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第六話
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ミハエルが突如として噴き出した鼻血が止まったころ、シュミットもだいぶ冷静さを取り戻していた。
「はぁ~。全く、可愛いシユニナにお前の鼻血が付かなくて良かったよ。ああ、だがな。いくら今のシユニナが男になったからと言って、気軽に抱き着くんじゃない!」
「……? シユンがなんだって?」
「だから、気軽に抱き着くなと言ったんだ!」
「その前だ」
「ん? 何度も言わせるな。俺だって、どんなシユニナでも愛せるが、可愛い妹が突然、男になってしまって……。だが、そんなシユニナでも妹として俺は愛し続けるんだ!!」
「…………まて……。いや、何でもない……」
「なんだ、おかしな奴め? ところでだな、シユニナがこうなってしまった以上、婚約は解消したほうが―――」
婚約は解消した方がいいとシュミットが最後まで言う前に、ミハエルはその言葉を否定していた。
「解消はしない。シユンは、俺の大切な婚約者だ。次期を見て結婚もする」
「えっ? それは無理だ!」
「何がだ?」
「えっ? 無理だろう?」
「無理なものか。今のシユンがどうであれ、書類上、何の問題もないだろう?」
「…………」
そう言い切るミハエルにその場にいた全員が驚いていたが、アガート伯爵と夫人は嬉々として声を上げていた。
「ああ、ミハエル君。ありがとう!」
「キャー! 愛は性別を超えるのね!!」
「ちょっ、父上? 母上?」
両親の意外にも柔軟な考え方にシュミットが抵抗するが無駄だった。
「シュミット。よく聞きなさい。シユニナは、書類上は女の子なのよ? だから何も問題なんてないのよ?」
「ああ。性別なんて些細なものだ。二人が幸せならな」
「えぇぇ……」
あまりのショックから現実逃避してしまった両親に呆れたような声を上げつつも、シユニナが良ければ他は何でもいいシュミットは、シユニナの気持ちを聞く。
「父上と母上はこう言っているが……。シユニナは、どうしたい? 俺は、何があってもシユニナの味方だからな」
シュミットにそう問われたシユニナは、少し悩んだ後に首を振っていた。
「婚約は解消してください。書類上は問題なくても、それ以外は問題大有りです……」
「分かった。そいうことで、ミハエルは婚約解消に同意してくれないか?」
「嫌だね」
「おっ、お前」
力強く嫌だと宣言したミハエルは、シユニナの手を取って言うのだ。
「俺は、シユニナと結婚したい」
駄目か? とシュンとした表情で見つめられたシユニナは、ミハエルの考えを悟って瞳を輝かせていた。
(なるほど。ミーシャは、やっぱり男色家なのね。だから、書類上女の私とこのまま婚約関係を続けて、カモフラージュするつもりなのね! 大好きなミーシャの役に立てるチャンスだわ。仮初の婚約者として、ミーシャのために頑張る! それに仮初だとは言え、婚約者の立場があれば傍に居られる! うん。一石二鳥な作戦だわ!)
「わかった。このまま婚約関係は当分続けます」
「よかった……。ありがとう、シユン」
こうして、勝手にミハエルのカモフラージュ婚約者となることを決意したシユニナ。
しかし、この時点でいろいろと矛盾が発生していたがそれにシユニナは、まったく気が付いていなかった。
大好きなミハエルのために男になることと、ミハエルのために男になった自分がカモフラージュの婚約者になること。この二つの矛盾に気が付かないまま、シユニナは知ってしまうのだ。
ミハエルの本当の思惑とその想いを。
「はぁ~。全く、可愛いシユニナにお前の鼻血が付かなくて良かったよ。ああ、だがな。いくら今のシユニナが男になったからと言って、気軽に抱き着くんじゃない!」
「……? シユンがなんだって?」
「だから、気軽に抱き着くなと言ったんだ!」
「その前だ」
「ん? 何度も言わせるな。俺だって、どんなシユニナでも愛せるが、可愛い妹が突然、男になってしまって……。だが、そんなシユニナでも妹として俺は愛し続けるんだ!!」
「…………まて……。いや、何でもない……」
「なんだ、おかしな奴め? ところでだな、シユニナがこうなってしまった以上、婚約は解消したほうが―――」
婚約は解消した方がいいとシュミットが最後まで言う前に、ミハエルはその言葉を否定していた。
「解消はしない。シユンは、俺の大切な婚約者だ。次期を見て結婚もする」
「えっ? それは無理だ!」
「何がだ?」
「えっ? 無理だろう?」
「無理なものか。今のシユンがどうであれ、書類上、何の問題もないだろう?」
「…………」
そう言い切るミハエルにその場にいた全員が驚いていたが、アガート伯爵と夫人は嬉々として声を上げていた。
「ああ、ミハエル君。ありがとう!」
「キャー! 愛は性別を超えるのね!!」
「ちょっ、父上? 母上?」
両親の意外にも柔軟な考え方にシュミットが抵抗するが無駄だった。
「シュミット。よく聞きなさい。シユニナは、書類上は女の子なのよ? だから何も問題なんてないのよ?」
「ああ。性別なんて些細なものだ。二人が幸せならな」
「えぇぇ……」
あまりのショックから現実逃避してしまった両親に呆れたような声を上げつつも、シユニナが良ければ他は何でもいいシュミットは、シユニナの気持ちを聞く。
「父上と母上はこう言っているが……。シユニナは、どうしたい? 俺は、何があってもシユニナの味方だからな」
シュミットにそう問われたシユニナは、少し悩んだ後に首を振っていた。
「婚約は解消してください。書類上は問題なくても、それ以外は問題大有りです……」
「分かった。そいうことで、ミハエルは婚約解消に同意してくれないか?」
「嫌だね」
「おっ、お前」
力強く嫌だと宣言したミハエルは、シユニナの手を取って言うのだ。
「俺は、シユニナと結婚したい」
駄目か? とシュンとした表情で見つめられたシユニナは、ミハエルの考えを悟って瞳を輝かせていた。
(なるほど。ミーシャは、やっぱり男色家なのね。だから、書類上女の私とこのまま婚約関係を続けて、カモフラージュするつもりなのね! 大好きなミーシャの役に立てるチャンスだわ。仮初の婚約者として、ミーシャのために頑張る! それに仮初だとは言え、婚約者の立場があれば傍に居られる! うん。一石二鳥な作戦だわ!)
「わかった。このまま婚約関係は当分続けます」
「よかった……。ありがとう、シユン」
こうして、勝手にミハエルのカモフラージュ婚約者となることを決意したシユニナ。
しかし、この時点でいろいろと矛盾が発生していたがそれにシユニナは、まったく気が付いていなかった。
大好きなミハエルのために男になることと、ミハエルのために男になった自分がカモフラージュの婚約者になること。この二つの矛盾に気が付かないまま、シユニナは知ってしまうのだ。
ミハエルの本当の思惑とその想いを。
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