221 / 309
14章:四人の約束
#2-7
しおりを挟む
私は、寧々と、客室の片付けをした。片付けと言っても、ごみ箱を空にしたり、シーツを交換前のシーツを剥いだりする程度、本格的な、掃除は、咲子さんが、戻ってから、行う予定だ。
「へぇ、客室って、こんな感じなんだ…。」
寧々が、感心した様に、部屋を見て回った。旅館と言えど、少しビジネスホテルの客室に、近い感覚だ。
「ここは、別名、“洋室館”だから、ベッドを基調とした、ホテルの様な、客室が、あるのが、特徴。ビジホと違うのは、部屋の大きさ位かな。」
私自身、ビジネスホテルという所に、泊まったことが無いため、写真や、画像でしか、見たことが無いが、この部屋は、私が、見てきた、どの写真の部屋より、一回りも、二回りも、大きい。
更に、この一角の部屋には、室内露天風呂が完備されている為、より一層、贅沢を、寄せ集めた、客室になっている。
「この部屋、一泊幾らくらいなんだろ…。」
「確か、安くて、1.5万くらいだったはず…。」
「イチゴーか…。私たち学生には、厳しいね…。」
そう寧々は、呟いた時だった。
「香織ちゃん!替えのタオルとか、シーツ、此処に置いておくから、この部屋任せて良い?やり方は、全然変わってないから!」
咲子さんが、入り口の方から、顔を覗かせ、近くにあった、棚の上に、“いつも”のセットを、置いた。
「分かりました。やっておきます。」
「お願いね。」
私は、そのセットを、シーツを剥いだばかりの、ベッドの上に置いた。
「取り敢えず、浴室の掃除からしよう。床とか、乾くまで、時間がかかるから、最初にやるのが、セオリーかな?」
私が、寧々にそう言うと、彼女は、「りょーかい」と答え、作業に移った。
西館は、東館や本館と比べ、客室の数は、少ないが、3~6人部屋の様に、割と、広めの和室が、多いのが、特徴だ。長期休暇のシーズンになると、家族連れの客が、多くなる。
だから、この時期、一番の稼ぎ頭の、館でもある。
「和室は、洋室と違って、布団の上げ下げがあるから、待機している、中居の数も、多いの。だから、こういった、スタッフ専用の通路や、エレベーターも広かったりする。」
「へぇ、私、こういう所入るの、初めて…。」
私は、もう見慣れたが、普通の人は、何かの体験学習みたいなものが無い限り、こういう、旅館の裏側なんて、入る機会は、無いだろう…。
「取り敢えず、掃除が終わっている、部屋に、アメニティとか、タオルの追加とか、していこうか。和室は、特に、インスタントのお茶とか、コーヒーとか切れていること多いから、多めに、持って行こう。」
彩は、頷き、棚にある、アメニティグッズを、それぞれ取り出した。
だが、一番上にある、ヘアブラシは、取れない様だった…。
「へぇ、客室って、こんな感じなんだ…。」
寧々が、感心した様に、部屋を見て回った。旅館と言えど、少しビジネスホテルの客室に、近い感覚だ。
「ここは、別名、“洋室館”だから、ベッドを基調とした、ホテルの様な、客室が、あるのが、特徴。ビジホと違うのは、部屋の大きさ位かな。」
私自身、ビジネスホテルという所に、泊まったことが無いため、写真や、画像でしか、見たことが無いが、この部屋は、私が、見てきた、どの写真の部屋より、一回りも、二回りも、大きい。
更に、この一角の部屋には、室内露天風呂が完備されている為、より一層、贅沢を、寄せ集めた、客室になっている。
「この部屋、一泊幾らくらいなんだろ…。」
「確か、安くて、1.5万くらいだったはず…。」
「イチゴーか…。私たち学生には、厳しいね…。」
そう寧々は、呟いた時だった。
「香織ちゃん!替えのタオルとか、シーツ、此処に置いておくから、この部屋任せて良い?やり方は、全然変わってないから!」
咲子さんが、入り口の方から、顔を覗かせ、近くにあった、棚の上に、“いつも”のセットを、置いた。
「分かりました。やっておきます。」
「お願いね。」
私は、そのセットを、シーツを剥いだばかりの、ベッドの上に置いた。
「取り敢えず、浴室の掃除からしよう。床とか、乾くまで、時間がかかるから、最初にやるのが、セオリーかな?」
