(完結)クリスマスに真実の愛と正気を取りもどす猫耳の王女様

青空一夏

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あの女は誰?

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お父様、早く帰ってきてよ。

クリスマスパーティが開かれている屋敷の薔薇の庭園の隅っこで私はしゃがみこんでいた。

薔薇の香りに包まれて深いため息をつく。

すると、私に付き添っていた執事も私と一緒にため息をついている。


「あなたまで、私のためにため息をつかなくてもいいわよ。別に私は傷ついてなんかいないんだから‥‥」

「いいえ、私は貴方の情けなさにため息をついています」

「え?どういうこと?」

「だから、妹に負け続ける貴女に‥‥それを仕方ないという貴女に怒りすら覚えますよ」

「だって、妹は‥」

「いつまで忘れていれば気が済むんですか?あの女は妹ではないでしょう?」


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