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第十五・五話
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僕の名前はクロス。
愛する人のために何十回、何百回と時間を繰り返してきた。
僕はいつも失敗してファイを失ったところで記憶を取り戻しては、時間を巻き戻ることを繰り返していた。
何度やっても記憶を保持したまま時間を遡ることが出来なかった。
記憶を取り戻すのはいつも失敗した後だ。
何が駄目だったのかわかっても、記憶を保持できない僕は何度も、何度も間違ってしまう。
だけど、その繰り返しのおかげで、少しずつ未来は変わっていった。
前回の僕がその答えにたどり着くまで、何度も繰り返した過去も時間も無駄な事なんて何もなかったんだと、そう思えた。
前回の僕の最後は、ファイの方の記憶を保持する魔術を完成させたのだ。
ファイからもらったのは寿命だけではなく、その強大な力も与えられたのだ。
一番初めの僕は、貰った力で時間を巻き戻すことを考えつき、それを執念で実行した。
何度も失敗を繰り返し、何度ファイを失っても、僕は諦めることなんてできなかった。
ファイを知ってしまったから。
ファイの不器用なやさしさ、弱いところ、抜けているところ。
慎重なのかと思えば、大雑把で、永く生きているのに初心なところ。
すべてが愛おしかった。
ファイとの未来がどうしても欲しかった僕は、何度も何度も時間を巻き戻した。
どんな道筋をたどっても、最終的にファイが僕に命を譲渡して、ファイだけが死んでしまう。
ファイがいない世界なんて、僕には不要だった。
数えきれないほどの繰り返しの果てに、奇跡は起こった。
これから先、僕に時間を巻き戻す力はないだろう。
それでも、僕とファイで掴んだ、二人の未来に後悔なんてなかった。
あるのは、真っ白な二人の道筋だけだ。
「ファイ……。ありがとう、僕たちの運命を変えてくれて、ファイ。もう絶対に何があっても放してなんかやらないから覚悟してくれよな?」
気を失っている愛おしいファイにそう言って触れるだけのキスをする。
柔らかく、甘いキスに僕はようやく安堵の息を吐く。
愛する人のために何十回、何百回と時間を繰り返してきた。
僕はいつも失敗してファイを失ったところで記憶を取り戻しては、時間を巻き戻ることを繰り返していた。
何度やっても記憶を保持したまま時間を遡ることが出来なかった。
記憶を取り戻すのはいつも失敗した後だ。
何が駄目だったのかわかっても、記憶を保持できない僕は何度も、何度も間違ってしまう。
だけど、その繰り返しのおかげで、少しずつ未来は変わっていった。
前回の僕がその答えにたどり着くまで、何度も繰り返した過去も時間も無駄な事なんて何もなかったんだと、そう思えた。
前回の僕の最後は、ファイの方の記憶を保持する魔術を完成させたのだ。
ファイからもらったのは寿命だけではなく、その強大な力も与えられたのだ。
一番初めの僕は、貰った力で時間を巻き戻すことを考えつき、それを執念で実行した。
何度も失敗を繰り返し、何度ファイを失っても、僕は諦めることなんてできなかった。
ファイを知ってしまったから。
ファイの不器用なやさしさ、弱いところ、抜けているところ。
慎重なのかと思えば、大雑把で、永く生きているのに初心なところ。
すべてが愛おしかった。
ファイとの未来がどうしても欲しかった僕は、何度も何度も時間を巻き戻した。
どんな道筋をたどっても、最終的にファイが僕に命を譲渡して、ファイだけが死んでしまう。
ファイがいない世界なんて、僕には不要だった。
数えきれないほどの繰り返しの果てに、奇跡は起こった。
これから先、僕に時間を巻き戻す力はないだろう。
それでも、僕とファイで掴んだ、二人の未来に後悔なんてなかった。
あるのは、真っ白な二人の道筋だけだ。
「ファイ……。ありがとう、僕たちの運命を変えてくれて、ファイ。もう絶対に何があっても放してなんかやらないから覚悟してくれよな?」
気を失っている愛おしいファイにそう言って触れるだけのキスをする。
柔らかく、甘いキスに僕はようやく安堵の息を吐く。
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