私が、寧々にそう言うと、彼女は、「りょーかい」と答え、作業に移った。
西館は、東館や本館と比べ、客室の数は、少ないが、3~6人部屋の様に、割と、広めの和室が、多いのが、特徴だ。長期休暇のシーズンになると、家族連れの客が、多くなる。
だから、この時期、一番の稼ぎ頭の、館でもある。
「和室は、洋室と違って、布団の上げ下げがあるから、待機している、中居の数も、多いの。だから、こういった、スタッフ専用の通路や、エレベーターも広かったりする。」
「へぇ、私、こういう所入るの、初めて…。」
私は、もう見慣れたが、普通の人は、何かの体験学習みたいなものが無い限り、こういう、旅館の裏側なんて、入る機会は、無いだろう…。
「取り敢えず、掃除が終わっている、部屋に、アメニティとか、タオルの追加とか、していこうか。和室は、特に、インスタントのお茶とか、コーヒーとか切れていること多いから、多めに、持って行こう。」
彩は、頷き、棚にある、アメニティグッズを、それぞれ取り出した。
だが、一番上にある、ヘアブラシは、取れない様だった…。
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
やさしいキスの見つけ方
神室さち
恋愛
諸々の事情から、天涯孤独の高校一年生、完璧な優等生である渡辺夏清(わたなべかすみ)は日々の糧を得るために年齢を偽って某所風俗店でバイトをしながら暮らしていた。
そこへ、現れたのは、天敵に近い存在の数学教師にしてクラス担任、井名里礼良(いなりあきら)。
辞めろ辞めないの押し問答の末に、井名里が持ち出した賭けとは?果たして夏清は平穏な日常を取り戻すことができるのか!?
何て言ってても、どこかにある幸せの結末を求めて突っ走ります。
こちらは2001年初出の自サイトに掲載していた小説です。完結済み。サイト閉鎖に伴い移行。若干の加筆修正は入りますがほぼそのままにしようと思っています。20年近く前に書いた作品なのでいろいろ文明の利器が古かったり常識が若干、今と異なったりしています。
20年くらい前の女子高生はこんな感じだったのかー くらいの視点で見ていただければ幸いです。今はこんなの通用しない! と思われる点も多々あるとは思いますが、大筋の変更はしない予定です。
フィクションなので。
多少不愉快な表現等ありますが、ネタバレになる事前の注意は行いません。この表現ついていけない…と思ったらそっとタグを閉じていただけると幸いです。
当時、だいぶ未来の話として書いていた部分がすでに現代なんで…そのあたりはもしかしたら現代に即した感じになるかもしれない。
結婚する事に決めたから
KONAN
恋愛
私は既婚者です。
新たな職場で出会った彼女と結婚する為に、私がその時どう考え、どう行動したのかを書き記していきます。
まずは、離婚してから行動を起こします。
主な登場人物
東條なお
似ている芸能人
○原隼人さん
32歳既婚。
中学、高校はテニス部
電気工事の資格と実務経験あり。
車、バイク、船の免許を持っている。
現在、新聞販売店所長代理。
趣味はイカ釣り。
竹田みさき
似ている芸能人
○野芽衣さん
32歳未婚、シングルマザー
医療事務
息子1人
親分(大島)
似ている芸能人
○田新太さん
70代
施設の送迎運転手
板金屋(大倉)
似ている芸能人
○藤大樹さん
23歳
介護助手
理学療法士になる為、勉強中
よっしー課長
似ている芸能人
○倉涼子さん
施設医療事務課長
登山が趣味
o谷事務長
○重豊さん
施設医療事務事務長
腰痛持ち
池さん
似ている芸能人
○田あき子さん
居宅部門管理者
看護師
下山さん(ともさん)
似ている芸能人
○地真央さん
医療事務
息子と娘はテニス選手
t助
似ている芸能人
○ツオくん(アニメ)
施設医療事務事務長
o谷事務長異動後の事務長
ゆういちろう
似ている芸能人
○鹿央士さん
弟の同級生
中学テニス部
高校陸上部
大学帰宅部
髪の赤い看護師
似ている芸能人
○田來未さん
准看護師
ヤンキー
怖い
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる