探偵注文所

八雲 銀次郎

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ファイルXIII:総力戦

#14

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 「どうやって、調べるんですか?また、実採さんに…。」
 「いや、今回はもっと賢い子にやって貰います。」
 「賢い子?」
 ホームズのアマキ班に在籍しているメンバーは、大体が知能指数が高い。それ以外の班でも、専門的な分野に限っては、かなり頭が切れる人もいる。その中から、“賢い子”と言われると、違和感を覚えてしまう…。
 「ウチには、もう一人、資料の取りまとめが、得意な人が居ます。まぁ、“人”というよりは、猫なんですけどね。」
 「猫って、もしかして…。」
 ホームズには、色々な探偵グッズや通信機器、システム、車両等を駆使して、依頼を遂行していく。その一つに、相沢さんが主に所有している、“きなこ”という、AIが存在する。そのAIの機能は、相沢さんが、自由にカスタマイズしているため、スマホなんかに搭載されている、AIとは文字通り、格が違う。
 先程の立て籠もり事件にても、その力を遺憾なく発揮し、我々警察もその恩恵に肖り、事件解決に漕ぎつけた。
 その機能は、ハッキングは勿論、ホームズの基本システムの復旧、データの解析、メンバーのサポート等々…。
 京子さん曰く、人間のアシスタントより、かなり役に立つらしく、メンバーそれぞれが、重宝しているらしい…。
 例えば、宮間さんなら、事務所の空調の管理や、スケジュールの伝達、メンバーの位置情報などで活用しているらしい。
 「なるほど…。確かにAIを使えば、大量の資料でも、簡単に纏めてくれそうですね。」
 「そう言う事。という訳で、頼んだよ、ソウ君?」
 『…。』
 京子さんは、マイクに向かってそう言ったのだが、返答がない…。
 「聞こえてる?」
 『…。』
 「…。」
 『反応してやれよ…。』
 ツチヤさんの声が、そう聞こえた瞬間、京子さんの額の血管が、切れる様な音が聞こえた気がした…。
 「ああそうですか!今度女の子紹介してって、行って来ても、無視するからね!」
 『おいおい、それは勘弁してくれ…。』
 漸く、相沢さんが口を開いた。
『取り敢えず、資料を映像で良いから収めてくれ、後は、勝手に集計してくれるから。』
 「その一言が、何で簡単に出てこないのよ!」
 『仕方ないだろ…。俺もきなこも忙しいんだから…。』
 「だったら、メッセージか何か送ればいいでしょ?大体ね…。」
 京子さんが、マイク越しに説教をし始めたとき、『始まった…。』と誰かが、イヤホン越しに呟いた…。
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