。
 
「そろそろかな?」

 クロスがそういった次の瞬間だった。
 ぐっと侵入を果たしたクロスの指にある一点を突かれた私は喉を逸らしてあられもない声を上げてしまう。
 
「ひぐっ!!」

「ふふ。ファイのいいとろあったね」

 クロスは、楽しそうに何度も私が反応した場所を突く。
 
 ぐちゅぐちゅっ!!
 ぬちゃ!!
 
「あっあっ……ああああ!! な、な……?!」

「ファイ。覚えて、これがお前の気持ちいい場所だよ」

「ひぐっ!! あああっ!! っんん!!」

「いっぱい射精たな。じゃぁ、そろそろ、僕も」

 そう言ったクロスは私の腹にガチガチに勃ちあがったちんちんを擦り付けて艶っぽく笑うのだ。
 
 
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